2023/02/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にテンドンさんが現れました。
■テンドン > 「🎵~~」
口笛を吹き鳴らしながら闊歩する夜の王都マグメール。
ざわざわがやがや、人通りの多い街並み、普段以上!
その中でも製菓店周囲を回り廻り三千里、
には及ばぬながらちょっとした距離を稼ぐ真っ只中。
「あ、このお菓子美味しそう。デザインもいいなあ。砂糖で出来た人形とかすっごい何故か食べ難いよね。本質は角砂糖と変わんないのに」
ショウウィンドウ越しに展示されている立派なお菓子を吟味。
でも、特に買ったりする訳でもなく冷やかしに留めている。
■テンドン > 「こう…」
てくてくてく。
「…ガチ本命だとは勘違いされないけれども、義理義理の義理。とまでは行かない絶妙なバランスが欲しいんだけれども、中々逸材が無い」
ぶつぶつ呟きながらまた一つお店の中に入る。
そこにも並んでいるお菓子を見て回るが、どれにも漲るパティシエの技術と気合と熱量。
ふわっと香り立つ新鮮な卵や牛乳やその他諸々木の実スパイスの芳醇さに無意識に鼻先がくんくん動いてしまう。
ごくり。脈打つ喉が生唾を呑み込んだ。
「お祭りだけあって需要が高まる所為か、売り手の方も此処ぞとばかりに何処もキャンペーン中だったり特別な御菓子だったり…これ贈与用じゃなくて凄く普通にボク個人で食べる用に買いたい」
実際に一個買った。ラッピングしますか?の店員の一言に、いえ結構ですの返す刀。
直ぐに食べるので軽く紙包み程度にして貰った果物のタルトは掌に軽く乗る程度。
キャラメリゼされて糖膜で固められているので多少傾けても零れる心配は無い。
✨輝く宝石のような高貴さを湛えているそれをじっと目で楽しんだ後に、さくっと一口齧る。
■テンドン > 「うん↓まぁ~~っ↑」
カラメルのホロ苦さに極上のカスタードクリームと新鮮なベリー類の果物の瑞々しい酸っぱい甘さが混然一体!
甘味の法悦に思わずして恍惚に目が天国にイク。
もぐもぐもぐもぐ、ガム噛むみたいに堪能する美味しさを名残惜しむように良く噛み、舌に転がり、口の粘膜一杯で楽しみ。
ごっくん。喉が嚥下に軽い上下。
「食べる芸術。100点中120点…うーん、良く出来た御菓子って、本当食べ物とは別ジャンルって感じ」
端っこだけでも美味しいさくさく食感な焼き上がりのクッキー生地を、げっ歯類みたいに前歯だけで齧りつつ。
居座っているお店の中をぐるぐる廻り。
結構な頻度でこんな夜中なのに視線に当たる人達。
うらわかきお嬢さんに男性とか。ゴージャスな高級娼婦(コールガール)にその気を惹きたそうなおじさんとか。
「…普段は宝石とか装飾品とか服とかって考えると。寧ろこの時期における贈り物は安上がり説…?」
ふむんと思わし気に顎を片手で摩りながら観察に耽る。
■テンドン > 「あ、どうしよう。こんな美味しいお菓子食べてたら、突然、美味しい紅茶飲みたい症候群に、うわあああ…林檎の皮からちゃんと煮出した混ぜ物の無いアップルティーと一緒にキメたい……!!!」
たまらずにその場でそわそわ地団太踏み踏み。
落ち着きの無さはヤクの切れた中毒患者のそれ。
「果物たっぷり使ってるあっまいお菓子にはやっぱり紅茶。チョコレート系ならばコーヒー…!餡子とかならグリーンティー…!!」
■テンドン > その側でお菓子の贈り合いを公衆の面前で恥ずかし気もなくやってるバカップルが、
御菓子よりも君の方が甘いよ…♡みたいな台詞を吐き出しているのを聞いてすん、となる。
「…愛は盲目…いや、皆ああいう風になるものなのカナ?ボクも?いやいやいやいや…無い無い」
首を振りながら、さくんっともう一口タルトを齧った。
そして見付けるのはお店のお徳用焼き菓子を売ってるコーナー。
手間暇をしこたまかけた御菓子は中々お高めだけれども。
素朴なクッキーとかはお手頃なお値打ちだったりする訳だ!
「ここらへんがちょうどいいラインかもね。これくださーい。適当にラッピングもちょいちょいと」
そして店員さんにお願いして何枚かのプレーンなクッキーを、小分けでお祭り用のラッピングで包んで貰う。
■テンドン > そしてザクッと大量生産のそれをプレゼント仕様にして貰って手元にあずかるのだ!
「んっふっふっ、ボクは、男とは…いや男だけとは限らないけれども、あくまでもボクの周囲においては見栄を張りたがる生き物だと知っているのだな。こういう行事は投資のちゃーんす☆彡」
悪い顔をしながらそれらをぽいぽい手持ちの鞄の中にへと放り込んで。
「よしよし、頑張るんだよ。そう多分遠くない日に何倍返しかになって戻って来るように」
実弾確保完了。
そしてそれをいざやバラまきにへと、まだ暗い街中にへと繰り出して行くのでありました!
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からテンドンさんが去りました。