2016/11/13 のログ
ご案内:「裕福地区の静かな酒場」にリスさんが現れました。
リス > 裕福層の一角にあるちょっと目立たないお店。
 そこは、美味しいお酒と静かな時間を過ごすための会員制のBARである。
 会員出ない人でもフラリとやってきて飲むことが出来る気軽なお店。
 そんな酒場に一人カクテルを傾けている少女。
 護衛は、当然店の別室でまとめて待機してもらっている。
 控えめなピアノの音楽、しっとりとした歌姫の声。
 小さなグラスを持ち上げて、甘い甘いお酒を一口。

 ふぅ、と酒精交じると息を吐き出してから、無言でグラスを磨くマスターを眺める。
 ほかのお客も、常連のお客も、一件の人も。
 静かに、上品にお酒をたしなむ、そんな静かな空間。

リス >  くい、とグラスをもう一傾け。
 飲みやすく甘いお酒の香りと味が口の中に広がっていく。
 親しみやすい酒であり、少女はこのお酒がとても好きだった。
 そして、飲み干してしまえば、マスターに視線を向ける。

「次は……もう少し爽やかなので頂ける?」

 酒の銘柄ではなく、カクテルの名前でもない。
 自分の好みを伝えて、マスターがそれを受け取って作ってくれる。
 ひとつに凝り固まることがないから、飽きがこない。
 新たに小さなグラスに注がれたお酒。
 綺麗な綺麗な、青色のカクテル。
 新しいお酒の味を楽しみに、そっと一口。
 抜けるような、爽やかさ。口の中でスーッとする感覚が素敵で。
 そのあとに、お酒の熱さも感じられる。

 目を細め、もう一口。

リス > (次は。誰かを連れてきたいわね、
 この奥の部屋に連れ込んで、驚かすの。)

 静かに酒を傾けながら、下院専用のVIPルームのことを思い出す。
 そこに連れて行き、行為を行う前のドッキリ、自分の肉体をっ見て驚く女性の顔が見たいわ、と小さく口元に笑みをこぼす。
 今日は、常連のみで、誘う気にもなれないし。
 また別の機会にでも、なんて思ってしまう。
 くいと、お酒を飲み干してしまってから、少女はグラスを静かにカウンターに置いた。

「また来るわね、マスター。

 そう言って、お代をグラスの脇に置いて、椅子から降りる。
 軽く手を振って、ほかの客に挨拶をしてから少女は酒場から去っていくのだった。

ご案内:「裕福地区の静かな酒場」からリスさんが去りました。