2016/05/12 のログ
シャニス > 男性について歩けば富裕地区の一件の屋敷に着く。
どんな屋敷なのかと見れば表先は何かのお店、裏に屋敷という作りになっている。
全くに人の気配のない屋敷に一人暮らしなのかと男性を一目見て。

「失礼しますわね。人の気配がしないようですけど一人暮らしなのでしょうか?」

男性に続き扉の中へ。
ランプに火を灯している男性を横目にまるで見えているかのように室内を眺め見て
明かりがつけば案内されるままについていく。

ストーク > 彼女から見つめられれば、その通りだと答えていく。

「ええ、ここは私一人で住んでいます。実は近頃この街に越してきたばかりでして、空き家になった屋敷を手入れしたところなんですよ。昼間は掃除や家事のために住み込みで人を雇ってはいますが、夜は私も出歩くことが多いので、好きにさせています。今日はもう眠っているのでしょうね。」

離れには平民街にある程度の大きさの家が建っていた。
灯りも消えており、彼の言う通り就寝しているのだろう。

「さあ、どうぞこちらへ。」

いくつかある部屋のうち、男は客室へと彼女を案内していった。
天蓋つきのベッドはいつ客が来てもいいようにメイクされ、木製のテーブルや椅子も簡素ながらも綺麗に掃除されていた。

シャニス > 「ストーク様は最近にこの街にですのね。これだけのお屋敷に手を入れるのは大変ではありませんか?それは昼間にだけ人を雇っているという事でしょうか」

男性の説明にこの街にずっと住んでいるのかと思えば近頃に越してきて屋敷は改装中との言葉。
屋敷の主人に誘われたとはいえ使用人が休んでいる中にお邪魔する事に罪悪感も感じて。

「失礼しますわね。この部屋をお借りして本当によろしいのですか?」

案内された部屋にと入れば天蓋付きのベッドに木製のテーブルセット。
いつでも使用できるように綺麗に掃除をされている室内を見回し、テーブルやベッドにと触れて歩く。

ストーク > 「ええ、最近です。ほんの数ヶ月前の話ですね。確かに屋敷に手を入れるのはなかなか骨が折れますので、住み込みで人を雇っています。今日はもう休ませたというだけのことですよ。」

そこまで話した時、ノックの音が聞こえてきた。
現れたのは使用人をしている中年女性で、一人残って食事を研究しているうちにすっかり遅くなってしまった。
たまたま通りかかった際に人の気配がしたので確認したとのこと。
主人は客である女性を紹介し、中年女性はよろしくお願いいたします、明日は腕によりを掛けて食事を作りますねと一礼をして去っていった。

「ええ、構いません。部屋も使った方が喜ぶものですから。」

部屋を歩く彼女を眺めながら、彼は彼女が落ち着くのを待って二つある椅子の一つに腰掛けていくだろうか。

シャニス > 「数か月でこれだけのお屋敷を手に入れることが出来るのは凄い事ですわ。ストーク様は使用人思いですのね」

主人が休むまで使用人を休ませない人もいるという知識があるだけに男性は凄く優しい人なのだと感じる。
室内を珍しそうに眺めて歩けばノックの音が聞こえ思わず足を止め扉を見る。
ノックで洗われた中年女性に男性から紹介され、自身も名前を告げてこちらこそと頭を丁重に下げる。

「そうですわね。それでは本日はお世話になりますわ」

一通り室内を見て歩けば男性の近くへと戻り、対面の椅子に腰を下ろしてどこか楽しそうに男性を眺める。

ストーク > 「ああ…私は遠い国の宝石商の息子でして。のれん分けでこの国までやってきたのです。幸い金銭には恵まれていたので、運良く見つけられたというだけの話ですよ。」

男は屋敷を手に入れた経緯を恥ずかしそうに述べれば、褒められたことでますます照れていった。

「私も人に無理をさせるのが苦手なものですから。そう仰って戴けて、とても嬉しいですよ。」

彼女に褒められればこそばゆい。照れは照れ笑いへと変化していきながら、椅子に腰掛けていく彼女を目で追っていった。

「ええ、ゆっくりしていってください。ところで…あなたは、どこかで作法を学ばれたのですか?食事をしていたときから、所作の美しさに見とれていたものですから。」

シャニス > 「遠い国?のれん分けで来たのでしたらご実家はさぞ大きな宝石商なのでしょうね。お金がありましてもこれだけのお屋敷を見つけるには運が必要ですわ。ストーク様は運にも恵まれていますのね」

恥ずかしそうに経緯を話してくれる男性に告げれば照れる姿を微笑ましく見る。

「ストーク様のような方に雇っていただけてきっと皆さんも喜んでいると思いますわ」

そっと椅子に座り照れ笑いを見せる男性の姿を見つめて。

「作法ですか?昔に教わったのですわ。どこで教わったかは秘密という事で構わないかしら?」

流石にこれは教えれば正体がばれてしまうと考え、教わったがどこでかは秘密と口元に人差し指を近づけて

ストーク > 「ええ、実家はかなりの規模ですよ。そして、運が強く味方したのもその通りだと思っています。屋敷だけではなく、良い顧客や使用人にも恵まれましたし、今日もシャニスさんと知り合えたわけですから、強運がどれほどか分かろうというものです。」

恥ずかしがりながらも、それでいてどこか誇らしげに、様々なものに助けられているのだと語っていった。

「なるほど。では事情も含めて深くは聞かないことにしておきます。」

一言事情付け加えたのは、それほどの人物が一人旅をしていることや片目を閉じていること等には事情があるのではないかということ。事実上、それも聞かないと宣言して。

「事情を聞かない代わり…といってはなんですが、ここには、好きなだけ、そしていつでも逗留していってください。」

ここを街の拠点の一つにしてくれて構わないから、いつでも会いにきてくれと。

シャニス > 「それを聞きますとストークさんは家族の中でも一番の幸運者ではありませんか?これだけの街でお屋敷を見つけてお客様や使用人の方々にまでですので。私もその中に入れるのですね、嬉しいですね」

男性の誇らしげに話す中に自身も入っている事を聞けば驚きを見せて。

「ありがとうございますね。詮索しない殿方には好意を持てますわ」

きっと聞きたいことがたくさんあるだろうがそれを聞かないと宣言する男性に感謝するように微笑み。

「それですとストーク様に損しかないのではありませんか?」

自身としては助かる言葉。いくら男性の言葉とはいえ好きなだけ、いつでもと言われれば戸惑ってしまう

ストーク > そう、幸運の中には彼女も入っている。そのことに歓びと驚きをみせてくれたのは嬉しかった。

「私はシャニスさんが気に入ったのです。その美しいお姿や所作、それでいて秘密や謎の多いあなたと少しでも長い時間触れていたい…といったところですね。」

損しかないと言われるのなら、相手がここにいることが最大の「得」なのだと返していく。

「もしも、それ以外で私に提供して下さるものがあるというのなら、あなたに甘えます。それでどうでしょうか。」

シャニス > 「気に入ってですか?そんな事を言われたのは初めてですわね。そんな事を言われると恥ずかしいですわね」

男性の言葉にきょんとし、直ぐに頬かうっすさと赤く染まってしまう。

「提供?私も大したものは持っていないのですよ。…甘えて?私でストーク様が甘えれるというのでしたら構いませんわ」

ストーク > 「正直なところ…ここでこれをお願いするのはとても卑怯なことではあるのですが…。」

男は立ち上がって数歩歩き、彼女の手を取っていった。

「私に抱かれては……くれませんか。」

結局の所、狼になるために彼女を連れ込んだのだと言われても仕方ないことだが、それでも男は相手に魅了されたのだから仕方ないとばかりに、彼女を見おろしながら懇願していった。

シャニス > 「卑怯な事ですか?いったい何をお願いしたのでしょうか」

立ち上がり傍にまで来て手を取る男性を見上げて問いかけ

「ストーク様が私を?」

その言葉に目を丸くして驚きを見せて。少し悩む様な仕草をすれば手を取る男性の手の甲にそっとキスを落として

「一夜の恩。そう言う事でしたら構いませんわ」

見下ろし懇願する男性を見上げれば微笑んで小さく頷いて

ストーク > 「ええ、あなたをです。」

彼は喉を鳴らし、そして顔を赤らめながら見おろしていった。
彼女から手に口づけを受ければ、一夜の恩で構わないと頷いていく。
彼らは手を取り、ベッドへと向かっていった。
いつしか灯りは消える。
夜は長く続くことだろう。

シャニス > 「優しくお願いしますわね」

男性に手を取られ共にベッドにと向かい。
灯りが消える中身を任せ長い夜は続くことに

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からシャニスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からストークさんが去りました。