2023/07/14 のログ
ダヴィデ > ────────ぐびっぐびっ。

水でも飲むように酒を飲む。故郷のドワーフたちが酒盛りの時に歌う唄を歌って盛り上がる。
うるさいよ!なんて店主に叱られてゲラゲラと笑う。
時折通り過ぎる若い給仕の尻をぱぁんと撫でてセクハラをかましてまた笑う。
そんな賑やかな時間もあっという間に過ぎて、明日も仕事だとぼちぼち人が減っていくのだ。

最後までテーブルに残っていたのはドワーフ一人。
勘定は挑んできた奴がある程度払っていったので、蜂蜜酒をだらだらと飲んでいる。

「いやあ飲んだ飲んだ、一生分にゃあ届かねえが、十分飲んだっとォ」

錆色の髪に髭、褐色の肌では赤ら顔なんて分からないものだが、気分良く酔えた。

「これでこの後女とヤれりゃあ気持ちよく寝れンだがなあ」

孔がありゃ男でも構いやしねえけど。
ぐるりと周囲を見渡して、いなけりゃぼちぼち退散しようかと考えているところ。

ダヴィデ > 機嫌よく歌いながら蜂蜜種を飲み干して、代金を置いてから手を振り。
ドワーフはふらふら深夜の街に姿を消した。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/酒場」からダヴィデさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリカさんが現れました。
リカ > 「はい、おまちど、ぉ、――――――ひゃん、っ!?」

目当てのテーブルに向かい上体を屈め、盆にのせてきた皿をテーブルへ、
営業用スマイルとともにお届けした、その瞬間。
後ろから伸びてきた不埒な手が、ぺろり、と臀部を撫でてきたので、思わず悲鳴をあげてしまった。

「ちょっ、………っ、っっ、っ……?」

慌てて身を起こし振り返ったが、背後のテーブルに陣取る男たちは、
少しわざとらしいくらい視線を逸らし、ぐびぐびとジョッキを傾けている。
しばらくじいっと睨んでいたら、赤ら顔の一人がこちらを見て、
ようネェちゃん、誘ってんのかい、なんて言ってくる始末。
ぐっと眦を吊り上げて更にひと睨み、ついでに舌まで出してから、
諦めて盆を手にテーブルを離れた。

「まっ、たく……この仕事、ほんっ、とに、油断もスキも……」

ぶつぶつぼやきながらカウンターに戻ると、マスターが無言で、
なみなみとエールの注がれたジョッキを差し出してくる。
指のサインで示されたテーブルは、よりにもよって先刻の、痴漢(推定)の居るテーブル。
行きたくありません、と目顔で訴えたところで、マスターが応じてくれる筈もなく。
溜め息交じりに盆にジョッキを並べ、その重さにわずかふらつきながらも、
再度、あのテーブルの方へ歩き始めた。

リカ > 初めから身構えて行ったとしても、両手が盆で塞がった状態。
ジョッキをテーブルへ置く動作の途中で、まんまと再度、お尻への接触を許してしまい、
真っ赤な顔で睨んでやったが、ニヤニヤ笑われるばかりで。

酒飲み相手の仕事なんて、もう、辞めてやろうかしら。
そんなことを密かに考えながらも、決められた時間、
決められた仕事をきっちりこなすことになるのだろう――――――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリカさんが去りました。