2023/02/14 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場・露天風呂」にエネリさんが現れました。
■エネリ > 「さ む い ですー! おっふろ、おっふろ……」
露天風呂って入るまでの道のりがとても寒いと思うのです、とぷるぷる震えながら、風呂なのだから水着は要らないだろうに何故か白くて上下いっしょくたの水泳着に身を包んだちまい子が現れる。胸元には別途布が貼り付けてあって。手書きで、えねり、とかなかなか下手な字で書かれていた。
若干サイズが合っていないのか元々そういうものなのか、生地の腰の辺りやらに皺が寄っているのをぐいぐい引っ張るようにつまみつつ湯船の所まで辿り着くと、ちょいちょいちょい、とつま先でお湯の温度を確かめる。
「ぴにゃー!熱いですよぅ……でも寒いからきっとそう思うのです……」
冷えた体にはちょっと熱く感じたようで、その場でぴょこんと小さく跳ねる。
でも風呂なのだし入れない温度のはずがない、と少しずつ湯の中へ。
■エネリ > 「あっあっあっ……うにゅー……」
最初の方こそ熱いのを我慢しているような変な声と顔になったが、しばしそのまま浸かっていれば温度に慣れてきて、やっと快適に感じ始めたのか満足げな声を漏らす。我慢してた時とは別の表情ではあるけど変な顔なのは変な顔だ。
「エネリにはちょっと深いですねぇ。おしりで座ると潜っちゃいそうですよぅ」
お子様サイズにはやや深かったようで、しゃがみ込むように入るには大丈夫だけれど、完全に座ってしまうと口の辺りも湯の中になってしまうようで。そのままびよんと跳ね上がりそうな格好で膝を折り、待機!……みたいな形で入っている。
が、じっとしていると温かくはあるけど暇なようで、すいーっ……と体を伸ばして平べったくなり、ばしゃばしゃとはやらないものの何だか泳ぎ始めた。
反対側の端まで着くと、こんどは仰向けにすいーっ……と戻るように縁を蹴って。
湯船で泳いではいけません、そんなことをしていると――
「ぷぎゃ! ……ぴよぴよですぅ」
ほら、ごちん!と頭をぶつけて。頭上に星をくるくるさせながら頭を両手で押さえ、またしゃがみこんでいる様子。
■エネリ > 「おふろで泳いだり飛び込んだり大声出したりしちゃだめです、って言うのは頭をぶつけちゃうからなんですねぇ……」
理由は間違っているし大声で頭はぶつけない筈だけど、まぁ、反省したようだから良しとして。
またちゃんと静かに入っているけれど、やっぱりじっとしているのは暇で仕方がない様子。
「うにゅー……何か浮かべて遊べるようなものでも持ってくるべきだったです」
それこそあひるちゃんが浮かんでいるとか、どこかからカモさんの親子が泳いでくるとか、カメさんの絵が書かれた戦――乗り物が壁を壊して入ってくるとか、何か楽しいものが欲しいです、とぷっくり頬を膨らませ。
楽しくお風呂に入れる魔法の道具とかないですか、ってお店のオーナーにおねだりしてみようかな、とか企てているようで。
今はお店にあるお風呂用品と言ったら、入浴剤、と言うらしいお花の香りになる液体の小瓶とか、入れたお水がお湯になる浴槽そのもの、とか……遊ぶのに使うものは無かったはず、と陳列している品々を思い出しつつ。
「……やっぱり熱いですー! エネリにはじっと入っているのは大変ですよぅ……」
お風呂自体は嫌いじゃないのだけれど、何もしないでじっと静かに入っていると言うのはまだちょっとつらいお年頃だったのか。
しゃがんでいた所から、びよん!と両手を上に伸ばしながら立ち上がって。にゅっ、にゅっ、と謎の掛け声を漏らしながらお湯から上がっていって。
ご案内:「九頭龍の水浴び場・露天風呂」からエネリさんが去りました。