2021/09/30 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にシシィさんが現れました。
■シシィ > ひた、ひた、と浴場に平坦な足音が響く。
けぶる湯気をかき分けるように、身に薄布を巻き付けただけの姿の女が、迷うような足取りでもなく、ゆっくりと大浴場の磨かれたタイルの上を歩んでいた。
「─────は」
こもった蒸気は温かく、肌寒さなど感じないが多少、息苦しさのようなものがある。
務めて呼気をはくことを意識しつつ、揺れる湯気でゆっくりと体が蒸らされてゆくのを感じ。それすらも楽しむように双眸が細められるのだ。
何度か利用した旅籠の大浴場。地下に位置するそれは場所もさることながら、少し意識的に照明は絞られているようだった。
眼が悪いわけではないが、こもる湯気と相まって、まるで薄く切りのかかった中にいるような心地を味わいながら、広い空間を支える柱の一つに手をついて、もう一度呼気をつく。
様々な噂の存在する旅籠ではあるが、今のところ危険な目に会ったことはない、とは思う。それゆえにか幾分無防備ともいえる姿で、ただ純粋に湯治を楽しんでいた。
かけ湯を済ませ、長い髪を緩くまとめて項が見える程度に上げると、ゆる、と湯に身を沈ませる。
時折湯の色も、薬の加減で色を様々に変えるようだが、今は薄く花の色を映したもののようで、湯自体もさらりとしている。少しだけ華やかな香りがするのを楽しみながら、肩まで身を沈めると、気持ちよさそうに頤を上げた。
「ん……─────」
■シシィ > ───はふ、と熱のこもった吐息を三度零す。
褐色の肌が、それでもそれとわかるほどに熱を帯びている。
このままでは湯あたりしますね、と穏やかな声音が静かに独り言ちて。
身を起こせば、湯の流れる音が静かに響く。さらさらと耳に心地よい音があふれ、零れていくのを聞きながら、体を引き上げると、湯気の向こうへと、引き上げていった。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からシシィさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にキールさんが現れました。
■キール > たっぷりと鍛錬して汗を流しに来た男、脱衣所で服を脱ぎ方にタオルをひっかけ水浴び場へと出る扉を開け歩幅の大きな一歩。
姿を現したのは巨躯の男。
分厚い体に筋肉と太い骨で作られた男の体。
粗野な男ではあるがその体は鍛えぬかれた体。
何も隠すもの等無いとばかりに肩で風を着るように歩いてから、先ずは洗い場へ。
洗い場に腰を下ろしたところで広い肩幅の男、3人分を一人で使ってしまうが今は人がおらず、広々としたその場所に腰を下ろし、手桶に湯を出してからざばっ、と頭からかぶり汗を流していく。
■キール > 先ずは湯で濡らした髪を洗うために手に液体の石鹸を。
男の指でガシガシと洗い始める。
目は閉じているが、周囲には気を配っている男。
何事もなく洗い終えれば、髪についた泡を流すために湯を溜めた桶を持ち上げ頭の上でひっくり返せば泡が湯によって流されていく。
■キール > 次に手ぬぐいの上で固形石鹸を転がし、
男の腕や体の前を洗い始める。
ごしごしガシガシ、と力強く自分の体を洗い前面を洗い終えれば小さな手ぬぐいで男の背を洗い続けるが。
「やれやれ、こんな小さな手ぬぐいで洗っていてもいまいちだな。 湯女でも来ないものか。」
等と呟きつつ。ごしごしと背中を洗い続ける。
■キール > 洗い終えれば男は風呂がいくつも並ぶ方へと向かって歩き、姿を消していく。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からキールさんが去りました。