2023/07/05 のログ
アニス > 守秘義務云々は、一応建前上存在するわけだけれど、それよりも何より本当に形になるか怪しいというのが正直なところ。
あの教授のことだから完成はさせるだろうけれど、それが実用に意味を為すものかどうかは、また違う問題で。

「そ、そうなんだ? お酒は、ほんとに弱いから、程々に……
 って、あれ? 私が奢ってもらう側になっちゃってる?」

契約成立と訊ねられると、思わず頷いてしまってから、はたと首を傾げ。
急に抱き締められて、耳元で意味深に囁かれてしまうと、ポンと頭から湯気を出しそうな勢いで真っ赤になる。
何せ第一印象が美人で可愛らしいお姉さん。
話してみても好印象となれば、そんな風に誘われてしまうとドキマギしてしまい。

「うぅ……か、揶揄ってるだけだよね!?
 と、とにかく案内をちゃんとできたら、だから!」

未だにバタバタしている事務所の奥には、カウンターに書き置きを残しておくことにして。
真っ赤になった顔を見られないように、ギルドの外へと早足で向かう。
とはいえ、どこへ行けばいいのか分からないので、外へ出たところで待つ羽目になるのだけれど。

ネイハム > 【継続いたします】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアニスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からネイハムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/冒険者ギルド」にアストラさんが現れました。
アストラ > 冒険者ギルドが一番の賑わいを見せる早朝からの依頼の取り合い奪い合い。
臨時の即席パーティ結成を募集する声やら勧誘やら。
急報のように入ってくるギルドからの高難易度の依頼に湧く声。
それには参加せずにのんびりとまだ開いていない併設された酒場のカウンターに腰をかけて脚を組むのは一人の女冒険者、アストラである。

長く波打つ青みがかった銀髪に、白い肌の露出が多い衣装を身に纏い、惜しげもなく豊満で肉感的な女の体を露わにしている。
ギルド専属の娼婦、と言われても仕方がないが、実際には娼婦のようなこともしている色欲魔だ。
一応冒険者なので稼ぐためには来ているものの、いまいち乗り気になれなくてパーティ勧誘も軒並み断っている。

「ん~~……どうしようかしら」

どっちかというとエッチがしたい気分。
どこかのダンジョンに入って発散するか、裏依頼でも取りに富裕地区まで行くか。
それとも初々しくて可愛い新人冒険者を食べてしまおうか…と、それはギルド職員にこの前怒られたばかりだったと、椅子に座りながら組んだ足をゆらゆらと揺らす。
と、こんな感じでさっきからずっとこの調子である。
依頼が決まって出ていく同胞たちを見送りながら、頬杖をついて時間を無駄に浪費していっている。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/冒険者ギルド」にレモンさんが現れました。
レモン > ―― 冒険者ギルド ――
子供が入る場所じゃねえ、と、普段であれば一喝されて追い返されるだろうこの場所に、異種族の子供が堂々と入りこむことが出来たのは…
いかにも魔術師風貌なローブが、全身を覆い包んでいるおかげであろう。
声を出さなければ年齢がバレることもない。
とてもベテランたちに混じってパーティを組み、冒険に出られるような経歴でないことも。

今日は師匠たる魔女の命令により、新開発の魔道具のテストと…その実験体に相応しい相手を探すことが目的であった。

ローブの弛んだ裾の中、小さな掌に収まるのは、木と硝子で出来た、地味な羅針盤のようなアイテム。
それは高い魔力を内包した存在を探し出す魔道具。

赤い針が指し示す方向に歩いていけば、そこにはギルドには不釣り合いとも思える、やたらと露出度の高い女性の姿…

――しかも暇そう。

これは絶好の相手が見つかったな、と、少年は口元を持ち上げてそちらへと歩く。

「もし、そちらのお姉さん、お時間があるようでしたら…どうか、困っているボクの依頼を受けてもらえませんか。
それなりの代価を払うことは出来ると思います。」

左手にはずっしりと何かが詰まったような革袋をぶら下げ、その重みを見せるように揺らして見せる。
本当に金が入っているのかは、開けてみなければ分からないけれど。

アストラ > 人の出入りをしばらく眺めていた所、全身をローブに身を包んだ小柄な人物が近づいてくるのが分かってアストラは椅子に座ったまま、軽く首を傾げた。
そうして声をかけられて内容を聞いていれば、どうやら依頼であるらしい。
重そうな革袋を持ち上げてそれが代価だと言われれば、どうにも子供のようであるけれど、と訝し気に金の双眸を細めて頬に手を当てて。

「個人的な依頼かしら? ギルドを通さないなんてやましい依頼なのではなくて?」

全身をローブで隠しながら、報酬の多さだけをちらつかせてギルドを通さずにアストラの下までやってきた少年らしき声の主。
流石に怪しさ満載だといようにくすくすと笑って、軽く頭を隠すローブのフードを外しなさいな、と促す。
このギルドはどんな後ろ暗い依頼でも受けるようなところではないのだから、堂々と顔を出して信用させろということだ。
それだけの報酬を出してやってほしいことが人殺しだとすれば、それはそれで困るのだから。

レモン > 相手の反応は怪訝そうなものであるけれど、ある程度は想定内だった。
やましい依頼と問われれば、小柄は曖昧に首を振って見せる。

「無礼はお詫びいたします…これは人を選ぶ依頼なのです。
あなたの様に美しく、素晴らしい魔力を内に秘めた才能の持ち主でなくては。
それに、人前で顔を出すこともお許しください。
あなたにお見せすることは構いませんが…これでどうでしょう?」

子供にしてはよそ行きの大人びた言葉遣い、落ち着いた口調で彼女の信用を得るように努め…
フードを外すように促されれば、彼女にだけはその中身が見えるよう、ほんの少しだけ角度を変えてみせた。
爛々と輝く猫を思わせる金目と、器用に折りたたまれた猫耳が、少年の種族を伝えるだろう。

「どうすればあなたの信用を得ることが出来るでしょうか…ボクはあなたの魔力をほんの少しだけ、見せてほしいだけなのです。」

わざとらしいくらい、なお一層声を潜め…依頼の全容は明かさずに、なおも仄めかすばかり。

アストラ > 「ふぅん、そういうことね」

首を横に振り、姿を見せる事が出来ない理由が少しだけ見せられたフードの中を見れば納得もする。
こんな無頼漢が多い冒険者ギルドでは確かに顔を出せないのも道理だ。
アストラの中に秘められている膨大な魔力に用があるということは、何かしらの研究者なのかもしれないけれど。

「そうねぇ……私の魔力を見せるだけ、なんて依頼にそんな大金を積むとも思えないのだけれど。
 封じたり奪ったりされてはたまったものではないのだし」

ちょいちょい、と少年を手招きする。もうちょっと近づいて、と。
そうして素直に近づいてくれたなら、腰に腕を伸ばして抱き寄せ、豊満な乳房を少年の体に押し付けるようにしながら、フードの中の猫のような金の瞳を覗き込もう。
唇が触れそうなくらい顔を近づけて、誘惑するように蠱惑的な笑みを浮かべて見せて。

「お姉さんに正直に言ってごらんなさい? ……私と、何をしたいのかしら?」

同じように声を潜めて問いかける。
まだ誤魔化すならちゃんと言うまで悪戯でもしようか、と腰から尾てい骨のあたりを撫で回したりするだろう。
正直に伝えたとしても、アストラの体が目的であったり、面白そうな内容であれば請ける。
アストラとはそういう女だ。

レモン > どうにか納得してもらえたようだ。
様々な人種や職業の者たちが入り混じるギルドとて、己の存在は隠しておいた方がいいだろう。
同じ考えを持ってくれた相手に、フードの奥でほんの少しだけ笑いかける。

「封じたり奪ったり、というほどのものではありませんが…」

言い淀んでいると、手招きのジェスチャー。
首をかしげながら言われるがままに近づけば、そのまま軽い身体は抱き寄せられ…むしろ抱きしめられるような姿勢になり。
わぶ、などと、声にならない声を上げ、彼女の肩を小さな力で掴む。
まるでしがみつくように。
覗き込まれた金の瞳は獣そのもの。
丸く広がり輝きが増した瞳孔は…ヒトからすればどこか得体の知れなさを感じるかもしれない。
そこに子供としての戸惑いや驚きのようなものは無く…――むしろどこか手慣れたような。

「大きい声じゃ言えないこと、…なんだけれど、ね、」

自らさらに身を乗り出して、彼女の首筋の匂いすら感じられるほどに近く。
口元を寄せるのは彼女の耳。
吐息ごと吐き出される言葉は子供の物とは思えない内容で。

「気持ちよくなれる、新しいお薬の実験…かな。」

そうはいっても全て馬鹿正直に話したのは、彼女の瞳に誘惑されてしまったからかもしれない。

「もし依頼を受けてくれるなら…これを飲んで、裏通りに。」

顔を彼女の耳から離し、右手で差し出すのは小さな丸薬、一粒である。

アストラ > 「案外遊び慣れてるのね、君」

少年くらいの年齢の子供なら、異性に初心な子が多い。
アストラも自身の身体には自信がある方ではあるけれど、驚きや戸惑い、それに柔らかい乳房が当たっても反応が薄い様子を見れば、それなりの経験があるのだと伺える。
普通の子なら顔を真っ赤にしてしますか、あるいは凝視したりするかだけれど。
とはいえミレー族ならそういう環境で育っていてもおかしくはないので、アストラも気にしない。
更に密着して耳元に顔を寄せる少年の吐息が耳朶に触れてくすぐったい。

「んっ…。成程……危ないというよりは、エッチな依頼というわけね」

確かに女性相手にほのめかすしかない内容だとおかしそうに笑いながら、差し出された丸薬を見て、ぎゅっと両手で少年の小さな体を抱きしめる。
そのまま彼の小さく薄い唇を奪うように軽く重ねてから、唇を開いて舌を差し出す。
ぬるりと唾液が纏わりついてぬるつく肉厚な舌に軽くくぼみを作りながら、どうぞ?とでも言いたげに差し向けて誘う。
暗に、依頼を請けると承諾を示す行為だ。
そこへ丸薬を乗せられれば、ためらいもせず喉を鳴らして飲み込むだろう。

「──…ふふ、それじゃ、行きましょうか?」

席を立って、薬の効果が出る前に人が混み合うギルドから出て、少年が促す裏通りへと向かうとしよう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/冒険者ギルド」からレモンさんが去りました。
アストラ > 【移動】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/冒険者ギルド」からアストラさんが去りました。