2023/06/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区冒険者ギルド兼酒場」にケストレルさんが現れました。
ケストレル > 「―――といった感じで、パーティ全体の問題はそんなとこかな
 バランスは整ってるけど、まだ各々が各々の役割を把握しきれてないから隙だらけ粗だらけかな……ま、最初の内は誰だってそんなもんだから!」

夕暮れ過ぎの平民地区、冒険者ギルド
窓口のあるエントランスホール脇に酒場も誂えられたオーソドックスなこの建物が、冒険者としてケストレルが利用する事が一番多い
今日は朝からギルドに登録したての初心者冒険者のパーティに付き添って魔物の討伐へ行き、帰って来ての反省会中だ
ちなみに無事にクエストは達成した。犠牲者どころか、大した怪我人も出さずに帰って来れたのは、地味にケストレルが貢献した部分が大きい

「―――まあ、今回は想定外の事態も何も無くて良かったよ。
 この成功を糧にして貰いたいところだけど、天狗にはならない様に。 ボクの付与が無ければ危なかった場面があったのは、君ら自身がよーく分かってると思うけどさ」

パーティ全体、そして各メンバーに向けてこれからの課題点と良いと思った点を指摘し、最後にそう締め括る
丁度そのタイミングで彼らの居るテーブルに運ばれて来た料理を指し、「今後のことは一旦保留にして、もう今日は夜中まで祝勝会だ」と前払い済みの旨を告げるとそっと席を立った

「じゃ、先輩のお節介焼きはこの辺で。 楽しんでいきなよー」

口々に礼を告げる新米冒険者たちにひらりと手を振ると、手頃なクエストを漁りに掲示板へと向かった

ケストレル > 「……若いって良いなあ」

乾杯の声を背に聞きながらぽつり、独り言ちて
自分にもあんな頃があったような、なかったような、と首を傾げながら掲示されているクエストを一通り見回す
目ぼしいものが無ければ軽食をとって帰るか、と思いながら今日の戦闘中にずっと目を瞠って戦況を見ていた所為か目の疲れを感じて一度目を強く瞑り

「う~……今回は掛け値なしに目が離せなかったもんなあ……」

突撃するタンク、テンパるヒーラー、無駄に煽る斥候、緊張で手が震える弓手
そんな四人組に付き添った付与術師。 まさに多忙を極めたものだった
とはいえ終わってみれば良い経験になった、と目頭を指で揉みながら緩く微笑む

ケストレル > 「んーー……次の依頼はまた日を改めて探すか」

残念ながら、これだというクエストは見つけられなかった
予定通り先の初心者パーティの打ち上げを眺めながら、軽食を食べて帰ろうと酒場へと踵を返す
ついでに先日助けた受付嬢が無事に出勤しているかどうかだけでも確認出来ればと思いつつ、
ケストレルは酒場の片隅で穏やかな時を過ごすのだった

ご案内:「王都マグメール 平民地区冒険者ギルド兼酒場」からケストレルさんが去りました。