2022/08/29 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場 大浴場」に八蛟さんが現れました。
八蛟 > ―――木造大浴場 一階―――

木組みの大浴槽と白い濁り湯
誰かが利用すれば カコン と木桶の音が床で好い塩梅に響く。
濁り薬湯の匂いと温度 肺の中まで薬が染み渡るかのような感覚すらある中
筋肉隆々な体と高身長な体躯 水場の関係上 煙管こそ持ち込めないものの、淵の外には盆が一つ。
大徳利と茶碗型のぐい呑みが鎮座しており、湯と酒 両方を気ままに楽しむ鬼がそこにはいた。


「あ゛ー さっぱりするなァ……♡
 血塗れのままってのも乙だけどさ、酒と木香湯があると抗えないもんだよ。」


全身、汗をびっしょりと掻いたかのように湯の水滴が流れ落ちている。
神の途中 八つに分かれた房は上にあげることもなく湯の中で揺らいでいる。
普通なら髪がボロになると悲鳴を上げるものながら、鬼にとってはさほどでもない。
この程度で痛む髪なものかと、油を纏わせることもなければ湯の中で放って置きっぱなしだ。

白濁の薬湯に身を浸からせ、酒を口に含み、浴槽に組まれている木と湯が混ざり合った匂いで肺を満たす。
冷えてきたこの頃、より一層体が抗い難い極楽を味わっていることだろう。
鬼の機嫌も、顔の傷や体の筋肉の具合という威圧なんて半分霞んでいるくらいには、穏やかなものだった。

ご案内:「九頭龍の水浴び場 大浴場」から八蛟さんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 日中のあまりにもあつい、じりじりとした熱を冷ますにはやはり、風呂に限る。
――そういう言い訳をしていつも、風呂に入っているような気もするが。

「まァ、いいじゃあねェか。」

一人で思考に相槌を打って、ざば、と大きな岩でできた湯船に身を沈めた。
だれでもはいれる露天風呂、やや高い位置のせいか、夜はよく星が見える。
お気に入りだ。肩近くまで風呂に入れば、じゃば、と湯があふれた。
何人かで入ることは想定しているが、この巨躯では当たり前みたいに、あふれる。

「ん、ぐ。…あ”あ”ぁ”ぁ”……ぁー…。」

心地よいのはよいが、そのせいで漏れる声はけものの唸り声みたいだった。
最後のほうはちょっと気の抜けたような音。