2017/03/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にシャドウさんが現れました。
■シャドウ > 今夜は王城での仕事ではなく、富裕地区で貴族様の屋敷で直接交渉であった。
内容は何時もの事で、幾ら貸すか、利息は?担保となるもの物は何か、とか諸々だったが特に難しい仕事ではない。
何時もの様に話を進め、先読みしたようにある程度用意しておいた金を前払いである程度手渡し、考え直す前に契約させて……仕事完了だ。
担保はかなり価値のありそうな指輪、本当は屋敷のメイドでも差し出させようと思ったが、それは「まだ」止めて置いた。
その大粒の宝石が嵌った指輪、それを夜空の月に向けてかかげ、片目をつぶりジィーっと宝石を睨みつける。
鑑定スキルはさほど高くはないので、後で何処かその手の事が得意な奴に鑑定させようと考えながら、色々と角度を変えて、如何程のモノかと睨めっこ。
「……誰か丁度いい客でもいりゃいいが、宝石商にゃ客も知り合いもいないし、裏で頼むとぼったくられるからなぁ……。」
逆に貴族様に誰か紹介してもらうか?しかし貴族の紹介だと手を抜かれる可能性があるしな……?と眉間に皺を集め、指輪を睨みつける眼差しを険しいものにした。
今宵は人通りが少ない大通り、幸いすれ違う人間が少ない為にぶつかる事はないが、よそ見しながら歩いている大変危険な状況であった。
■シャドウ > 「……まあ見詰め合っても知ろうとにゃ価値なんぞわからんか……。」
睨めっこ中断、宝石の傷の有無くらいはわかってもカットの仕方やそれを含めた価値なんぞわからない。
綺麗だな、とかカッコいいなとか高そうだな?くらいしか判らないので諦めるとして、親指でピンッと指輪を弾いて高く飛ばすと、自分の目の高さまで指輪が落下するのを確認してから横合いから掌でパシッと受け止めてから、ポケットに仕舞い込み、代わりに煙草モドキの箱を取り出し、箱の側面を押して1本だけ伸ばすと、唇の合間で咥えてその1本を箱から引き抜く。
「……止めだ止めだ。ホント誰かから宝石商を商会してもらういいタイミングと考えるしかねぇなぁー……。」
と、右手で黒髪を頭をがしがしと掻き乱してから、その手を再びポケットに入れて今度は火種になるマッチか火打ち石をそのジャケットのポケットからゴソゴソと探し始める。
のだが、深くはあるが広くはないポケットの中にそれっぽい物が指先に触れず、煙草モドキの箱をもつ左手ももう片方のポケットに突っ込んで、此方のポケットも漁り始める。
――しかし、火種になる物は指先に触れる事はなかった……。
煙草モドキはその辺はタバコと一緒で火をつけないと効果を発揮しない。
効果を発揮する状態でなければ味もなく、ただただ草っぽいだけで美味しい筈もない。
だから出来る事と言えば口遊びだけで、唇の合間に挟み込んだ煙草モドキを意味もなく上下に揺らしている。
■シャドウ > 火種が無ければタイミング悪いと魔力が枯渇して眼も当てられない。
仕方ない今夜はふらつくのを止めて帰宅する事にする。
火種の無い咥え煙草、何事も無い夜、一先ず口寂しさに煙草モドキを揺らしながら、のんびりと帰路につくのだった…。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からシャドウさんが去りました。