2017/05/27 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場 混浴露天風呂」にホウセンさんが現れました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 混浴露天風呂」にランティさんが現れました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 混浴露天風呂」からランティさんが去りました。
ホウセン > とある老舗旅籠が売りにしている大露天風呂。
規模が大き過ぎて、全容が見渡せぬのなら池か何かと勘違いしてしまいそうな広さの。
例えば今のように日が落ちて久しく、風が湯気を上手い事払ってくれないような夜には。
照明はここが混浴である事に起因しているのか、それとも何かしらの”事情”のためなのか、明るさは控え目だ。
そんな浴場に足を踏み入れて寛いでいる小さなシルエットが一つ。

「くぁ…あぁ。
 両手両足を伸ばせる湯なんぞ久しいのぅ。」

身を清め終え、ぬるめの湯船に浸かりながら、緩々と息を吐き出す。
何しろ、ここ最近はハテグの主戦場で寝起きして、王都に戻れるのは偶の事だ。
設備が万事整っている浴場が心地良くて仕方ない。

「んぅ…?」

何か気配がしたような気がしなくもないが、真相は五里霧中。
さして気にした風もなく両手で湯を掬い、ぱしゃりと己の顔に。

ホウセン > さて、この妖仙が任地を離れているにも拘らず、依頼主に中間報告をするでもなく、己の店舗に顔を出すでもない。
元々勤勉性からは掛け離れた存在である妖仙ではあるけれど、優先順位としては少し奇異でもある。
何故、依頼も仕事も脇に置いてここにいるかといえば”会合”のためである。
正式な名前はない。
メンバーも固定されていない。
会場も、開催日時も定まった規則性を有していない”会合”。
実態の掴み難い代物ではあるが、参加する資格は単純である。

”好事家であること”

只、それだけだ。
スキモノ達の趣味の集いと言い換えても良い。
自薦他薦問わず、既存会員から一目置かれるだけの何かを持ち合わせていれば声を掛けられる。
性豪であったり、美女のハーレムを持ち合わせていたり、数多ある娼館を総なめにしているなり。
新たな媚薬を生み出すなり、淫具のコレクションを抱えているなり、分野は問われない。
今宵の会場にこの宿が選ばれ、宴会場やら客室ではそれらしい催しも行われている事だろう。
少々悪趣味な娯楽でしかない集いだけれども、遊興を存在意義と豪語する妖仙にとっては、欠席する訳にはいかぬ集いなのだ。

ホウセン > 一通り顔見知り連中と、挨拶やら情報交換を済ませ、酒食に舌鼓を打ち、一汗流そうとここにいる。
平素ならば、参加者が自慢やらお披露目やらの為につれてきた女達でも眺めるなり、悪戯の一つでもする所なのだけれど。
どうにもここ最近は、見目麗しい”世話役”が近辺にいるせいで欲求水準が吊り上げられてしまっているらしい。
斯様に贅沢な悩みを抱えての一休憩だけれども、件の面子が浴場にだけ足跡を残さないということはないだろうし、それらとは無縁の一般客が居ても不思議ではない。
ちゃぷ…と、湯の表面を波打たせながら体を横たえる。
行儀が悪いと叱られそうだけれど、そのまま背面泳ぎのように、水面をプカリと。

闖入者があれば、広い岩風呂の独占状態にも終止符が打たれるだろうが。

ホウセン > ―結局の所闖入者はなく、汗を流した妖仙は宴へと戻り…
ご案内:「九頭龍の水浴び場 混浴露天風呂」からホウセンさんが去りました。