2017/01/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にネリスさんが現れました。
ネリス > キィ、とわずかにドアの軋む音。
こつこつと静かに入ってきたローブ姿。目深にかぶったフードで顔も隠れているものの、
わずかに覗いた白い頬や形の良い紅色の唇は遠距離からでも女性であるという事くらいはわかるだろう。

体の大分を隠した女は、貴族達の密談などの気配に紛れながら酒場の隅のテーブル席へ。
元々、表に出ないような会話が行われる酒場だ。
すっぽり顔を隠した女が一人増えようと、さして問題でもないのだろう。

注文をとりにきたウェイトレスもまた、妙に際どい衣装をまとっている。
つまりはそういう事。
賄賂ついでに贈られる事もあるのかしら。と微かに思うものの、しがない事であるとは理解している。
なので、

「………ホットワインを。」

至って普通に注文を行った。
微かに聞こえた甘やかな声は、ウェイトレスの表情を一瞬はっとさせる。
それから、ウェイトレスは少し慌てた様子でカウンターに注文を届けにいった。

ネリス > ゆっくりと酒場の中を見回す。
密談をする貴族や商人。
勿論、女性を侍らせているものもいる。
隅の方では少々過激な様子を見せている者達もいる。

それを見つつ、フードの下の唇がうっすらと笑みの形に歪んだ。
好都合、とでも考えている様子。

『…あの、ホットワインです。』

という声で、ウェイトレスに気づく。
慌てる様子もなく、「ありがとう。」と一言告げてそれを受け取った。

同時に、ふわり、と漂う甘い香り。
甘い香りを漂わせながら、あたたかなワインを嗜む。
持ってきたウェイトレスの頬がうっすらと赤ばみ、目つきがとろんとし始める。
どこか淫靡な空気。

それは、ゆっくりと、酒場の隅から感染病のように広がり始める…。

ネリス > 「…どうしたの?」

甘い声がウェイトレスを震わせる。
はぁ、と甘いため息が漏れ、もじもじと内腿を擦り合わせる。

少し離れたテーブル席の男女が何かに取り付かれたように口付けを交わす。
会話をしていた貴婦人風の女性同士が体をまさぐり合う。

「…ふふ。ほら…いってきなさい。」

甘い声がウェイトレスの背中を押し、ふらふらと一人で酒を飲む男性の元へと導く。

始まっていく性の宴をくすっと微笑みながらローブ姿の女が見つめている。
フードの下の視線は、新しい獲物を探しているようでもあり…。

ネリス > ローブ姿の女はゆっくりと席を立ち上がる。
ワインを片手に靴音を立てながら歩き…。

新しく見つけたのは貴族の青年。
どうやら父親に連れられてきたらしいが…。

その甘い香りと淫靡な空気に当てられた青年に囁きかける。
蠱惑的な囁きは瞬く間に青年の思考を蕩けさせ…。

そうして一夜、淫らな堕落の宴が繰り広げられていく。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からネリスさんが去りました。