2018/09/24 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にぼたんさんが現れました。
■ぼたん > 深夜の浴場。さすがに人気がない
■ぼたん > 人気のなさに乗じて、鼻歌交じりに遠慮なく裸体をさらしながら歩いてくる
「おふろ~ふろふろ~」
■ぼたん > タオルを頭の上に載せ、桶でもってお湯を被る。
でたらめな鼻歌を歌い続けながら、そーっとつま先から湯舟に
■ぼたん > 腰まで浸かると特有の感覚が背筋に走り、そっと身震いをする。
そのまま肩までゆっくり浸かる…
■ぼたん > 聞こえるのは水音だけ。それでも一応辺りをきょろきょろと見まわして
「…よっ」
■ぼたん > 湯舟の中であられもなく足をひろげ、柔軟体操もどきをはじめる
■ぼたん > 「…やっぱあったかいと、柔らかくなってる気がするなー…」
■ぼたん > 調子に乗ってバレリーナのように背を反らして足をあげてみるものの、まったく届かない…
「…さすがにむりだねぇ…」
ばしゃっと水音をさせて一度全身沈み込む
■ぼたん > 再び湯の上に現れた身体は白からほんのりと桜色に上気している。
ぶるぶるっと頭を振ってため息をついて
「のぼせちまう…」
ゆっくりと湯舟の淵へと歩く
■ぼたん > 湯舟から上がろうとして、タオルを湯舟の中に沈めてしまったことに思い至る。まったく…と独り言ちながら、湯舟の中に目を凝らす
■ぼたん > 「…あった」真ん中あたりに漂う影を見つけると目を細める。
ふたたび湯舟に身を沈め、泳ぐようにして拾い上げ
■ぼたん > 「ん…だめだ…これは」
上気した顔の瞳はとろんと焦点を失いかけている。今度こそ湯舟から上がり、タオルをきつく絞って身体を拭く
■ぼたん > 癖のように尻のあたりと耳をまさぐって、正体がはみ出ていないか確かめる。
もう一度きつく絞ったタオルを頭に巻くと、踏み出した一歩で声もなくつるっと滑る
■ぼたん > 「ゎ…!」何とか踏みとどまったものの、そのまま脱衣所のほうへたたらを踏みながら退場する
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」に龍禍さんが現れました。
■龍禍 > 「こいはよかァ」
身体を洗う手拭を額に乗せ、鬼は唸った。
大地から引き寄せられているぬるい鉱泉は、自然と共に生きる鬼には心地よいものだった。
畑仕事の日々で溜まった疲れが溶けていくようだった。無尽蔵の体力を持つ鬼とて作物のことを考えれば気疲れもする。
「ばってん俺(オイ)の他にゃ誰もおらんとが寂しかけど……」
いくら鬼が巨躯の持ち主とはいえ温泉は呆れるほどに広い。
独り占めをしているようで少し申し訳ない気持ちになった。
■龍禍 > 「よか。躰の芯まで温まったばい」
鬼は額に置いていた手拭を外すと、湯船から上がった。
手拭は驚く人もいるかもしれないと角隠しにしていたのだ。
鬼が色づいた葉っぱを一枚拾うと、軽く息を吹きかけた。
途端、葉っぱがくるくると鬼の躰を回り始める。その速度はだんだんと早くなり……。
葉っぱが地面に触れた時にはすでに鬼の姿はなかった。
げに恐るべき鬼の神通力である。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」から龍禍さんが去りました。