2019/02/21 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > 相変わらずで毎日冷える。雪はでも、だいぶ見えなくなってきた。
――でもまだまだ寒い日だから、お風呂がいいんだ。
大きな大きな露天風呂、たっぷりと湯気が上がる混浴風呂だ。
他に人もいない中で、ざぶん、と巨躯の男が湯に浸かっていた。
「あー………やばい、溶けるこれ。」
ふへーって相変わらず口元をだらんと緩めて、頭にタオルを乗っけてその温さを味わってた。
男の傍には湯に浮かぶ桶がひとつ、どうやら、酒なとを同伴させてるようだった。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にシシィさんが現れました。
■シシィ > 脱衣場は混浴でも男女分離されているのは、防犯的な構造もあるのだろうか。そんなことを考えつつ、選んだのは露天風呂。
寒い時期だからこその楽しみかた、ともいえる。
夏であれば沐浴で済ませてしまえるのだし。
埒もないことを考えながら、肌を隠しつつ浴場へ。
混浴の時間帯だから、ほかに誰かがいるだろうな、くらいの思考。
ぺた、と平坦な足音を立てながら、だが、露天は湯に浸からなければ寒い。
ふる、と肩を震わせつつ、足早に浴槽へと向かって──
「おじゃま、します」
体を覆っていた布を外し、さぱ、とかけ湯で体を流すと、素早く湯の中に体を沈める。
じりと痺れるような熱に体を一瞬震わせて、一息。
湯気の向こうにいる誰か、にそこで気づいて、んーと首を傾げ
■イグナス > 足音、だれか、きたようだ。
でもそういうのもいい、この誰かに出会える空気感も心地いーもんなのだ。
ぐるっと視線をそっちに向けて。
「おう、いらっしゃい。」
水音。だれかがお風呂の中に入ってきたみたいで、声も聞こえた。
よってこちらからも声掛けたのだが、首を傾げた。
いや、知っているぞ、この声。
「うん、シシィ?」
半分確信めいた気持ちで問いかける。
よく会う、と少し楽し気な笑いも一緒にだ。
■シシィ > 「ん、ん…」
思いっきり伸びはしたいが、人がいるならそれは、我慢、我慢だ。
ちゃぷ、と湯を肩にかけて、気持ちよさに溜息をまた一つ。
返された声音に聞き覚えがある気はして、湯をかき分ける。
見知った赤い色に少しだけ照れた笑いを。
「あー…、はい、私、ですね」
緩く口元を笑みにゆがめると。首筋くらいまで体を沈めて。
向けられた言葉にそれは自覚しているからそうですね、と返事を返した。
「イグナスも温まりに、ですか?」
緊張を解いていいものかどうか、微妙なあたり。
くすぐったいような表情になる自分の頬を抑えつつ
■イグナス > ああ、やっぱりそうだ。見知った女性。照れたような空気に、く、と喉を鳴らして。
「もちろん。…俺ァ風呂がすきだからなあ。
暇がありゃァってほどじゃあないけど、よく来る。」
ざぶ。水音がして、ざぶざぶ、彼女の方に身体を寄せた。
湯気の中から、ぬうと大きな大きな体が露になって、伸ばした掌が彼女の頭に触れる。
ぽふぽふ、と撫ぜて、指を髪にからめた。
「お前もあったまりに、か。」
■シシィ > 「私もすきですね、お風呂、あったまりますから」
湯屋でする会話としては妥当なのかどうか、わからないが、やはりお互い裸、というのは落ち着かないものだ。
する、と視線を緩く外したころあいに、ざぷ、と湯の波。
体がかしいで、ぬ、と現れた相手の体の陰になる。
ぽす、と何のことはない頭を撫でられただけなのだが、くすぐったさに首を竦めて。
緩くまとめただけの髪が、彼の指に引っかかる。
「わ、ちょ、解けちゃいますよ」
ふ、と笑みの形に呼気を吐き出しながら反駁しつつ。
問いかけには素直に頷いた。
「ええ、あとまあ、今日も月が綺麗かなって」
空を示す。朧月、だが、満月の翌日の月は丸々とした形で。
■イグナス > 「んむ。風呂は良い。心地いーンだ、これが。」
風呂の中、はふーと気持ちよさそうに。
そのまま頭に手を這わせて、ぐしぐしと撫ぜて絡めて、楽しんでる。
くく、と喉を鳴らして、すうと目を細めた。
「こーしたいから、させろ。
……ん、あ、月?」
かくりと首を傾けて、空を見上げる。ああ、確かに、丸々とした月は、いい。
おお、と軽く声を上げて。
「―——確かにこりゃァ、いい。……気付かなかったな。
月見酒だ。」
機嫌よく笑って手桶を引き寄せたならば、中から酒瓶を。
飲むか、と首を傾げて、彼女に差し出した。
■シシィ > 「それは、わかりますね。こういう習慣を得たのはこちらに来てからですけれど、好きです、って、だから──」
構わずぐしぐしされると、ぐしゃ、と湿気を帯びて柔らかな髪が乱れて、ぽろぽろ零れる。
上機嫌なままの風情に、あきらめたのは、彼の視線の圧に負けた、ともいえる。
「そう、月……」
月を見ながら、体も冷えない方法で、と思い至ってここに来たのだ。
つい、と桶が引き寄せられて差し出されたのは、酒瓶。
…器はどこだろうなって視線で探した。
「もらえるなら、でも酒杯は?」
遠慮のない応答をかえす。
■イグナス > 「……そういえばお前は、ここに来る前は?」
頭を撫ぜる文句の声はスルーして、撫ぜ続けるとして。
そういえばこの女の事を知らない、知らなくて問題もないが。でも知って問題もない。
話しのアテにと、酒も差し出す。
問いかけに、くくく、と喉を鳴らして。
「そのまんま飲め。」
なんて無茶を返した。いやさ、この雄だからこそそういう飲み方でも堂に入るワケだが。
そんなわけで酒瓶手渡しつつ、渡した後はその代わりに身体を引き寄せた。
大きな腕で、身体で、好きなように好き勝手に抱き寄せた。
相変わらず、お前は俺のモノだというように。
■シシィ > 「ダイラス、ですかねえ、まあその前はもっと遠く、砂漠地帯のほうから──」
ぱしゃん、と湯が跳ねる。
抱き寄せる腕の強さに、一瞬もがいて、でも諦めてしまう。
決してお酒に釣られたわけではないけれど、受け取った酒瓶をしっかり持っているのは、せめて、というやつだ。
「──……」
機嫌のよさそうな笑いが頭上から響く。なんだかんだで腕の中に納まって、それに馴染んでしまったのは──いつからか。
大きな体を背もたれに、酒瓶に口をつける。
じく、と喉を焼く味わいに、ふ、と息をついて空を見上げ。
「……私もイグナスのこと、知りたいですね?」
ほどけた髪が湯に浸かってゆらゆら流れる。
マナーとしてはどうなんだろう、と考えてしまう程度にはこの習慣は気に入っている。
でも、頭を撫でる指は、心地よくて目を伏せた。
■イグナス > 「砂漠、ああ、…遠いところだ、なー?」
遠くに思いをはせるように、視線を遠く、遠くへと向ける。
引き寄せた身体を抱きしめて、酒の代わりにそれで、心地よく気持ちを味わう。
つい、鼻歌でも歌ってしまいそうだ。
彼女が酒を飲むさまを、くくくと機嫌よさそうに見遣り。
今度はおれによこせ、って酒瓶奪って飲む。くぴ、ごく。
また、渡して。
「……うん?おれのこと、ねえ。……俺の何が知りたい。」
はて、と首を傾げる。
なんだってお話しするけれど、さあ、何が気になるだろう、君は。