2015/10/17 のログ
ヨナ > (彼女の言葉が、諸に図星で軽くびく、と身体が跳ねる。
其れと同時に顔が上がり、彼女の端正な顔を見上げる。)

……あ、あの………。すみませ、ん……。初めて、で……。

(此の様な事に身を売ろうとするのは、幾分初めてで。
家事以外の技能、と言われれば。思考を捻り。だが、個人的には思い付かずに。)

ごめん、なさ、い……。お役に、立てません、か……。

(彼女の滑らかな手の感触が、己の手に伝わる。其の後届く言葉に、重く唇が動く。)

……わ、私……雪女の一族、なんです……。
だから、体温が低くて……。

(恐る恐る、軽蔑されないか、等を考え乍、言葉を紡ぎ答えて行く。)

ロト > (尋問めいてしまったが、それ位春を売ると言う行為に対して
眉を潜めてしまう女の性格が出ていると言う事。と、やっと視線が合った)

やはりのう。初めてだったら、その身は
こんな場所で散すものではない、愛する者の手で咲かせて貰えばよかろう。

(身を売るのは最終手段にして置け、とお金がない、身を売ろう、という考えは
捨てよとは言わないが安楽的に言うのではない、と諭したい。
彼女は思いつかない様なので はぁっと息を吐くと)

…いや、役には立つ。
雪女の一族か。体温…熱い所は駄目じゃろうな。
よし、思いついたぞ…では、氷の簪を作ってほしいのう。

(この位の大きさでな、と氷の結晶を模した簪を作ってほしいと頼み込もう。
彼女の種族に対する偏見はない、寧ろ熱い所は駄目であろ?と心配する素振りを見せ)

ヨナ > (ようやく、彼女の端正な貌を何とか映せる様になり。無礼では無い程度に、彼女と視線を合わせる。
諭される言葉に、眸が揺れる。ごめんなさい、と伏せがちに紡いで。)

……氷……の簪……?
解りまし、た……。直ぐに、造ります……。

(頼まれ、承諾すれば。両手で円を作り、魔力を込める。
さすれば、冷気が集まり、徐々に其れは氷へと化していくだろう。
形が形成され、簪へと作り上げられていく。)

如何、でしょう、か……。

(其れを手に持ち、彼女に問う。出来栄え、気に居れば良いのだけれども。)

ロト > (貴族の形を成しているが実際は騎士だ。ただ最低限の礼儀は身分にも拘らず取れば問題はあるまいと思い行動する。
謝罪をされれば 分ればよい とだけ紡ぎ)

うむ。髪を纏める際に使うのじゃろ?
髪留め…バレッタでもよいのじゃが、何分な。

(目の前で作られ形を成す、冷気を帯た氷の簪。その美しさは
冬を形に成したものでよいものだと見惚れ 手に取り 持ち上げ見つめ)

うむ、よい。
…では 買い取るので、これは手間賃じゃ。
余の気持ちなのでな。受け取るがよい。

(財布、と目の前の空間が割れ、そこに手が伸びるとぽとっと降りたのはがま口の財布。
東方みたいな形の財布を開き、中から取り出したのは凡そ平民が半月分過せるだけの貨幣を取り出し、
貨幣だけではダメかと思い、布袋、と続けて告ぐとぽとりと空間から落ちてそれを手に取るとその中へ出した貨幣を入れ紐を結び、
氷の簪と財布を空間へと入れると、その空間はしまった)

これは おぬしのモノじゃ。

(布袋に入った貨幣を彼女の手に握らせる形で渡そう)

ヨナ > (氷で出来た其れを彼女に渡すならば、代わりに彼女から、貨幣の入った布袋を手渡される。
幾度か眸をぱちくり、とさせ。
此の様な事で、此れ程貰えるとは思っていなかった故の、少し驚いた表情で。)

……あ、……あの……!
こんなに、受け取れ、る事、私してない、のに………。

(己の様な者に、此れ程迄情けを掛けてくれた事に、眸がうるうると揺れる。
僅かに雫が零れ落ち、其れは小さな氷の粒となり落ちていく。)

本当に、ありが、とう御座います……。

(只お礼の言葉しか出てこない。此れで、今宵の宿には困りそうも無い。
暫く、氷の雨は止まらないかもしれないが、また今度の話――――)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 中央の広場」からヨナさんが去りました。
ロト > (よいものに対してそれ相応の報酬を渡す。それが女の普通にして何気ないやり取り。)

うむ、簪に対する値である。
泣くな …無理もないのか。

(報酬のズレに気付かないままに泣かせてしまったと気づくと
どう声をかけていいのやらと思ったが、彼女が落ち着くなり―程なくして女も広場を後にする事だろう―)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 中央の広場」からロトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にメルツさんが現れました。
メルツ > (里から王都までの道すがら、収穫した様々なものを納入し温まった懐。
綺麗に舗装された道を踏みしめ、豪邸が立ち並ぶ住宅街をニヤけながら歩いていると、ふと目に入った不自然に開けた場所。
そこには何やら人だかりが出来ており、人目を忍ぶような賑わいを見せているようだった)

…なんだアレ?
祭り…って訳でもなさそうだな。

(ほんの少しの興味とたっぷりの好奇心が足をそちらへと向けた。近付いてみると即席のステージのようなものをぐるりと取り囲むように人が集まっている。
一番外側の輪に加わり、ステージの上で声を張る小太りの男とみすぼらしい格好の少女を目にして、少しばかり眉を顰めた。
真昼間から堂々と闇市を開いていたのである)

メルツ > (少々呆れている間にも競りは進み、小太りの男の提示した値段が周囲を取り囲む人々によって釣り上げられ、勝者は貨幣の入った小袋を男に投げ戦利品よろしく少女を引っ張ってどこかへ消えて行った。
このまま此処にいても気分を害するばかりとは分かっていたけれど、黙って去るのは何だか癪だった。ので。
ステージ上で白熱したように何処かで攫ってきたのであろう娘のセールスポイントを叫ぶ男が勢い余ったように前へ一歩、足を踏み出そうとした時に――)

…へへっ。

(こっそりと指を小さく動かして前に踏み出された男の太い足を滑らせた。見事にステージ上で盛大にすっころんだ姿に広場にはどっと笑いが起きたものの、当の転んだ本人は何が起きたのかわからなかったようにポカーンとした顔を晒し、その後に顔を真っ赤にして地団太を踏んで悔しがった。その姿に思わずくっくっくっ、と肩を震わせて笑い)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にセイウッドさんが現れました。
セイウッド > おう、随分と楽しそうだな?

(不意に後ろから声が掛かる。傭兵然とした風体の男だ。
 どことなく楽しげに、相手の様子を値踏みするかのように上から下まで眺めて見ている。
 ニヤニヤと楽しげな笑みを浮かべたまま、喉を鳴らして先ほど転んで起き上がろうとしている男へ視線を向け)

ま、オイタは程々にしておけよ。さもなきゃ、今度あの壇上に載ってるのはお前さんかもな。

(脅すように嘯いて、クツクツと喉を鳴らすまま肩をゆっくりと揺らしてみせる。
 一々動きがわざとらしいのは、やっぱりわざとなんだろう。周囲の視線も何事かとチラチラ少しだけ集まる)

メルツ > (やってしまった後で目立つのは得策ではないとは思っていたけれど、まさかこうも早くばれるとは思っていなかったので、突然背後から降り掛かった声に多少身を固くはしたものの平然とした顔で振り返る。
長身の相手を肩越しに見上げるようにして視界に捉え、口元には笑みを描き)

へっ。オレぁあんな風に陳腐な文句で売り捌かれるのはゴメンだぁな。

(肩を竦め、やれやれといった風情でのたまう。
壇上で小太りの男がキーキー喚くのが耳に入った。どうやら自身のセリフを聞かれたようだったので、改めて壇上に目をやり)

だって、そうだろー?
アンタ達もあんな使い古されたセリフを聞いてオンナ買う気起きねーだろ?
聞いてるのは競り始めのお値段だけじゃねーの?

(悪びれもせず、視線を向けてきた者たちに堂々と問いかけて、やはりやれやれとおどけたように肩をすくめて見せた)

セイウッド > ほう。…なるほどな、コイツは中々。

(少しは狼狽えるかと思えば、存外気丈な態度を示す相手に口の端を持ち上げて応じる。
 とはいえ、こちらの笑みは実に人の悪そうな、獰猛と言っても差し支えのないような面構えだが)

ふっ、確かにそいつは違いねェな。
ま、口上なんぞより女ってのは実際に見て、抱き寄せて、その上で判断せにゃあ面白くない。

(言葉に合わせて伸びた手が、相手の方をグイと引き寄せようと力を込める。
 その様子に幾分不快感を示しながらも興味を失ったものや、
 怪訝そうな表情を向ける者達に肩を竦めながら壇上の男に手をひらひらと振ってみせる。
 激昂せんばかりの様子すらも楽しげに受け流し)

メルツ > そりゃそーかも知れねェけど、商人ってーのは商品に指一本触れさせずに「欲しい!買いてェ!」って思わせるのがプロってモンだろ?

(口は災いとはよく言ったものである。呑気にセリフを吐いていた為に、再び振り返った際に視界に飛び込んで来たのは相手の如何にもワルそうな笑顔と大きな手。
え゛。と固まったその一瞬で捕えられた腕を引っ張られてよろめいた)

は?
え?
ちょ、何だよ??

(離せと言わんばかりに囚われた腕をブンブンと上下に振り回している間にも広場の空気は元の流れに戻りつつあり、壇上の商品に対する競りが始まろうとして)

オレ何もしてねーだろー?

セイウッド > そうだな、そういう意味では実に商売人だと思うぜアンタ。
自分の口上で自分のこと売り込めるなんか中々大したもんだ。

(いけしゃあしゃあと言い放ちながら、暴れる相手の体を抱え上げてそのまま路地裏の方へと歩き出す。
 さり際に軽く壇上を一瞥して肩だけ竦め)

何もしてないってあんなけ威勢のイイトコロ見せつけられたらなあ?
使い古された台詞じゃ女買う気にはならんが、
あれならお前さんを買う気にはなるな。

(顔を近づけていけしゃあしゃあ、言い放ちながらも路地に入れば足を止め)

ま、あのままあそこにいて壇上に上げられたいってんなら別に構わなかったがな。
ああいう空気は作るもんじゃないぞ。

(ほら、と呆れた様子で言いながら相手の体を下ろしつつニンマリ笑い)

ま、ソレはソレとしてお前さんなら買って抱いてもいいってのは間違いないな。

(気に入ったと評しながらクツクツと喉が鳴る)

お前さん、名前は?

メルツ > …はっ?
オレはそんなんした覚えは…って、ぅわぁ!?

(さも軽々と抱え上げられ、少しばかり焦ったように手足を動かしてみるものの相手は全く動じる様子はなく歩みもしっかりと進められ。
最後に遠のく広場に目を向けた際、壇上の少女と目が合ったような気がした。
次に足に血を付けた場所は如何にも…な路地裏。ここが貧民地区ならどこかから女の悲鳴が聞こえてきそうだ。)

…わーかってらァ。でも癪だったんだからしょーがねーだろ。
アンタみてーな目敏い奴がいなきゃ、さっさとズラかるつもりだったんだよ。
ついでに言わせてもらえりゃーオレは売りモンじゃねー。
てか、アンタ…オレがオンナに見えんの?

(胸元で両腕を組んでふいっと顔を逸らす。名前を問われればふくれっ面を向け)

紳士は相手に名前を聞く時ぁ自ら先に名乗るもんだぜ。

(素直に答えるわけがなかった)

セイウッド > 威勢がいいってのは時に男を惹きつけることがあるって覚えときな。
まあ、ついでに言うとソレは男女関係ねえがな。

(そういうのに欲情する奴は相手の性別も特に関係ないなどよく有ることだ、と良くわからない忠告を投げながらも歩く足取りはしっかりしたもの。
 解りやすくふくれっ面を作る相手にクツクツと喉を鳴らし)

まあ、体格は女に見えらあな。男だったとしたら俺の目も節穴になっちまったもんだと思うコトにするが。
後ついでに言うとな、男でも女でもどうでもいいってやつはソレなりにいるんだぞ?

(脅すような事を嘯きながら肩を竦めて体を伸ばし)

んあ?まー、俺は紳士ってわけじゃないが良いだろ。
俺はセイウッド、傭兵をやってる。
お前さんは?

(改めて名前を問いながら、反応を楽しむ様に眺める)

メルツ > …アンタ、趣味ワリィって言われねェ…?

(堂々と自らの嗜好を語る相手に対し、此方はともすれば失礼にあたるような呆れた表情を隠しもせずにそんな事を問い。
それでも此方の生意気なセリフを無碍にせずにきちんと名乗ってくれる様子に少々調子が狂わされると言わんばかりに困った表情で頬をかいて)

…オレはメルツ。
まぁなんだ…適当にパシリみてーな冒険者やって銭稼いでる。
今もひと稼ぎして腹ごしらえして適当にぶらついてただけだ。

(先ほどとはうって変わって歯切れが悪い。逃げるタイミングがつかめないというのもあるが、いちいち揶揄われているような気がして癪だった)

これから今晩の宿探さなきゃなんねーんだ。
そーいう訳だから、ワリィが他をあたってくれよ。

セイウッド > 男ってのは基本的に趣味が悪いもんだ。
気をつけときなよ、お嬢さん。

(反論が無かった事にそういうことなのだろう、と勝手に納得しながら付け加える余計な一言。
 とはいえ、名前を教えてもらえればふむと頷いて目を細め)

なるほどな。ま、そりゃ邪魔して悪かった。
冒険者なあ…盗掘やってるって風でもないが、
どういうのを専門にしてるんだ?

(興味を惹かれた様子で顎に手を当てつつ、続いた言葉を聞いてふっと笑い)

そうさな、そんじゃ宿代出すんで一晩とかどうだい?

(そのままの笑顔で言い放つ台詞がセクハラそのものだった。殴られても文句はいえまい。
 最も、男の側もどちらかと言えば相手の反応を楽しんでいる、という風情。それを隠しもしてないのは問題だろうが)

メルツ > ご忠告どうも。
…そっちも精々股間蹴り飛ばされないように気ィ付けろよ、オッサン。

(お嬢さん、に対して反応するように嫌味たっぷりに減らず口を叩いてしまった。
特に最後のオッサン、の一言は一文字一文字区切るようにして強調する徹底ぶり)

あー…専門ってのはねェけど、物を運んだり届けたりとか、失せ物探しとか…は、得意だな。
そーいう依頼があって気が向けば受けてる。

(密偵じみた仕事に関してはきちんと口にはせず、頬をかいていた指で何度か顎を撫でるように往復させながら答え)

まじかよ。
メシも付けてくれるんなら考えてもいい。
メシは当然肉な!がっつり肉な!Kg単位の肉だぞ!

(余程肉に飢えているのか、肉が好物なのか。はたまた単純に食い物に釣られるタイプなのか。とにもかくにも、両手で握り拳を作り、目をキラッキラさせて相手の提案に飛びついたばかりか夕食までたかった)

セイウッド > はいはい、まあそうさせないようにするのも男の甲斐性ってもんだあな。
お前さんはたしかにそういうことよくやってそうだ。

(後に引かないようにしておけよ、と軽く受け流しながら喉をクツクツと習い)

ほう。そいつはいいことを聞いた。
ま、何かあったら頼んでみるのも悪かねえ…な!?

(関心した所で殊勝な態度が崩れるのは一瞬。相手のあまりの食付きに思わず半身を引き)

お、おう。そりゃソレくらいは別に構わんが…。
お前さんそんなに飢えてんのか。

(一体何があったんだと哀れみの視線を向けながら苦笑いを浮かべ)

メルツ > オレは蹴り飛ばすより噛み付く方が得意だ。

(どこを、とは言わず。自慢にもならないような事を胸を張ってドヤ顔しながら言い放った)

…言ったな?
今「ソレくらいは構わねェ」っつったな?
男に二言はねェよな。後悔すんなよ…?
善は急げだ、早速美味い店探しに行こうぜ。

(ニタリと不気味な笑顔を向け、ククク…と喉を鳴らして不気味に笑う。
彼の気が変わらぬうちにとそのたくましい腕に手を伸ばした。
彼の腕を掴めたなら店が軒を連ねる通りに歩き出すつもりだ。

不気味な笑みが示す意味は数時間後に彼自身が目の当たりにすることとなるだろう。
胃袋に魔物でも飼ってるのかと思わずにはいられない程に、分厚い肉を次々と平らげ山のように皿を重ねていく光景を――)

セイウッド > …それは色々と、蹴り飛ばすより痛いんでやめてやれ。

(想像しただけで嫌な感じがする。悪寒に近いものだ)

おう、お前さんがいくらか食った程度でどうにかなるような財布はしてねえさ。
男に二言なんて無いとも、いくらでも食うが良い。


(にやりと笑って自信満々に言い放つものの、
 後の相手の食欲を見てしまえば流石に閉口する他無い。
 とはいえ、その後は覚えてろなんて悪態をつきながら暫しその食事に付き合うことになるのだった)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からセイウッドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からメルツさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【路地裏】」にマードックさんが現れました。
マードック > 貴族富豪の住まう住宅街は、スラムと比べればはるかに治安のいいことは間違いない。しかし時折見かける警備の大半は、己の財産を守るため資産家が雇ったものばかり。
綺麗に舗装された道は確かに見晴らしはよいものの、それでも注意すればそこかしこに人目のつきにくい場所というものはある。
そんな死角の一つ、月の明かりが生み出す暗がりに、浮浪者の如くみすぼらしい恰好をした男が一人、地面に座り込んで何事か呟いていた。

「……よーし…、上手くいったみてぇだな…」

男が手にしているものは、持ち手のない銀色の鏡。不思議なことに月の明かりも届いていないのに、キラ、と男の手元で屈みが光を反射する。
覗き込めば鏡面に映っているのは男の姿ではなく、どこか豪勢な邸宅の部屋の一室のよう。
留守なのか人の姿はなく、男が鏡面を指でなぞれば、すすーっと画像はスライドして室内をくまなくめぐる。
やがて目当てのものを見つけて、男は髭を撫でつけながら笑みを浮かべた。鏡面に映るのは高級そうな宝石箱。
舌なめずりして男は鏡面に手を伸ばし――まるで水面のように、男の太い腕は鏡面に沈み込んだ。

マードック > 男が手にしている鏡は、かつて南方に存在し戦争によって滅ぼされた王国で国宝とされていた魔法具の一つ。
射程範囲は短いが任意の場所を覗き込むことが出来、また、僅かな時間だけその中に干渉出来るという優れもの。
伝説級のその道具を用いれば、使い方次第で国を揺るがすような大事件も起こせそうではあったが、生憎というべきか幸いというべきか、その所有者は本人が思っている以上に小物で、せいぜいがコソ泥に使う程度のものだった。

「よっ…と。お、結構重いじゃねぇか。こりゃあ、期待できるかなぁ?」

鏡から抜き取った男の腕には先程鏡面に映し出されていた豪奢な宝石箱。その箱だけでも平民からすれば充分高級な品物で、一家4人が慎ましやかに1年は生活できるだろが、男に『慎ましやかな』生活を行うだけの自制心などなく、これだけで満足など到底できない。
さて中身のお宝拝見、と、男は上機嫌に宝石箱の留め金に手をかけた。

マードック > チャリ、と、小さな金属音とともに留め金が外れ、男が覗き込むようにして宝石箱の蓋を開けると、現れたのは菫色のクッションに鎮座した、赤子の拳大ほどの紅玉を中心に小粒の宝石を散りばめた豪華なネックレス。
これだけ高価なものだと売りさばくのにも独自のルートがなければ難しく、当然そのようなコネクションとは無縁の男にとっては逆に難儀なもののはずなのだが、短慮な男はその考えに至らない。ヒュウッ、と口笛を吹いてずしりと重みのあるその首飾りを手にする。

「ほお、こりゃあいい。まぁ少し売るのが惜しい気もするが、いい加減野宿も飽きてきたしなぁ。」

デザインで言えば成金趣味に近くあまりセンスのいい代物ではなかったが、元々派手好きの男にとってはかつての贅沢生活を思い出す感慨深いものでもあるのだろう、うっとりとした笑みはむしろ凶暴な面構えだったが、愛でるように手の中でその首飾りを弄ぶ。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区【路地裏】」にノエルノートさんが現れました。
ノエルノート > 「ふふっ…今日も大漁だったなぁ…」

富裕層の住んでいる地区には不釣り合いなほどの死臭を放ちながら薄汚れてぼろぼろになったローブを深くかぶっているため少年か少女か判別が難しい人物が大きな麻袋を引きずりながらそのすぐそばの道を通りかかっていて。普段であれば気付かなかったであろうが甲高い口笛の音が気になったらしく、さらに何やらド派手なネックレスを手にしながら独り言を話している人物に気付いてニヤッと笑いながら近づいていって

「おじさん、そんな身なりにしてはいいもの持ってるじゃん?まるで泥棒みたいだなぁ…妖しいなぁ…」

相手がこちらが近づいていることに気付かなければそのままからかい半分で後ろから抱きつくようにネックレスを覗き込んで耳元でささやくように、からかい半分、脅し半分な言葉をかけてみて

マードック > 「うぉおどぅえっ!?」

なかなかの成果に油断していたのだろう。あからさまに狼狽して手にした首飾りを落しそうになる。自警団であれ何であれ、捕まってしまい身元を調査されれば。あるいは男のもつ魔法具の一つでも調べられれば直ぐに正体はばれてしまい処刑されるかも…と、冷や汗をかきながら慌てて弁明をする。

「いやいやっ、誤解でさぁっ!何も怪しいところ…なん、て……?」

と、無抵抗を示すために両手をあげようとして、遅まきながら違和感に気づく。警備の人間がいきなり抱きつくか?いや、そもそもおじさんとか口にするか?それに声だって…と、恐る恐るといった風情で背後を振り返り、その正体を知ってほぉっ、と安堵のため息をつくと、すぐに自分の狼狽を誤魔化すかのようにその子供を振りほどこうと立ち上がる。

「おいおい小僧、人聞きの悪いこと言うんじゃあねぇぞ。てめぇみてぇなチビスケが生意気に。痛い目にあいてぇのかぁ?」

その子供を少女とは気付いていない様子。相手が弱者だと分かればどこまでも強気に横柄になれる、とても元国王とは思えないチンピラの対応。

ノエルノート > 「おっと、怖い怖い。子供相手に向きになりすぎじゃない?おじさん笑顔が一番だよ?」

振り払われるとくすくす笑うとこちらもさきほど相手がしようとしていたことを真似してか両手を上げてみて。しかし言葉とは裏腹に怖がる様子も逃げ去る様子もなくフードから幼い顔をのぞかせるとからかうようににっこりと笑ってみて

「まっ、そんなことはどうでもいいんだけどね。私が用があるのはおじさんというより、おじさんの魔力のほうだもん」

ぱっと表情を元に戻すとどうやら魔法具の魔力を嗅ぎ付けていたらしく迷うことなく魔法具である鏡を見つめた後に相手の顔色をうかがって見せて

マードック > 子供の台詞に、男の顔が一瞬ひきつったように硬直する。自分の魔力と言われても、もちろん男自身に魔法など使うような能力はない。
ならばこの子供の言葉はいったい何を指すのか…等と、考えるまでもないこと。同時に目の前の子どもがただの子供ではないとわかり、覆いかぶさるように覗き込んでいた巨躯が、一歩後ずさる。

「ま…魔力ぅ?ハ、ハハ…いったい何のことを言っているのか、さっぱりわかんねぇなぁ…」

やばい、コイツ魔術師か!?と、背筋に嫌な汗をかき、動揺を隠せずあからさまに狼狽した口調で、男はさっさと立ち去ろうと首飾りと宝石箱を麻袋に押し込む。
――やばいやばいやばい、よくわからんが魔法使いだと見た目が年齢と同じとは限らねぇぞ?何とか逃げださねぇと…いや、口を封じなきゃいけねぇか?
混乱しながら男は何とか打開策を見つけようと、ふと鏡に視線を向ける。さっき動揺した際に起動したその画像は、館からさらに近距離を映している。
具体的には目の前の子供の纏うぼろぼろのローブの内側。ぱちくり、と瞬きをして、鏡の中の映像と目の前の子ども――少女を見比べる。

ノエルノート > 「何?私の顔に何かついてる?」

動揺を隠せてない相手に内心では笑いをこらえるのに必死なようで、本当は特に魔法具に用などもなくその魔法具がどんなものなのかにも興味がないためすべてはったりではあるのだが騙す価値はあったなぁなどと思っていて。しかし相手が手に持っている鏡とこちらを見比べて驚いたようにしているため訝しげに首をかしげてみて

「隠し事したって駄目だよ?魔族の私には全部お見通しなんだから…って、ふぅん…そういうことかぁ…」

相手が何かに気を取られている間に、かなうならばこちらから再び距離を詰めるが鏡に映る自分の恥ずかしい場所に気付いてしまい

マードック > 「……あぁ、そうだなぁ、ついてるぜぇ。可愛い目ん玉が二つに、鼻と口がひとつずつ…なぁ。」

子供の正体、それが魔族と聞けば、普通なら狼狽するのが当然だろう。だが相手が女とわかれば、それまでの動揺はどこに消えたのか、再び傲岸不遜な態度が表に出る。
もともと男の国では男尊女卑の意識が大きく、女は性欲のはけ口、男に傅く存在である…と歪んだ考えで生きてきたため、たとえ魔族であっても女であれば負けるはずはないという、根拠のない自信によるもの。

「そうかそうか、奇遇だなぁお嬢ちゃん。…まぁ、生憎と俺様にも、全部お見通しだったりするんだけどなぁ?」

実力とか正体とかいろいろお見通しでないうえ、漂う死臭にすら気付かずに、男はおもむろに鏡に腕を突っ込む。
触れるのは少女のローブの中。男の野太い指が直接少女の秘所に触れ、やや乱暴に指先を膣口に沈めようとする。

ノエルノート > 「はぁ…?目、鼻が可愛いなんて、変わった趣味だね」

相手の皮肉が全く通じていなかったのか、怪訝そうに顔をしかめながら至ってひねりのない返答を返して。本人としては死体性愛者なため相手がいう可愛い目鼻、口という言葉には賛同できかねるようで内心では眼窩のくぼみが可愛いのよなどと斜め上の方向に考えを巡らせていて

「お見通し?人間風情のおじさんが?…どうせ私の裸を除いているだけ…ひゃっ…!?んっ…なっ何かが入ってっ…//」

お見通しという言葉に裸を映す鏡のことだと思ったらしくケタケタ笑った後にバカにするようにからかって。しかし膣口に乱暴な侵入者が触れた瞬間、見た目では考えられないほど敏感な様子で甲高い雌の声を上げながらその場に座り込んで股を抑えて

マードック > 少女の様子に男はにやにやと勝ち誇った笑みで近寄って、座り込む少女を見下ろす。
腕は鏡に沈み込ませたまま。ぐりぐりとやや乱暴に掻き混ぜながら、男は屈みこんで少女の顔を改めて覗き込む。

「ふん…まだまだガキだが、よく見りゃあなかなかの別嬪さんだなぁ。まぁ、これなら使ってやってもいいだろ…。」

舌なめずりする男の股間は既に麻の服を押し上げていて、ガキガキと言いながらもその子供のような少女の身体に欲情していることが容易にわかるだろう。
例え少女がしゃがみ込んで自分の股間を押さえつけても、男の腕は少女の手にも地面にも干渉を受けず、ただ鏡に映った少女の秘所だけを嬲っていく。
伸ばした中指は徐々に沈み込んで、その指と挟みこむように親指が秘所の入り口の小さな豆を擦り始める。

ノエルノート > 「ひにゃあっ…そこっ…りゃめっ…くっ…うぅ…//」

どれだけ股間を抑え込んでも相手からの刺激を止めることはできずはたから見るとまるで浮浪者のような男の目の前で自慰をしているようにしか見えず、本人もそのことに気付いたのか涙目になりながら顔を見られまいとうつむいていって

「使うって…何、に…?」

自分を見下ろしながら意味深に呟く相手に恐る恐るといった様子でうかが王とするが、隆起し始めた男の股間を見てすぐに気付いていやいやをするように首を振ると逃げるように座ったまま後ずさりし始めて、その拍子にフードはとれて白銀の長髪や中性的だがどこか上品さも残した素顔が完全に露わになってしまい

マードック > 少女が後ずさりすれば、それを窘めるかのように膣内で指をくいっと折り曲げる。
露わになった少女の顔に、腕を沈めこんだままの鏡を地面に置くと、もう一方の手を少女の顎に伸ばし、くい、と上向きに、自分の方を見上げさせる。
浮浪者じみた容貌に、あからさまな欲情の色を浮かべた笑みで、男は舌なめずりをする。

「決まってるだろう、お嬢ちゃん。俺様がお嬢ちゃんを…お嬢ちゃんのおマンコを、性処理に使ってやるって言ってるんだ。」

とても元王族とは思えない下品な言葉で、男は乱暴に指をかき混ぜ始めながら、少女の身体を突き倒そうと、地面の上に押し倒そうとして。
一応相手は魔族なのだから最低限の油断は見せず、今のところの愛撫は鏡越し。中指を引き抜くと今度は入れ違いに親指を押し込んで、そのまま片手で少女の蟻の門渡り沿いに中指を這わすと、お尻の窄まりに触れさせた。

ノエルノート > 「やらっ…やめっ…ひゃああっそっちはっ、ほんとっ、りゃめぇぇぇっ!!」

下品で直接的な言葉に頬を紅潮させながらも涙目になってときおり快楽に顔を緩ませながら抵抗していて。本来魔族でも中~上位の実力者ではあるのだが、封印で人間に抵抗できなくなっているためいとも簡単に押し倒されて。乱暴に突き飛ばされたためローブがはだけて下着もつけていない雪のように白い裸体が見え隠れして。雌の声で鳴いてはいたがお尻のほうまで責められ始めると明らかに声の調子が変わってきて

「ふぁぁ…おかひいよぉ…生きてる人間なんかにっ…コーフンするなんてぇ…///」

お尻を責められ始めて明らかに発情し始めたらしく嫌悪感の強かった表情も徐々に快楽に蕩けていき始めて

マードック > 相手が死体愛好家などと男が知る由もなく、とっさに少女が口にした言葉に、ん?と疑問符が浮かんだものの、意識はすぐに肌蹴たローブの下から覗いた少女の裸身に移される。
少女の表情の変化に、そろそろ頃合いかと男は屈みから手を引き抜くと両手でローブを大きく肌蹴させる。
暗がりに浮かび上がる少女の白い裸身を、すでに男は子供ではなく雌として見て、ゴクリと唾を飲み込むと、その小さな胸に口を寄せる。

「くくっ…やっぱ身体はガキだなぁ。だが、嫌いじゃあねぇぜ。立派に雄を満足させれる身体だ。」

そのまま男の唇が少女の胸に吸い付いて、舌が乳首を、荒れた唇がその周囲の肌を、髭がさらにその周囲の柔肌を擽る。鏡を再び手元に手繰り寄せれば、少女の身体を快楽責めに、抵抗を許さないようにと再び腕を沈めて、今度はあからさまに声音の変わった少女のお尻の孔に指を強く擦りつけはじめる。

ノエルノート > 「ひっ…おっぱいっ、吸っちゃやぁっ…//」

普段からいろいろと自ら弄っているらしく発育せず平べったい胸と小さく純粋な桃色の乳首でさえ、少し吸われるだけでも身体を跳ねあがらせて脱力してしまい、相手の快楽責から逃れることはできないままで必死に手を使って乳首をなめる相手の顔をどけようとするが力がこもっていないため全く意味がなく

「りゃめっ、やめっ…///ひにゃああぅっ//」

人間のことを玩具程度にしか見ていなかったものの、発情したためか次第に相手を雄として認識し始めたらしく徐々にではあるがその無意味な抵抗も緩んでいき始めて口では嫌がりながらも体は相手を受け入れ始めており特にお尻の穴への刺激が強まった瞬間に我慢の見解を超えたらしく盛大に身体を跳ねあがらせて絶頂してしまい