2023/05/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からクロスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にベラドンナさんが現れました。
ベラドンナ > 『夜の大通り』

コツコツコツコツと石畳を硬質なブーツの靴底で叩く。
普段はもう少し軽快な音を刻むのだが今夜は『可愛い』服装はお預けで普段の着の身着のままで平民地区の大通りを一人で歩いている。

目的は錬金術で使う素材を幾つかと保健室で使う薬草やハーブの類の幾つかを冒険者ギルドに依頼に来たのだけど、道に迷ったのだった。

「……おかしい、先程から冒険者ギルドらしき建物が見当たらない………。
 これなら生徒にお願いするか、果樹園に頼むべきだったか?
 プライベートが絡まなければ学院を通せばいいんだが、こればっかりは……。」

見紛う事なき迷子、長い年月過ごしている都市ではあるが、どうしても道を覚えるのが苦手で、こうして外にでては迷子になるのを繰り返している。

最悪の事態になりそうな場合はちょっとだけ悪戯をして解決する事が出来るので、然程慌ててはいない。

ダメだどの建物も路地も似たようなものにしか見えない。
――…いっそうの事屋根に飛び乗り、そこから冒険者ギルドの建物を探すか?もしくは一度学院に帰って誰かに道案内を頼むか、どれも格好良くないし可愛くないのでしたくはないのだが。

辺りに視線を向けてもそれっぽい建物は見えない。
でも向こうにはよく足を運ぶ酒場はある……。
うん、お酒を飲めば解決する気がするのだが、流石にダメかな。


ダメだろうと思うのだけど、足が自然とふらふらと酒場のほうに。
見知った場所への安心感とお酒の香りにつられて…………。