2022/11/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/路地裏」にアドリアーナさんが現れました。
■アドリアーナ > 深夜の平民地区の路地裏は人気も明かりもほとんどない暗闇が広がっている
規則正しい生活をしている平民なら皆夢の中
安全と言えないような場所を一人で歩く女の方が珍しい
特徴的な赤い髪を一つに束ねて揺らしている
少し古ぼけた安物のロングコートにハイヒールのブーツ
そして口元を覆うスカーフが、顔をぎりぎり覆い隠していた
「……♥」
やがて路地裏の中でもどん詰まりの場所までたどり着いた女はコートの前を寛げた
その下には衣類どころか下着すらつけていない完全な全裸であった
女の悪癖とも言える性癖、露出癖の解消に来ているのである
深夜とは言え、暗がりとは言え、誰が来るかもわからない場所でコートを完全に脱ぎ落した
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/路地裏」からアドリアーナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にドラゴン・ジーンさんが現れました。
■ドラゴン・ジーン > 此処は比較的に治安の良い区画だ。衛兵達は見回り、その目を常に光らせ続けている。
だが、それは人目の通りの良い往来であってこそであり、彼ら彼女らも隅々神羅万象に視野が及ぶという訳ではない。
そも此処で言う治安の良さ、というものは多分においてきちんとした人権を所持する者達にとってであり、その例外に在る者達にとっては意味を成さぬものだろう。
喧々囂々と賑わいを織り成している街の営みの声も此処は若干遠く、建物と建物の狭間の路地裏の中。
犬の鳴き声が聞こえる、至極当たり前に風景に馴染んだ、人の悲鳴などと比較すれば犬が喧嘩しているという程度にしか誰も思わないだろう。
だが、その暗がりに足を踏み込んで実態を確認する目があるならば、直ぐ様にその認識は間違っていたという事に気付く。
片割れが犬であることには間違いない。毛並みは良く、何処かの金持ちのはぐれた飼い犬なのだろう、宝石のついた首輪には愛犬の名前が彫られている。
だがそれに絡んでいるのは到底に犬などとは比較出来ない怪物だった。
全身が墨を溶かしたように黒く、区切られた月明かりを絶えず弾きそのゼリーのような粘膜表皮が禍々しく照り返しを放っている。
体長はちょっとした大型犬程度の大きさではあったが、それは竜と呼ばれる存在に外観を模倣した巨大なスライムだ。
犬の動きを封じ込めるように背中側からその全身の負荷をかけて圧し掛かっていた。
■ドラゴン・ジーン > 犬は鳴き声をあげ続けているが、それに耳を貸す奇特な者など、どれ程居ようものか。
この人目のつかぬ場所で何をしているのかと言えば、あたかも傍目から見れば怪物に憐れな犬が捕食されかけているようにも見えるかも知れない。
だが、それは少しばかり異なる。大凡が粘液で出来ている身体はその全て筋肉同様に稼働し、緩慢とその場において上下前後の律動を繰り返していた。
その都度にぬぽぬぽと賤しい水音が局所に曇り立ち、犬の糞便をする為の排泄の孔が耕されるように犯されているのが目に見える。
そこらへんの発情した野良犬が盛る如きに畜生を相手に、それは交接をしていた。
相手は雄性生物であり、垂れ下がるようになっていた赤黒い陰茎までその黒い液体のうねりが覆い包み、慣れたようにしごき続けている。
そしてその度に犬は苦痛とも快感ともとれるような空気の抜けるような悲鳴をあげ、しかしながら覆い被さるその体重からは一切逃れる事の出来ない苦悶に縫い付けられていた。
見世物小屋の悪趣味な劇よりも異常な遣り取りが暗がりの中で営まれている。
■ドラゴン・ジーン > 程無くして犬が痙攣した、生理的な刺激、あるいは命と恐怖に窮した動物的な本能だろうか。体液をかきあつめ肥大化した海綿体は蓄積した精液を間も無くして包む粘液の中に情けなく吐き出し始める。
半透明に透けた液体の手はぴったりとその粘膜の入口に吸い付き、緩急をつけて搾り出すようにして我が身の中にへとそれを取り込み出していた。
石炭色の液中に白濁が混ざり、まるでコーヒーカップに一滴落としたミルクの様だ。
それと同時に、怪物の動きもゆっくりと膠着して行き、そして冒涜的な性交のパロディの末に犬の体内にへと返礼でもするかのように注入を始める。
どく、どく、と、互いの遺伝子を交換するかのような遣り取りは粘り付くように長く続き。
程無くして、まるで懐妊したかのように胎を膨らませた雄犬はぐったりとその場にへと倒れこむ。それも絡みつく怪物が拘束の手を弛めて解放したからだ。
■ドラゴン・ジーン > 「…………」
犬が生きていることを確認する、このまま放置しても死ぬ事は無いだろう。
腹中に抱え芽生えだしているそれを産んで貰う必要があるのだから、寧ろ死んで貰っては困る。
それが故に性交渉後の倒れこんでいる犬の周囲を歩哨するかのように見張りに立ち、母体を束の間守るかのように頭部から生えた触角が淡く輝き路地裏の闇を照らす。
屍肉食いの鼠たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ出し、蟲達は物陰にへと隠れ出した。
その間において犬の精細胞を取り込んだ怪物の腹部と思しき部分はぽってりと膨らみを帯び出し。
疑似的な卵細胞と繋げた新しい遺伝子を試すかのようにそれは急激な細胞分裂と成長を開始している。
悍ましくも人工的に創られたホムンクルスの腹中を揺り籠にして、犬と怪物のあいの子が育ちだしているのが黒く半透明な粘液越しに見えるだろう。
■ドラゴン・ジーン > 街という庇護に守られた獣達は警戒心というものが薄い。
容易に犬を捕まえる事が出来たのは喜ぶ収穫であるが……。
今も通りからは通行する人々の平和な声が聞こえて来ている。
此処で起きている事には、恐らくさしたる関心を寄せている訳でもない。
子供を抱えている腹部を、粘液体から滴るように伸びた触手状の器官が軽く撫でさする。
「………」
より高等な生物の遺伝子が欲しい。求める進化の道にへと至るが為に。
感情を表すには余りにも無機質な触角が物欲しげに揺らぐ。
だが、此処から飛び出して行けばいとも簡単に駆除されるのは積み重ねて来た経験から解る事だ。
此処から先に進めば死んでしまう。見えざる境界線を眼前にして歯がゆくもそれを乗り越えぬように警邏のルートを繰り返すばかり。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
■ミンティ > 買い物を終えた帰り道。吹きつける風を受けて、小柄な身をより縮こまらせる。もうそろそろ冬用の上着を羽織っていないと辛いだろうかと考えながら、身震いを走らせて。
身を強張らせていると自然と動きも鈍くなる歩みを、なるべく早足に。凍えるほどの寒さではなかったものの、身体が冷えてしまう前に家へ帰ろうと先を急ぐ。
靴音鳴らしてまっすぐ大通りを進む傍ら、ふと目についた一本の脇道。たしかにここを通れば近道だけれど、と考えて小首をかしげる。
近道である以上に、なにか引っ掛かるものがあったような気がした。けれど、考えたところでその正体はわからず、しばし難しい顔をしていたけれど。
「……うん」
思い過ごしだろうし、やっぱり早く帰るならここを通っていく方がいいだろうと決断を下した。
その先になにが待ち受けているかは想像だにせず、小さな背中は横道の影の中へと進んでいって…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミンティさんが去りました。
■ドラゴン・ジーン > 「…………」
それは踏み込んで来る憐れな気配を察知する。
そしてゆっくりとその場より起き上がり出した。
その対象が敵であれば迎え撃つ為に、しかし、そうでなければ…?
この後に此処に如何なる惨状が発生するか、それについては此処では伏せる事にしよう。
■ドラゴン・ジーン > 『移動となります』
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からドラゴン・ジーンさんが去りました。