2020/08/29 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にシャルティアさんが現れました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からシャルティアさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にはばりさんが現れました。
■はばり > 「ぷへ……ぇう」
ああ生き返る。足をぐっと延ばして大の字で湯船に浸かる。顔を上にしていると夜空が見えた。人気のない露天風呂の何と心地良い事か。
仕事終わりに風呂に入って、御盆の上に置いた酒を摘まんで葉物を齧る。週に一度だけ訪れる仕事終わりの贅沢を堪能しながら再び伸びをする。
■はばり > 奴隷とて余暇の時間は許される。普段は激務だしかなりの頻度で無茶振りを寄越されるが、仕事終わりは決まって何をしていても許される。
はばりは仕事終わりに一杯の酒と葉っぱを齧り、月見酒に興じて風呂に入ることを好んでいた。
もわもわとした空気と吸い込めば噎せ返りそうな程の湯煙は、綿雲の上にいるかのように心地いい。
体は最適な温度を維持したオーソドックスな温泉だ。これがローション風呂だの媚薬風呂だのが来たらサウナに籠るかベンチで寝るしかなかったが、今回は(今の所)そんな心配も無し!
「この為に生きてるってなァ……あぁやだやだ、オヤジ臭くてかなわねェ」
はは、と耳を揺らしながら、頭を両手で抑えて上を向く。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にリンさんが現れました。
■リン > 青髪の少年が入ってきて、兎のミレー族から少し離れたところに浸かる。
歳は18だが諸事情で身の丈は1メートル程度、幼子のような小ささだ。
目が合うなら軽く手を挙げて挨拶ぐらいはするだろう。
「こんばん……わっ」
そうして相手に近づこうと湯の中を歩きだした矢先、湯船の底の些細な段差につまずいて水中に沈んでしまう。
背が小さくなっている彼にはこの湯船はちょっと深かった。
彼の沈んだ場所にポコポコと泡が浮かぶ。
ほうっておくと溺れそう。
■はばり > 非常に小さい影が見えた。背丈からして子供のものに見えたが、人は見かけによらないというが。
軽く会釈をして相手に挨拶をする。
「こんばんは。あぁ、この辺りはちぃと子供には深いんで気ィつけて……ってありゃ……」
気が付くと相手はいなかった。というか溺れていた。あぁと相手に慌てて近づいて、溺れる彼を助けようと引き上げんとする。
「おーい、大丈夫ですかい。こんなトコで溺れて死んだら笑いもできやせんよ」
■リン > 「ゲーッホゲホゲホゲホ」
腕を取られてなんとか引き上げられて水面に顔を出し、激しくむせこむ。
大事には至らなかったらしい。
「あはは……ほんとに。どうせ溺れるなら、女の子に溺れたいよね。
そう、例えばきみのような可憐な女の子にね、エホッ」
“子供”にはふさわしくない、薄い笑みを浮かべて口説きはじめる。
溺れかけた恐怖からか相手の身体にしっかりしがみついた上に
相変わらずむせこみながらでもあるので、かっこつけにすらなっていない。
「いや助かったよ。ありがとう……」
■はばり > 「今日が普通の風呂でようござんした。ドロドロの風呂だったら飲んだ時点で窒息しておりやしたよ」
ローション風呂で死亡とか新聞にも載りたくねェコトだろうよ。
「ははぁ、そういう口説き文句はもうちとカッコイイタイミングで言うべきでありやしたね。わっちゃが溺れてるときにキメ顔で居たら濡れそうなのに。
まあ無事なら何よりです」
全裸を晒しながらそんなこと言う自分も大概ではあった。
控えめな胸に貧相な体を可憐と言ってくれるのはワル気分ではなかったが。
■リン > 「天寿を全うできるとは思っちゃいないけど、さすがにもっと選びたいな~死に方!」
ぷるぷると頭を震わせる。青い髪の先から雫が散った。
「ぼくは可愛い子に出会ったらとにかく口説けと教わったものでね……エホッ。
まじでぇ……じゃあ溺れてくれよ~。今。ぼくという美酒に溺れてよ~」
寝言を言いながら、引き剥がされないことをいいことに
小さな体で抱きついたまま腕や脇腹のあたりをむにむにと揉んだり撫でたりしはじめる。
「にしてもその喋り方と、その髪と瞳の色…なかなか物珍しいね。
さては、遠い国から来たお姫様なのかな? お姫様に助けてもらえるなんてラッキーだな」
とにかく調子のいいことばかり口にするのが好きらしい。