2023/04/11 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエリザベートさんが現れました。
■エリザベート >
「はん、ははんはんはんはん♪ ふぅーい♪」
白湯気に包まれる露天風呂
靄の奥からは随分とごきげんそうな声が聞こえる
時折ちゃぷりとお湯の跳ねる音も
「極楽ごくらく♪ 蕩けてしまうのぅ~♡」
肩までとっぷりとお湯に使ったその声と音の主
側のお盆には燗したお酒がよい香りを漂わせていた
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にアレンシアさんが現れました。
■アレンシア > 風呂に入りに来たアレンシアは奥からご機嫌。と評するしかないような声を聞き少し興味をそそられて覗いてみた。ちなみにタオルも持っていないので堂々と裸身を晒してしまっている。
そこには男やってた頃であれば獣欲にかられること間違いなしというほどの美女がいて、ぱっと見美しすぎてどこかの姫かでなければ魔物の類かと思わせるほどであったが、口調はくだけていると言って良いもので。
良くわからなくなったアレンシアは考えるのをやめて挨拶してみた。
「こんばんは。楽しそうですね?」
お邪魔しますと付け足して女性の傍に座ろうとした。アレンシアも見た目では負けていない……と思いたいところだけれど正直自分の事なので良くはわからないという感じ。
■エリザベート >
「おや。相客かの~?
むふふ。こう心地よい湯浴みではつい鼻歌も口遊んでしまおうというもの♪」
湯気の向こうから現れた客は白磁の肌に美しい黒髪の美少女、と称して良い姿
しかしどこか普通の女性とは違った雰囲気を感じて、ふむと内心首を傾げていた
側に寄ろうとする様子を見れば、来い来いと隣へ手招きし、上機嫌だった
「どれ、酒でもどうじゃと思ったがそなたまだ若いかの?」
熱燗の入ったお猪口を手遊びながら、細められた視線を向けて
ほろ酔い加減か、頬には薄く朱が差し、妖美な色気を醸し出していた
■アレンシア > 「そうですよね」
心地よいとの相手の言葉には素直に頷いた。様子から何となく高貴な方のお忍びなのかな、とは思った。
「有難う御座います。強いというほどでは無いですが飲めはしますよ?あ、申し遅れました。アレンシアと言います。年は17です」
軽く会釈して自己紹介を。単純に礼を尽くそうとしただけで相手の素性を詮索するという意味では無い。大体本名を名乗られてもこの国の王族の名前すらわからないのだ。
「何か不調法でも?」
相手の様子が少しおかしいように感じて一応訊ねてみて、普通にしているつもりではあるのだが上流階級の作法をマスターしているというわけではないので何かあったのかもと思ったのだ。
■エリザベート >
「妾はエリザベートという。この国に赴いてもう随分と長いが、この湯の良さは変わらぬのぅ~。
今でもこうやってちょこちょこと入りに来てしまうのじゃ。さて──」
飲めます、という返答を聞こえバにまりと唇を笑みに歪めて
「であれば♪ 一貫付き合えアレイシア♪」
うきうきと声を弾ませ、お猪口にたっぷりと酒を注げばそれを差し向ける
甘い香りがふわりと漂って
「不調法?作法を気にするような場でもあるまい♪
そなたから感じるモノが少々変わって感じたのでな~♡何、気の所為かもしれぬゆえ」
気にするな、とひらひらその手を振って見せていた
■アレンシア > 「はい。喜んで」
お猪口を受け取ってこくりと一口。
「おいしい……」
少し驚いた顔で呟いた。稼いだ金は装備に消えてしまうのでお酒は安くてそれなり位の物が普通。こんなお酒は飲んだことが無かった。
「ああ……それは……昔男やってまして。あれもお風呂に入っているときでしたね……女の身体に変えられ異界に連れ込まれ散々嬲られたのですが……気持ちいい、と感じてしまって。それでスラムを抜けて遺跡に行ったんですよ、女になれるような場所もあると聞いてたので。今考えればチンピラ一人でナイフしか持たないでそんな所に行くとか無謀もいい所なのですが、まあこの通りというわけです。運だけは良いようです」
お酒こくと飲み、長くて奇妙な自分語りをしてしまった。なんとなくこの人なら話しても大丈夫かなと思ったのだ。
■エリザベート >
酒は気に入ってもらえたようだ
こちらもにこりと笑ってお猪口を傾ける
芳醇な香りが鼻に抜け、身体が心から温まる
湯浴みに熱燗というものを考えた者は実に偉い
さて、酒を交わしながら話を聞いていると何やら数奇な運命を辿った者らしい
所々興味を引かれる部分もあったものの、その大半は驚きに満ちていた
「男だった…???」
まじまじとその容姿を見つめる
むっちりとした、いかにも男好きのしそうな体つき
髪も艷やかで顔も整っているとくれば、うーむと頭を捻る程だ
「そんな素頓狂な遺跡があるとはのぅ…この国もまだまだ謎ばかりじゃ…。
しかし聞けば、フツーのおなごなら立ち直れぬほどの経験しとのじゃな、お主…」
普通であれば不憫に思うところ、それで目覚めてしまった、というのは、なんともかんともである