2021/03/08 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場 中規模の浴場」にアティさんが現れました。
アティ > ようやく暖かくなったと思えば、また冷え込むといった寒さが抜けきることのない昨今。
夜が深まり始めても、酒場や食堂といった施設に負けず劣らず。
といった賑わいを見せる旅籠は流石温泉で有名な老舗といったところかもしれない。
名物の温泉のみならず、食事や軽い休憩といったことができる場所には、様々な理由で人が訪れているようだ。
兎もまた妙に膨らんでいるキャスケットのような帽子をかぶり。
受付を通り抜ければ、その足は浴場がならぶ、廊下へと向けていくことにしたようだが。

「やっぱり、もうちょっと別の方法考えたほうがいいかな、これ…」

入る場所は中規模であり。
男女の制限のない、大浴場に比べたら落ちつた雰囲気を感じられる浴場の、脱衣場である。
兎はようやくとばかりに、帽子を脱いで空いている籠に放り込めば、くつろぐように押し込まれていた耳は飛び出し。
解放感からピコピコと動く様子を見せることになった様だ。
ミレーに間違われてのトラブルを防ぐためとはいえ、抑え込むように帽子に押し込んでいたのだから、当然といえば当然かもしれないが。

「ま、とりあえず、入浴入浴ーっと」

気を取り直すように、兎はそそくさと衣服も装備を脱いでは籠に放り込み。
手ぬぐい一枚といった、身軽な格好になれば、そのまま軽い足取りで脱衣所と欲情をつなぐ扉を開き。
かけ湯もそこそこに、岩風呂となっている浴槽へと向けて足を進めていこうとしていくが。
タオルは肩にかけた状態で、特にどこも隠してないというさまは、少々色気にかける気もするが、性分なのだろう。
手足の毛並みもしまえるものではないのだから、そのまま湯に沈むつもりなのだろう。
漂う湯気も、温泉の香りも、今では大分気に入ったようであり。
何処までも上機嫌といった様子だが。

アティ > 「ふー…寒い日にはやっぱり気持ちいいわー…」

やはり皆大浴場の方に流れているのだろう。
静まり返った浴槽へとそっと足先を沈め。
その温度を確かめながら、太ももから肩までやがて兎はゆっくりと沈み込ませていき。
体を包み込んでいく湯の熱に、一つ身震いをしてから湯舟のふちに背を預けることにしたようだ。
初めこそ少しだけ、ピリピリと冷えた肌を刺激する熱に、体をこわばらせていたが。
それもすぐにほどけるままに、兎の顔はすっかりと緩んだものへと移り変わり。
気の抜けた顔のまま、しばらく湯船に身を任せていく。

特に何事もなければ、ゆっくりと体の芯まで温まってからやがて立ち上がり。
そのまままっすぐ帰ることはなく、湯から上がって着替えた後も、施設で楽しんでいったようである。

ご案内:「九頭龍の水浴び場 中規模の浴場」からアティさんが去りました。