2023/07/01 のログ
ショコラータ > 「胸張ってんじゃねーわよ私も間違えてはなかったんだから…!
 じゃあ混浴選んだのはー? 女の人の裸見に来たんでしょー?
 じゃあ水着だってそりゃあもう穴の空くほど凝視に決まってんじゃないこのスケベ。」

清廉潔白ぶってもムッツリなエロガキなのはバレてんのよと。
ガキ呼ばわりするには背高いのよねと、ちょっとやり難そうに。

今は君を・なんて言葉には何の話だと目を瞬いて、
この男がムッツリスケベとは言え、貧乳の何のと言い募っていた自分にだけは興味など持っていないだろうと。
…思っていたのだが。

「――な、な、何よそのマナーヘンタイッ!
 混浴になったら無効でしょあんなもん…」

温泉知らない人への注意書きとして、タオルは湯につけないでねって書いてあるのはさっきの引き返しで見て来た。
だから店からの要求として認識はしているが、異性の前でというのはあり得ないだろうと躊躇して。

「男と女を一緒にしないでくれる!?だいたい――… あ、んー…」

アンタタオル取ったって見えないじゃないと乳白色の湯を見下ろして。

「――ふーん取って欲しいんだ? 私のハダカ見たいんだぁ?
 貧乳の何のって言ってたくせに女なら誰でもいいのね、飢えすぎじゃないのダッサ。」

自分が対象にされる事は無いという認識のもと、揶揄する意味でヒヒヒと笑い、
肩まで湯に浸かった状態でバシャリとタオルを解く。

ホレホレ見えちゃうかもねー?と絶対見えなさそうなチキンな深度を維持しつつ挑発…
…こんな事をしてしまうのには、ちょっと湯の中に抑制を緩める成分でも混入されているのかもしれないが、まだまだ十分正気。

エリビオ > 「綺麗なお姉さんと温かい湯の中でお話できれば万々歳のつもりできたんだよ。
 来たのはむねたいらさんで、ヘンタイ呼ばわりする悪友で……」

悪口のタメを張ろうとしていたのだが。急に恥ずかしがる彼女を見る黒瞳が悪戯っぽく孤を描き。

「でも綺麗だからなんと言われようともこの湯を楽しんでる。」

気障ったらしく大袈裟に片目を瞑って彼女の魅力に惹かれたとアピールする。
ただし、嘘ではない。その褐色の肌に惹かれているのは事実と、その顔に向ける瞳は熱っぽい。
そして、素なら恥ずかしい言葉も、衣服も取り払い、湯の不思議な効能のせいで、平気に微笑む。
やがて何を考えてるかアリアリとわかる目線には、指を咥えて甲高い指笛を立てる。

「おう。見せてみろ。自慢の貧乳を俺に見せてよ」

冷笑にも、罵倒にも、タオルを取る瞬間まで囃し立てる指笛は、取った後も肩まで確り使った級友にすぐにブーイングの唸りにあげる。

「ダッサ。散々自分の裸が見たいアピールしておきながら肩までしか見せないなんて。
 そんな小心者だからいつも生理中みたいにイライラしてんだよ。
 悔しかったら立ち上がって見せろ」

此度はこちらの番とばかり揶揄と罵声の数々を、腕を掲げながら重ねてゆく。

「ヘタレショコラータ。万年生理。お前の母ちゃんも貧乳!」

ショコラータ > 「プールの底とか混浴とか、そんな所にばっかり居るからでしょうが!」

私が悪いみたいに言わないでくれると、好きでこういう態度を取るわけじゃないわよと、相変わらず目を吊り上げながらだ。
綺麗だから・とか言い出すのには、さっきからちょっと手を変えてきたわね、とやり難そうに。
言い合いをしている上での、変化球程度に思っておいて。

「――バッカ響く何騒いでんのよバカじゃないの!?!?」

他のお客さんの注目を浴びたらどうすると、黙れ鎮まれと潜めた声で威嚇しながら顎まで湯に浸かってしまい。

「たったたた立たないわよなんでアンタなんかに見せなきゃいけないのふざけんな!
 盛った猿に晒してあげる肌は無いわ! もうアンタその辺の女の人襲ってきなさいよもう!」

無理!それ無理!嫌!と顎まで湯に浸かった姿勢を維持して威嚇する。
どうせバカにするためにやっているこんなヤツに乗せられて私に何の得があるものかと。
しかしお前の母ちゃんと言われると――

「――っはぁ!?ママはおっきかったですから!!」

別にどうでもいい家族だけれど、バカにされると反射的にザッパリ立ち上がっていた。
それはもう見せてあげるとかではなく戦闘態勢だ。
家族への侮辱は宣戦布告とみなすと、指先が踊れば手の先に光が迸る。
赤から橙へとグラデーションで輝く魔法陣が描かれて――

「――ぉ、お、れっ…!?」

あれあれあれっと膝から崩れ落ちるのは、血圧の急降下とかそんなだろう。
熱めのお湯で長々と温まってから急に立ち上がるという慣れない事をした故に。
魔法陣は霧散して湯にばしゃんと倒れ込んだ。

エリビオ > 「先に大騒ぎしたそちらに言われたくないね!
 嫌ならさっさと見せなよ。減るもんじゃないし。
 ママと同じ貧乳見せるだけだろ?」

いつも口喧嘩で負けてるからこそ、微かに戸惑い覚えた級友に容赦しない。
母親の下りはよくある昔ながらの文句。特に考えもない、血筋を馬鹿にしたつもりもない。
なのにその下りで立ち上がる姿にきょとんとすること一瞬。
濡れ張り付く黒髪が逆立ち、瞳に朱を帯びて臨戦態勢になったのは一瞬ならず続く。

「……ッ。」

完全に周囲を忘れて怒髪する彼女には、謝罪はもう届きそうにない。戯言を言う余裕もない。
肩越しに見やるは他に来客がいる泉の数々。避ければ他に被害がいくと瞬時に判断すれば早かった。
咄嗟に魔力帯びる指先を跳ねて魔法の照準を空に向けんとする掌底を、そして腹部にボディをいれようとこちらも立ち上がり――

「っと?」

しかし、それは不発に終わる。盛大に飛沫をあげて湯の中に倒れ込む彼女がいた虚空に打ち込むことに。

「やっばっ!怒りと湯あたりで倒れたのか。
 ごめん。悪ノリしすぎた!君の母さんはデカパイだよ」

訳のわからない謝罪をしながら急ぎ湯から抱き上げる。
抵抗がなければ背中と膝裏に腕を差し込むお姫様抱っこで湯を出て。
横たわり水の打瀬湯が楽しめる岩盤のベッドに横たえようと。

ショコラータ > 私は女湯にいたの男のアンタが入って来て騒がないわけないでしょうがー
みたいな不毛なやりとりも通り過ぎ。
すわ戦闘かというガチなどつき合いの始まりそうなところで、何もかも挫かれた。

言うだけあって結構動けるのね、みたいな感想も遠く――
視界が隅から暗転して気付けば抱え上げられている。

キモチワルイ、吐きそう、とグッタリ運ばれるがまま全裸岩盤。
照れる余裕はなく、目元に額にのろのろと腕を当てて短く深く息をつく。

硬い岩盤に脚をモゾリと落ち着きなく半端に曲げ伸ばしさせ、
呼吸に合わせて大きく上下する薄い胸には、そこだけ色素薄く女の子をアピールする大き目乳首。
しかし時折 うぇ っと危険な感じで呻いたりしていると色気も何も無いだろうか。

「――…そんなに、怒って、ないわよ… 別に…
 なんか、急に… 腹が立ったけど… どうでもいいものあんな人達…
 …デカくは、ないしね…」

あー、うー、と呻きながら、顔は覆ったまま。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からショコラータさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエリビオさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエンさんが現れました。
エン >  
鹿威しの音色と緑の揺れる音を楽しめる露天風呂に、
炭酸風呂や電気風呂と面白い構造が幾つも並ぶ内湯。
そういったものと比べればこの内湯は温泉が沸き立つ他には湯そのものに特徴はない。
只、床が独特だ、石造りでなく畳が張り巡らされていて踏み心地よく足冷えもしない。

其処に朝風呂へとやってくる一人の男。
大欠伸に背伸びもして眠たげな足取り。

「ふふふ」

ぎゅ、と踏めば、ぐに、と水を吸った畳が僅かに沈む感触が面白い。
時折立ち止まって足踏みしては中々味わえない感触を楽しみつつ、
備え付けの椅子に腰掛け風呂桶で身体を流して湯に浸かるまで――
欠伸以前からぴったりと接着された様に閉じられた瞼は開かない。

「ふーーー……」

一頻り畳を踏んだあとには熱い熱い湯に浸かり、
濡らしたタオルで顔を拭えば長い長い吐息一つ。
あとは、縁に腕をかけ足を伸ばして、リラックス。

エン >  
「……あれ」

そういえば……?
只今の時間帯のここは男湯だったか女湯だったか、混浴だったか。

風呂椅子といわず風呂桶といわず天井・壁の間隔や湯の構造に屋内の広さに、
内湯全体といわず更衣室からそも此処から自室へ辿る道筋も問題無いが……
どこかに刻まれた文字までは耳では捉えられない。

「……いざとなればゲザらねばなるまい……」

男湯や混浴ならまだしも女湯であったら。女性客が入ってきたらば。
謝り倒すしかない。
さっさと出たら湯冷めするから頭下げる覚悟だけ決めて、
上がる気配とんとなしにまた湯をひと掬いして顔を流し、
きもちー、とか言いながら長風呂続行。

エン > そうして、しばらく――
男湯の看板が張り出されていたか運が良かったか。
頭下げて謝り倒す羽目にならず朝の長風呂満喫し、
珈琲牛乳片手に浴場を後にした。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエンさんが去りました。