2021/02/28 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場 温泉薬湯」にスピサさんが現れました。
スピサ > 王都の中でも、店としては老舗
長年愛用 悪用 と評判の続く旅籠 木造建築と館内の造りは王都建築とは一線を駕す
混合疑土や土壁 石塊や煉瓦ではない方法のそれは、屋根の裏側の造りまで目をやってしまうだろうか

寝泊まり 食事 酒と女 提供するものはいろいろとある中で、ここでしかないものは温泉と言えた
泊りがけではなく、日帰り利用が多い今日は戦士の湯とも言える薬湯の日である
薬師が粉末にした薬草と温泉が溶けあった薬湯は、傷や打撲に聞き、僅かな媚薬をもたらす
それには理由があり、適度なそれは体を活性化させてくれるというもの

寝静まり息を整え、傷口を塞ぐ寝夜ではなく、胃を動かし肉と骨の元が食めるようにとされた乳白色の湯
肌に少しピリッとくる感触は、香辛料にも似た薬草も少し入っているようだった。
髪と体を洗い終えているスピサは、体に残る火傷や傷跡が、種族性故の強度があれど残るものは残っている
今日は何らかのクエストか 大がかりな鍛冶を終えた後なのか

「―――ふぅぅぅぅ……。」

疲労した体を繋ごうと、眼帯のみは身に着けたまま、胸元と腰だけに巻かれた身洗布
鉋で正確に削られた四方を囲む縁で寄りかかりつつ、組木製の大浴槽で体を休めた。
こういった薬湯は、この旅籠でしか味わえない
時折入れ替わりで、男も、女も、入っていく時間が見えるだろう。