2016/02/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にセリアさんが現れました。
セリア > 巡回を続けながら、一つため息を吐いた。
先日からどうにも落ち着かない心地。理由はわかりようもないが……
部下の前では、情けない姿は見せていられないので気丈に振舞う。
そして一人になるとこうして肩を落とす。

「………なんだろう。一度どこかでパーッと発散するしかないのかしらね……」

遊びなり鍛錬なり。方法は幾らでもあるだろう。
そんな呟きを夜の中に落とした。

セリア > 手に持った灯りは消さずに、傍の壁に背を預ける。
ぼんやりと空を見ていれば段々と気分も落ち着く。

「……どうにも、ティルヒアの一件以来弛んでる気はする。……いつものことかな」

弛んでいるのは元からとしても、気が入りづらくなっているのは確かだ。
ぽん、と胸辺りを拳で叩き、大きく息を吐いた。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にリーゼロッテさんが現れました。
リーゼロッテ > 「はぁっ……はぁっ…」

今日も届け物の雑務をこなし、九頭竜山脈の麓へ戻ろうと思っていた時だった。
大通りへ戻ろうとしたところで、賊という文字を具現化したような、ガラの悪い男達に絡まれてしまう。
人目のつく道の方を遮られてしまうと、路地裏の奥へと逃げ込むほかなく、恰好の割に身軽な動きで木箱やら大ゴミやらを飛び越えながら、逃げに逃げる。
これなら逃げきれるかもと思った瞬間、踏み切った足場の木箱が少しだけ地面を滑って跳躍力を奪う。
細い路地から、セリアのいる道へ飛び出した。

「あ…っ…!」

そのまま吸い込まれるように、壁に寄せられたゴミの山に突っ込んでしまう。
ドシャッと麻のゴミ袋が崩れる音と共に、山に埋もれていき、間抜けにワインレッドのロングブーツの足元だけを晒していた。
併せて…遠くで少女を探すならず者の声も聞こえるかもしれない。

セリア > 突然、細い路地から飛び出してくる小さな影に驚き、身構える。
勢いゴミの山に突っ込んだ少女を見、駆け寄った。

「……っ、大丈夫……!?」

と、そこで耳に届くならず者の声。
即座に周囲を見渡し、見つけた小さな隘路に少女を押し込んだ。
そして己も、通路から少女の身を隠すようにしながら身を潜める。

リーゼロッテ > ごみの山に埋もれたまま、少しだけ足をジタバタとさせてもがいていたが、体をよじり腕の自由を確保すると押しやるようにしてゴミ袋を落としていく。
体に重なった山が崩れていくと、一気に体を起こす。
ドサドサと山が左右に分かれていくが、破れた袋がなかったのは運が良かったかもしれない。

「ぁ、は、はい…どうにか」

大丈夫と微笑み返しながら、立ち上がろうとすると、そのまま体は隘路へと押し込まれてしまう。
唐突の行動に瞳が驚きに瞬くも、されるがまま身を潜めるかの上の方を見やる。
一方、声の主は どこにいった だの、そっちはどうだ? だのと、未だに探しまわっているのが聞こえるだろう。
体はガキだったが、ヤリやすそうだったのによ と、悪態の声も届くはず。
盛大なズッコケのせいで、追われていたことを少々忘れてしまっていたが、こうして声で思い出すと小さく肩が震えていた。