2017/03/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にシャドウさんが現れました。
シャドウ > 昨晩と同じ小遣い稼ぎの場は富裕層の住まい……つまりは屋敷が幾つも佇む富裕地区、その中の1件の屋敷で情報の売買が今宵の仕事で、今は丁度帰り道。ライバルの貴族を落すだのあの屋敷の娘を口説くだのどうてもいい事ばかり考える愚者共からお小遣いを巻き上げたばかりで、懐は今日もとっても温かい。別に手持ちの情報で誰がどうなろうと知らないし、責任を感じる善性はとっくにそこ等の道端に吐き捨てている。

「一枚、二枚、三枚、と随分とくだらない情報が金になったもんだな……。」

金持ち貴族が情報の謝礼金として手渡してきた皮袋をあけ、中に詰まった金貨の枚数を指先で確認しながら、富裕地区の大通りをゆるい速度で歩いている。寒さが幾分か残る夜更けではあるが、皮袋のずっしりとした重さが温かい為にそんなに寒さを感じない。普段なら強張り引き攣る頬も緩やかに、何時にも増して胡散臭い笑みを口元にニタニタ品の全くない笑み浮かべながら、時折通り過ぎる貴族や商人達の奇異の視線も気にせずに、何度も何度も皮袋の中身を数えていた。勿論歩きながらである、前から誰が来てもわからないし、そもそも人気なんてほとんどないから気にしていない前方不注意のまま歩いている。

シャドウ > 幸か不幸か、他者にしてはきっと幸運だろう、性質の悪い男に因縁をふっかけられる事がないのだから。だが男にとっては気がつかぬ不幸であり、因縁をふっかけられればそれはもういろいろに美味しく頂ける者と遭遇できた筈だったわけでと……。

――とにかく、何事も無い時間は過ぎ、男はにやけた顔を絶やす事無く歩き続け、足は平民地区へと向ける。昨日飲んだ酒は最高に上手くて、思わずツケを抱えるほど飲んでしまった為、それをまず返金しに……だ。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からシャドウさんが去りました。