2023/01/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にテンドンさんが現れました。
テンドン > 王都マグメールの平民地区。夜の広場。篝火が焚かれている。

「ふうううううっ!さっむ!!!!!」

吐き出す呼気がミルクみたいな色にけぶる、当然此処屋外だから。

今日の衣装。兎の耳様の意匠飾りがついたダボッとしているフードジャケット、ロップイヤー種を意識しているのか耳飾り部分は後ろ側に垂れている。
下には赤いエナメル質のてかてかなバニースーツを着込んでいるが、普通のものとは一寸違いオフショルダーになるべき肩の部分から腕までのラインがぴっちり包まれている。
その代わりに胸元の一部から臍の下までのラインは完全に繰り抜かれてはだけられた造りで、太ももから下腹までの鼠径部の溝や南半球部分が露出してしまっていた。
しかし逆バニーとは違って肝心な部分はきちんと布量で隠してある安全設計なのだ。
その癖黒いタイツは確りと穿いている脚線から通って足にはハイヒールの赤い靴を履いている。
全ては行事の為という事で商店街の人に頼まれたからであり、この恰好はウサギイメージらしい。
滅茶苦茶に金銭要求してお腹は寒くなっても懐は温かくなる報酬を確約したのは言うまでも無い。

テンドン > 「営業スマイル営業スマイル…!!この靴あるきにく…っっ」

にっっこり!!パーフェクトな笑顔を満面に湛えて広場周囲にへと手を振る。
ヒールのめたくそ高さにバランスが崩れ一歩一歩でややつんのめりがちながらも廻り回るように闊歩。

「はいはーい!これから新年を迎えました御祝に~!お餅を搗きまーす!!商店街にご来場の皆様には普段からのご愛顧還元、搗き立ての出来上がったお餅を配布しますのでご覧下さい~!」

広場のど真ん中には凄い量の蒸したばかりの餅米の山!
清潔な布に包まれ積み上げられた蒸篭の一つ一つに詰まってる!
付近の普段は小料理屋をやっているお店の中では今でも竈フル回転で餅米を蒸しまくっている筈!

テンドン > ぱしっ。
商店の人から年季の入った杵を借りる、木製ながらにそのずっしりと重厚さはさながら鉄の重さ。

「ぬあ」

少しそれに引きずられてよろけかける。
でも片手から両手を費やしなおして握り、安定を取り戻した。
確りと肩幅ぐらいに足を拡げて腰を据わらせる。
ヒールの御蔭で頗る立位すら取りにくい、自然と重心が前に来る、ぷるぷる。

「…ふ、今宵の我が妖杵は(も)ちを求めておるわ…」

捧げ持つかのように掲げた愛杵と共に見上げる向こうにはお月様。月には兎が住んでいる。
などという御伽噺は一体何処で聞いたのであったか。
商店の人が間も無くデカくて立派な木臼の中に蒸篭が引っ繰り返って中身の餅米を放り込んだ。
杵先に水を付ける為の容器は支度済。
更に言うならば湯捏ねで餅を返す相方もそこに居る。

テンドン > 「では!!!これより餅搗きを始めます!!皆々様のその手合いの手を御拝借っっっ!!!」

ぐぅっと半円弧を派手に描いて頭上にへと杵を振り上げる!

「そおれ!ぺったんっっ!!!」

どすんっ!!と間も無くしてそれを臼の中に溜まっているホカホカの餅米にへと振り下ろす!
直ぐにまた腰から力んで叩き付けた手応えから杵を再度持ち上げる!

「ぺったん!ぺったん!ぺったん!!」

振り下ろす!持ち上げる!振り下ろす!持ち上げる!
杵を持ち上げた拍子に湯で手を濡らした相方役は、直ぐに臼の中の餅を引っ繰り返す。
掛け声のリズムに合わせて商店の人達は手を叩き、来場の客人達もそれに倣った。

テンドン > 「ぺ、ぺったん!ぺったん!!ひぃ!思った通りの重労働…!!」

凄く重たい杵が振れる。
圧し潰されて捏ねあわされ、粒揃いの蒸し米が形を失い。
自らがお米だったかなあ?という程度に半殺しになりつつあった。
にゅうっと杵に餅がついてくるのは鍛錬と杵の水不足だからだ。
派手に餅が弾む。ばるんばるん今日はさらしつけてないおっぱいも弾む。

「…っひいい…」

あっという間に寒晒しも気にならなくなってきた。
指先まで汗でびしょびしょぽたぽただ、くっついた前髪をかき上げながら、側の容器の水入れにちゃぷんと杵先を軽くつけて補給する。

テンドン > 「…っっ!はいっ!!出来上がりっっっ!!!」

それを何度繰り返して来ただろう、熟練の相方の手さばきの支援あってか餅は殆ど杵にくっつかなくなり、且形も纏まった、搗き立てのお餅完成!

「ふぅうううう…っ!は、はあい!皆さん好きな調味料で召し上がって下さいねえ!醤油!海苔!味噌!黄粉!割り増しで代金頂きますが小豆を茹でた善哉仕立てもありますよ~!お酒も売っていますので宜しければ~!」

出来上がりの餅は商店街の人によって回収。
そして供給場にへと運ばれて来場している客人達に振舞われるのである。

テンドン > 「水…水…」

老若男女を問わずに商店街のイベントに授かっている人達を眺め眺め。
商店側の準備してくれている清水の器をぐいっと呷って渇いた喉を潤した。
ついでにタオルで気化熱で冷え込む前に汗をしっかりとふき取り回る。

「ぷは…は~、新年早々から働いてるボクは偉いね…きっと今年もいい事があるよ、ふぁいと、えいおー」

どさ、と、新しい御代わりの餅米がどさっと臼の中に放り込まれる音。

「ボクの腰、明日まで生きてるかしらん?」

テンドン > 「……よしっ!」

そしていざやまた臼一杯の餅米にへと立ち向かい。
商店において大量の振る舞い餅を生産する事になるのであった。
全ての餅米が消費された時に果たして生きているのかどうか。
それは神のみぞが知る事なのでありました。
新年風景、どっとはらい。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からテンドンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にパットさんが現れました。
パット > 日も暮れてしまい夜闇に包まれた平民地区。
魔法の明かりや酒場から漏れる灯りが照らす中をカンテラを持って歩く。

「ここは問題なしだね。あ、そこのおじさん、寝るなら帰ってにしないと身ぐるみを剥がれるよ?」

明かりを手に閉じた店の前や路地を確認して歩き、酔っ払いがいれば一応声をかける事を行い、それが終われば次へと足を進めて歩く。
寒くなった時期は衛兵も仕事をしなくなるのか、夜回りの仕事がギルドに出されることも多くなり、大変ではあるがそれなりに報酬もいいので引き受ける事もある。
そして本日もそうした仕事で見回って歩いているのだが。

「酒場なんて終わってからでもやってると思うんだけどね。男の人はしょうがないな」

そう口にしては珍しく溜息を吐く。
最初は数人で見回っていたのだが、その途中で酒場の客引きに負けて途中で抜けてしまったメンツを思い出せばそうもなり。
ギルドに報告する時が少し面倒かもと思ってはまたため息。

しかし気持ちを切り替えるようにして見回りを再開し、しっかりと確認、酔っ払いへの声をかけを行っていく。

パット > そうして決まった区間を何度か往復し、時間が来ればギルドにと引き上げていく事に。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からパットさんが去りました。