2016/12/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にハルクラム=メイプルさんが現れました。
■ハルクラム=メイプル > 富裕地区の中でもやや外れにある林の中の邸宅・・・ここにハルクラムは母ノティと住んでいる。彼女らの朝は早い。まだ月も沈まぬ明け方の頃、起きて早々に朝のブレークファストともいえる従者の精を頂き、次に寝巻姿から着替え郵便ポストに届いた朝刊を読み、紅茶を飲みながら今日の世間の状況を思う。
「はあぁ・・・昨日はダメダメだったの・・・子供はお断り、おっさんにも少年紛いの邪仙にも言われてしまったの・・・」
まだ王都マグメールにきて一週間だ。そう民衆の気質は掴めないだろう。ただハルクラムにとってはこの王都で、凄腕の娼女としてその名を知られ、男女問わず自身の手玉にしてしまうまでは満足して去ることもできない。それが母ノティの与えた夢魔としての試練であり、彼女の人生でまた一つの目標なのだ。
「ん・・・じゃあいってくるの。媚薬の素材採取に行かないとですの・・・」
そう言って明けの明星も隠れない明け方にハルクラムは宅を出て朝の富裕層の住民に挨拶を交わしつつ街外れの野原へと出かけていった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からハルクラム=メイプルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にハルクラム=メイプルさんが現れました。
■ハルクラム=メイプル > 「ただいまですのーー。」
家はいつもぽかぽかと暖かく、邸に住みつきのメイドもよく従い暖房を入れてくれる。帰ってきたハルクラムは少しリビングでくつろいだ後、今日の得た武具と薬の素材をと纏める。少し地下にある自分の部屋へ向う。今日も夜から娼館は開くのだ。そこに用いる媚薬やら仕込みの類をこれから整える。
「くふふ・・・今日の香薬・・・。今日はは柑橘系にしようかなぁ・・・ラベンダーの香りもいいかなぁ・・・。お母様はローズの香りが好きでいつも肌に塗っているけど、見かけどおりの子供っぽい香りを沸き立たせたほうがいいのかあ・・・?あとお、子供のスタイルで通すなら仕込み剤はジュースに落としてさぁ、お兄ちゃんも飲むぅ?って感じにあげてぇ・・・。あー、どうしようかなぁ・・・今日。」
■ハルクラム=メイプル > 色々妄想しているとすぐに時間は来てしまう。夕暮れにさしかかりカラスがかぁ、かぁと鳴き始める。ハルクラムは考えついた末、今日は本当に金がなくて身売りをしている奴隷少女風に繕って男を誘えるか、やってみる事に決めたようだ。
彼女はまだこの王都に来たばかりで、それまでは身分やら奴隷やら貴族やらの類は知らない。ただの棲み分けの基準であり、演じようと思えば自分の身分も経済事情も何だって騙れるものと思っている。自分が夢魔であれば尚更、常に騙っておかないと誰も恐れて相手してくれないだろうと。
■ハルクラム=メイプル > 翼や尻尾を隠しているとはいえ、この幼い体躯の少女が水商売などと、常人には魔族なのか、それとも本当に貧しくて親から身売りを頼まれたのかという想像しか起こらない。
「ふあぁ・・・ろりばばあも困ったの・・・、そう心が老けてる訳じゃないとおもうんだけどぉ・・・」(にしてもあのショタ邪仙は・・・掴みどころないの・・・)
やがて薬の醸造も終わり、道具の用意は整った。確認をしてよしと思い、ハルクラムは身の清めにと、屋外にある沐浴の場へと向かう。
■ハルクラム=メイプル > 湯は淡い紫色に輝いており、軟性の肌に染み込むような柔らかい性質がある。精力、魔力を漲らせ、さらに脳の神経を刺激し回転がよくなるようだ。彼女にとっては仕事前の体調管理ということで、30分は浸かっている。
肩の辺りが夕暮れの冷え込みで徐々に寒くなってきたので、恰も水泳プールのように全身を湯に飛び込ませては水中をスイスイと平泳ぎしてみせる。これくらいの運動は全身に血を張り巡らせ、血行をよくしポカポカな体にもなる。
こうして身をとりあえずは万全にしてハルクラムは、今日の仕事着のボロ着の奴隷服に着替えては、宵の貧困地区へと出かけていった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からハルクラム=メイプルさんが去りました。