2017/01/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にセリアさんが現れました。
セリア > 仕事を終えて帰る道すがら、ふと見つけた有名なお菓子屋。
時刻が時刻だから既に閉まってはいるが、以前から話を聞いていただけあって通り過ぎようとした足が止まった。
そろそろと後ろに下がり、店頭にあった表を覗き込む。

「……美味しそう…」

一隊を束ねる長とはいえ、立派な女子である。
甘いもの云々に目がないわけではないし、懐に余裕があるなら買って食べたりもする。
また今度来よう、と心に決意しながら暫く表に描かれた諸々に夢中になっている…

セリア > 知らず、唇を舌でぺろりと舐めていたことにはっと気づいた。
いけない、ここに何時までもいるわけには……と歩き出す。通りはお菓子屋を過ぎれば、段々と細くなって大通りにやがて出る。
富裕地区ゆえのセキュリティ、高い塀に囲まれた石畳の道を緩やかな足取りで歩いて…

「……ん、ん?」

脇に設置された長椅子の上。ころりと小さな財布のようなものが転がっていると気づく。
方向を変え、近寄り、指先で摘み上げる。
何の変哲も無い小銭入れのようなものか。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアッシェさんが現れました。
アッシェ > うろうろ。富裕地区の高い塀に囲まれた石畳みの道の隅っこに蠢く人影一つ。
辻の端からその黒づくめの小さき影は出てきた。

しゃがみこんだり、きょろきょろとする 一種の探し物をするような仕草をしている。
ただ、富裕地区にいるにしては 時刻が遅すぎるのが違和感あるかも。

「……っ ……っ」

ない ない、と言っているような声なき焦りの息遣いと小さな呟き。
何かを探しているような動きの小さな影は、他の事には気づかず 暗がりの道 何かを探している。

セリア > いざ持ってみれば、案外重い。
持ち主もわからないし、預かっておいて明日張り紙を出して…と仕舞いかけた時、暗がりに蠢く人影を視界の端に捉えた。
きょろきょろと、しゃがみこんだり動き回ったりと、見るからに何か探し物をしている少女。
今しがた拾ったばかりのそれを見て、少女を見る。ゆっくりと近寄って行った。

「……ね。これ、もしかしてお嬢ちゃんの?」

手に持った財布を差し出し、問う。
そうなら渡せば良いし、違ったとすれば一緒にその探し物を探してみるだけだ。

アッシェ > (アレは拾われると非常に困りはる…!)

一人で歩いた道遡る様に探しながら此処までやってきてしまった。
然し もう拾われてしまったのか まだ落としたと思われる場所は近くの筈、
暗がりだから色的に目立つはずなんだけど…うごうごと蠢く見た目は子供。
余りに探すのに集中し過ぎて 此方に近づく人の気配に気づくのが遅れ、

「え!? …わぁ!  び、吃驚したんっえ、これ どこで!?」

尻餅をぺたんとついてしまう位に驚いたし、その硬い石畳みだったものでその小さな痛みに悶えていたが、
差し出された財布を目にすると こ、これ何処で!?と探し物が見つかって 何処にあったんですか?と必死に聞こうとして。

セリア > 気づいてなかったか、驚き尻餅をつく少女にあら、と目を丸くして。
財布を差し出した方とは別の手を伸べ、立ち上がる手助けをしようとする。

「あぁ、良かった。これ、そこの椅子の上にあったの。もう落とさないようにね?」

(見た目は)年上の為軽くお姉さんぶって、財布を渡す。
ちらりと視線を流した先は長椅子。富裕地区ではあれ、変な輩も最近は増えてきているし。

アッシェ > 街にいる時は背丈的に子供のように振舞う事を肝に銘じている。
純粋に街にいて 財布を落とすと思っていなかった。迂闊過ぎた、本当に恥ずかしい。
尻餅をついて手を差し出されれば やんわりと手助けしてもらう感じに立ち上がろう。

「あわわ、ほんまに? ありがとう、おねーはん。」

(見た目と背丈が小さいので)年相応の子供っぽく 財布を受け取れば にこぉと笑いながら お礼を言う。
あっちにあったらしい。(…一休みしたときに座ったとこやった。)
財布を大事そうに ぎゅっぎゅと肩下げのバックにしまい込むと、

「おねーはんは 見回りのひと?」

こっちがいう身分じゃないけど 夜なのにおつかれはまです、とぺこーと頭を下げて。

セリア > 立ち上がる手助けが出来たなら良し。
笑いながらお礼を言う、まさに子供っぽい仕草に微笑ましくなって。

「どういたしまして。もう暗いから、あまり外はうろうろしないようにね」

にっこり笑いながら空を見上げた。すっかり暗い。
ふと問われ、そして頭を下げられれば小さくかぶりを振って答える。

「まぁ、そんなものね。もう帰るつもりでいたけれど」

アッシェ > 言われて気づく 空はもう真っ暗。本当だったらもうよい子はねんねの時間。
思わず空を見上げて ひゃあ、と小さな声を上げて軽くジャンプをし。

「…そやった、暗くなったら こわーいのが来はるから 早よ帰らんと。」

「おねーはん お名前聞かせーな? うち いつかお礼に行くやから。」

帰る? うちも探し物が見つかったから帰らんとあかん。
しかし 拾ってくれたこのお姉さんの名前だけは習得せんと。
じっと上目遣いに 名前を乞う様に言葉を投げかけて。

セリア > 少女の言い回しにくすりと笑う。確かに、間違っていない。

「そうね、こわーいのが来ちゃう。早くお帰り」

「…え? お礼なんて、別にいいのに。私は、セリアっていうの。まぁ…一応覚えといてね」

別段、お礼とかそういうのは一切気にしていない微笑み。
ひらひら、と手を振って歩き出した。特に止められなければ、そのままその場を後にしよう。

アッシェ > 何かおかしい事を言っただろうか せやけど 本当に夜が更けると分からない事が。

「は、はよ 帰りゅ。おねーはんも気ぃ付けてね!」

「せりあはん。  覚えたぇ。  うちは アッシェや、いつか お礼しはるからねー」

彼女の背中に向けて そう言葉を叫ぶように投げかけて、その後 くるりと富裕地区の道を戻る様に去っていった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からセリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からアッシェさんが去りました。