2021/03/02 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場 広間」に夢楽咲さんが現れました。
夢楽咲 > 老舗旅籠の九頭龍の水浴び場
木造建築の旅籠の中は、湯 酒 香の香りが漂い今夜も営業中
この異国の情緒を含ませた場所故に、当然意匠や飾り物もそれに倣う
混ざり合うこの国では珍しくないものの、櫛や簪 鮮やかな紅を売りに出すならば、買う客もいるらしい

「悪いお人だ、あの人も。」

頬杖を突きながら、普通の人間とは規格の違う者が此処にある
背丈、それに合わせた幅の骨格と肉付けがされた半巨人 そして時折、日が透かすように骨の陰りを見せる者
肩出しという、底辺が着こなすはずの衣装も、この国では一種の華か 嘲る者もいなければ、知る者もいやしない

本人はと言えば、唯一自身を屈することのできる旅籠の店主に思いを馳せる
今夜も何人が犠牲になっているのやら バフート 王族 貴族への貢ぎ物
例を挙げれば切りがない。 客という輸入されてくる品を相手に、祟りに触れずに商売をし続ける
老舗と言われる長生きな店は、今夜も息をするように悪さをするときたもんだ

「まぁ、この店に下手な真似をする奴も、いやしないさ。」

そう言って、やることと言えば奏でるか、酒の相手か 巨大な女に注いでもらう酒もうまいらしい
本業は力そのもの 傍に寝かせ愛剣がそれを物語る中で、狂骨となった半巨人は、今夜も旅籠の末を眺める。

ご案内:「九頭龍の水浴び場 広間」から夢楽咲さんが去りました。