2020/06/09 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場/ふたなり浴場」にリスさんが現れました。
リス > 九頭龍温泉、九頭龍の水浴び場……それは、平民地区の中にある、東の国のお風呂を模したと言われている、温泉宿。
 平民でも気軽に入れる値段設定、色々な欲望を是とする規定に、平民、貴族問わずに愛好するものは多いらしい。
 少女もそのうち一人で、この両性の肉体でも問題がないお風呂なのだ、他の普通の温泉だと男性を疑われてしまったりで男湯に行かされてしまう事もある、そうなると、少女的には色々と怖い。
 見た目は、年相応の女子供でしかないし、喧嘩などしたことも無い、大人の男と対峙してしまえば、有無を言わさずに押さえつけられて犯されてしまうほどに脆弱な少女だ。
 それには種族とか一切関係なく、少女の精神性が問題ともいえる、人竜で、人よりも強靭な肉体を持っていても、戦う意思も力もなければただの小娘。
 ―――だから、こういう風に、だれでも受け入れてくれるような温泉宿はうれしくてついつい使ってしまうのだ。

「~~♪」

 この温泉宿の特徴の一つに、毎回温泉の形が違うというものがある、どういう事かと言えば、少女は、まだ勉強の最中なので理解しきれてはいないものだが、魔法の力で空間などを捻じ曲げているらしい。
 故に、外から見ると、普通の温泉宿と同じぐらいの大きさだが、実際に入ってみると宮廷かそれ以上に広くあるらしい。
 らしい、というのも全部見たわけではないので、断定しづらいから。
 貴族様がお忍びで来て、こっそりと自分の欲望を堪能したり、連れ込み宿の様に女の子を連れ込んで、というのもままあるとのうわさ。
 噂は真実なんだろうな、と思うのは少女で……理由は、お金を払えば、こういう風に性的な行為が可能な温泉を案内してくれるから。

 少女が今いる温泉の浴場は、女性が女性を求めて愛し合う場所であり、両性具有―――ふたなりでも、大丈夫という場所。
 今回のお風呂は、山の中腹――に見える場所で、壁はあるのはわかるが、周囲が山にしか見えない、そこに、洗い場と、岩で作られているお風呂が設置されている。
 お風呂は綺麗に磨き上げられたような石で、つるつるしていて岩とは思えないくらいの滑らかさだ、お湯は白い濁り湯。
 効能は新陳代謝の上昇に、子宝とも書かれている。
 お湯は床下から湧いていると思われて、お湯を入れるための口が見当たらないし、真ん中あたりが少しお湯が盛り上がっているのが見える。
 そんなお風呂の中に少女はタオルを身に纏わずに、肩まで浸かって、息を吐き出していた。

 プルンとした、白い肌が、胸が、お湯に浮かんでいるのが見える、それ以外の場所は、白い濁り湯で隠れているのだった。

リス > 今回の温泉も、特に何も考えずにお任せにしてみた結果のものなので、驚きが勝る。毎回、毎回趣向を凝らした風景にできるのが本当に不思議。
 魔法とは、かくも偉大なものなのね、と、周囲を見回しながら、妹が熱中するのもわかるかもしれないわ、と吐息を吐き出す。
 自分の魔法の師である、とある女史、彼女に言われた訓練方法を思い出す。

 お湯の中から、白く細い指を持ち上げる。手のひらを。どういう風に言われたか、どういう風に―――見せてもらったかを思い出す。
 あれができるようになり、師匠が認めるほどに色々できる様なったのならば、ここの風景の様なものも、作れるのだろうか。
 それなら、その場にいなくても旅行しているような気分になっていいわね、と少女はつぶやく。
 旅行は―――今の所はしたいとは思わない。
 今の国の状況が状況だ、タナールとかハテグとか、アスピダ……三か所で戦争が起きている。
 旅行行くにも危険すぎる状況だ、嫁と一緒ならばあるいは、と思うけれど彼女は今忙しく家に帰ってこないし。

「ふぅ。」

 ため息一つ大きく零し、思考を戻すことにする。
 戻す、と言っても、まともな思考のほうではなくて。
 周囲を見回して、入り口とかがもうお風呂から出はわからないので、何処からくるのかしら、という思考。
 かわいい子が来たら、口説いてエッチしたいな、という――一番最初の目的に戻すという事。

 ちゃぷり、ちゃぷり、と己の白い肌にかけ湯をして、少し熱も籠ると息を吐き出す。
 逆上せるという事はないけれど、ずっと静かにしていても、退屈なのは間違いはないから。

リス > 「偶には、かわいい女の子をトロトロになるくらいに口説いて、抱きしめて……。
 それで、たっぷり子種を注ぎたいのよ、ね。」

 自分でも判っているのだ、節操がない事位は。それでも、止められない、かわいい女の子が好きだし、綺麗な女性が好きだし、強い女性にはあこがれる。
 そして―――そんな女性を組み敷いて、己の種を付けることの快楽が溜まらない。度し難いとは思う、でも、それが性質で、少女の気質だ。
 竜という分類に逃げるつもりもない、屹度、純粋な人だったとしても、この性癖を持ってただろうと思う。
 そういう意味では、私なりの狩り、なのかもしれないわねと、少女は考える。だから、竜としての暴虐がなくても、私は竜としてあるのかしら、とも。
 そんな胡乱な思考はすぐに放り捨てる。

 もう一度、周囲を眺めまわし、うん、と首を傾ぐ。
 お任せで、この浴場に来ているのだけれど、之って、お願いをすれば、場面とかを変えることができるのかしら、と。
 例えば、今は山の中腹のような背景だけれども、個人の家のような、風景にすることとか。
 一部に需要はあるかもだけれど、衆人環視の元に、とか。
 実際に人がいるのではなくて、人の気配だけがあるような壁とか。

 それはそれで、面白いかもしれないわ。
 少女はのんびりと、思考し―――ふと考える。

「つまり、後に来る人が願えば、その風景になるとかも、あるのかしら。」

 別に貸し切りではなし、自分はお任せ―――つまり、意見はないのである。
 要望があれば、その要望に応えるのがお店なら後に来た人が願えばその風景とかもあるかも、と。
 なんとなく、それも見てみたいな、と好奇心が、むくと、沸いた