2023/02/13 のログ
イェン > 「は……はぁ……、確かに私はここが普通の個室風呂だと考えて利用していたのですが………違う、のですか……?」

(じろじろと無遠慮に乙女の裸身を見やる大男に、こちらは改めてクロスさせた両腕で双乳を、内股に寄せた脚線で恥部を隠して問いかける。妙に堂々としていた彼の行動と己の困惑に相応の理由があるのだと分かったからか、目弾きも苛烈な美貌も幾らかの落ち着きと共に普段の無表情を取り戻しつつあった。)

「―――に、逃げないことと言われましても、この状況は普通に考えれば逃走しかありえないかと………って、ちょ、待って下さいどうして近付いてくるのですかひゃっ!? や、やめてくださいっ!!?」

(ざばざばと巨躯で湯水を掻き分け近付く不審人物に、こちらはまたしても美貌を強張らせ、肩を抱こうとしてくる動きには突っ張り棒の如く伸ばした片腕で距離を保ちつつ)

「…………………なるほど。ここはそのような場所だったのですね……っきゃ!? い、いやっ、待っ、待って下さいっ! り、理屈は分かりましたが、それとこれとは話が違いますっ!!」

(彼の説明にひとまずの納得こそすれ、その対価とばかりに柔肉に延ばされた太腕に対しては、戸惑っていてさえ意外にも堂に入った旋腕の払いで弾いて距離を取る。先端の色づきを優先して細腕で隠す双乳は瑞々しい弾力を感じさせる柔らかさで拉げ、湯水の下で位置を転ずる下肢の付け根は恥丘を彩る淡い翳りを揺らめかせる。)

ジュン > 「とは言ってもねぇ」
突っぱねられればわざとらしく肩をすくめて

「俺はただ単にここのルールに従ってきたわけでねぇ
元はと言えば君のミスなわけだし、せめて何らかの補填はしてもらいたいんだけどねぇ」
やれやれといった様子で、彼女に責任を追求しながら対面に浸かり直す

イェン > 「――――いえ、補填と言われても困ります。むしろこの場合、私も被害者ですし」

(そのまま強引にぐいぐい来られていたなら分からぬが、ひとまず離れた距離のおかげでイェンも多少は落ち着けた。そうなれば、子供だましにも等しい大男の理屈など、あっさり拒絶してみせるのも当然のこと。幸いにして先ほどのやり取りのおかげで二人の位置関係は変じていて、今ならば浴槽を出て脱衣所に駆け込む際に異性の巨躯が邪魔になる事もない。にもかかわらず、未だ狭苦しい浴槽内で湯船に浸かったままなのは、湯水の揺らめきが裸体を隠す一助になっているからに他ならない。とはいえ、このまま名すら知らぬ大男と仲良く入浴を楽しむなんて豪胆さも持ち合わせているはずは無く。)

「一応は頭を下げておきます。期待外れで申し訳ありません。私は先に上がります。札は変えておきますからご安心下さい―――――では」

(完全に常の状態を取り戻した仏頂面が、妙に美しい所作でポニーテールの頭部を下げた。その後、たっぷりの警戒心の中に年頃の少女らしい羞恥の色も滲ませながら立ち上がる。水滴を弾く若々しい肢体がしなやかに引き締まった細身に女らしい柔らかさも感じさせるボディラインと、淡い翳りの濡れて張り付く一本筋もちらりと見せつつ背を翻し、北方帝国出身の少女は浴室を後にした。退室の際表示されていた白札を変えたのは言葉通り。ただし、男性が利用中である事を示す青札でなく、先にイェンが提示した赤札に変えていったのは見知らぬ男に裸体を見られたことに対するせめてもの意趣返しといった所か。その悪戯はさて、どの様な結果を生んだのか――――。)

ご案内:「九頭龍の水浴び場 個室風呂」からイェンさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 個室風呂」からジュンさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエルキュールさんが現れました。
エルキュール > 深夜の宿、もとい温泉。
あれこれと考え事やら何やらしているうちに随分遅くなった、と言うのものあるのだが。
散策中に見つけた温泉が有名らしい店が気にはなっていたものの、やたらと混浴風呂ばかりが推されていたものだから、少々それには苦手意識があって。
気がつけば遅い時間だったのがむしろ混み合わずに丁度いいかもしれない、とその温泉へ浸かっていた。
露天になっている手頃な浴室を見つけ。偶々なのか誰も先客が居ない、と言うか女性が入っていたりして気まずいことにならずに安心しながら身体を温めていた。

「こういう広い浴室って、馴染みがなかったけど……実際入ってみると、聞いてた通り結構良い気がする」

湯に浸かりながら左腕をゆっくり真上へ上げてみたり、少し肩を回してみたりしている。
ちょっと無理をしたらしく、ほんのり痛めているようだった。
そんな時に温泉はいいぞ、と知人に教わったらしく、痛めた肩を温めるのが一番の目的だったようで。

エルキュール > 「ふあ……静かな上に温かいと、ちょっと眠くなるな」

水音が聞こえる他には、別の浴室なのか少し遠くから話し声は聞こえる気がするけれど。盗み聞きする趣味はないからそれもただの微かな雑音で。
何もなくただじっと温まっていると、静けさも相まって眠くなる気がする。
なるほど、温泉なだけじゃなく温泉宿、でもあるからそのまま寝に行くこともできるわけかなどと関心しながら考えて。それで少しまた意識が起きるけど、何かもっと考え事でもしていないと寝そうになる。

「湯気の中って息苦しいかと思ったけど、むしろ呼吸が楽な気すらするね。鼻とか喉とか、乾燥してると辛いし、その所為かな?」

べつに風邪をひいていると言うわけではないのだが。空気の乾燥やら埃っぽい所に居たやらで調子のよくない所に、温泉の湯気と言うか湿度と言うか、それが温まるのとは別に効いているようにも思う。

エルキュール > 「よし、だいぶ温まったし、肩もちょっと楽になったかな」

多少の怪我などは元々普通より治りは早いのだけれども。肉体的にも精神的にも良い状態に置く、と言うのは回復のために無駄にはならない。
あとはゆっくり休もうと思う、さてこのまま部屋を取ることにするか、それとも自宅に戻ることにするか。
それをぼんやり考えている間にまたしばらく時間が過ぎて、流石にのぼせそうと思ったからひとまず湯から上がることにして。
着替えをしながら気が向く方にしよう、と浴室を出ていく。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエルキュールさんが去りました。