2023/06/16 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > じめりとした割に、夏に向けて暑くなりつつある日が増えているこの時期。
不快指数が、忍耐のボーダーライン上で反復横跳びを繰り返している。
となれば、暑さのないところに行きたいとなるのが人情ではあるけれど。
敢えて、湯に浸かって汗を流しに流しまくってしまうのも快であるとか。
日々の商いを終えたちんまい人外は、その晩、増築に増築を重ねて改築と改装を繰り返している温泉宿に。
目的たる温泉に肩まで浸かって、リフレッシュ…の筈だったのに。

「……どうしてこうなったのじゃ。」

経緯の理解ができていない訳ではない。
只、身の上に降りかかった不条理に対して、何事かを吐き出したくなる欲求に身を任せただけである。
ことの推移はこうだ。
夜もだいぶ更けた後に、宿に辿り着く。
入浴の前の腹ごしらえをしようと思い付く。
食事のために館内を移動していたら。
――乱痴気騒ぎの大宴会場に放り込まれた。
しかも、がっつりと出来上がっている男女による乱交騒ぎが繰り広げられている最中に。

『ひぃんっ♡見られてる中でするのって怖かったけれど…♡これ、癖になるぅ♡』

参加者の嬌声が耳に届くと、それはまた大変結構なことだが、食欲モードだった妖仙には多少の胸やけ感。
仏像やら神像やらのように生温かい微笑みを浮かべて、出口に回れ右をするか、乗り掛かった舟とせめて上玉の獲物が転がっていないか目を遣るかの二択を迫られている。