2021/07/30 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場/ふたなり浴場」にリスさんが現れました。
■リス > かぽーん……そんな、音が浴室の中に響き渡る。東の島国風に作られている、温泉に、一人の少女が浸かっていた。
はちみつ色の髪の長い毛を、水に浸からぬようにアップスタイルに編み込んで、空色の瞳は、ふにゃり、と緩む。
肩までお湯に浸かっている少女は、ぷかり、ぷかりと、両の胸がお湯に浮いている、お湯の色は白く、ミルクのような風呂だった。
ほぼ日課、といって良いのだろう、仕事を終えた帰りに、家に帰る前に、九頭龍温泉にやって来て、お風呂に入る。
此処のお風呂はいつもいつも目新しくて飽きることが無いのだ。
ふにゃぁ、と言ってしまいそうなほどにお風呂の中で蕩けている少女は、リス。
商家、トゥルネソル商会、マグメール支店の店長であり、三姉妹の長女、そして、トゥルネソル家……通称竜の巣の主。
そんな少女は、大好きな温泉の中で、ちゃぽ、ちゃぷ、とお湯に包まれ温まり、ほんにゃりと、ゆるふわ状態。
「ふにゃぁ。」
思わず零れる、声は、何処までも気楽で緩くて。
ホカホカと、体を包み込む温泉のお湯のぬくもりに、疲れが融けていくぅ、と独り言ちる。
湯気が天井にのぼり、天井で冷えて、滴となって落ちてくる、それが鼻の頭にポタリと堕ちたり。
お風呂の大きさはとても大きく、少女一人で使うにはもったいないくらいの大きさ。
だれかこないかしら?てろーんと、伸びてしまいそうな人竜娘は、周囲を見回してみた。
湯気が濃いのは、お風呂の温度の所為か、また別の理由なのか。