2023/07/22 のログ
ケストレル > 「ま、そう美味しい展開転がってるわけねえか」

湯船を縁取る岩に背を預け、ぼんやりと夏の夜空を見上げ
時おり酒盃を口へ運びつつ、日頃の疲れやらストレスやらを湯に溶かしていく
混浴だと聞いて期待はしていたものの、時機を外せばこんなものかと自嘲を浮かべながら
それもまた一興、と夜空に浮かぶ星々を気儘になぞってみたり

「もうしばらく浸かったら、ラウンジに戻ってナンパでもしてみよっかねえ~」

浴場での出会いは望み薄でも、奥内であれば多少期待の目はあるだろうか
そもそも温泉施設に出会いを求めて良いものなのか
真っ当な思考は放り投げて、今はこの休息の一時を存分に味わおうと前向きである

ケストレル > 「………ぁ、っとと、いっけねえ。 今半分くらい寝てたな」

湯に浸かり血の巡りが良くなったが故に酒の回りも早くなっているのを失念していたのか
いつの間にかうとうとと舟をこいでいたケストレルは我に返り、湯の中から手を出して顔を軽く濯ぐ

「う~、のぼせちまう前に戻るか……」

まだ少し露天風呂を楽しみたかったところではあるが
中に戻って飲みなおそう、と思い立っては湯から上がって
そのままほろ酔い加減でふらふらと浴場を後にしたのだった

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からケストレルさんが去りました。