2022/11/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
 とある酒場の一角、そこは猛烈な熱気に包まれていた。
 始めは適当な思いつきだった。誰が言い出したかも定かではない。誰かが話した力自慢だったか、それか流れだったのか。そんな事は事今更になってはどうでもいいの領域だ。
 酒樽の上、男同士が腕を組み合う。
 片方の男は見るからに筋骨隆々とした大男。もう片方の男は服の上から見る分にはむしろ細身に見えるくらいだろう。
 だが、服の上からでもわかるほどに盛り上がったその筋肉は、そして大男の手の平が白くなりかけるほどのその握力は並の男ではないと理解させられるだろう。
 試合開始、そんな合図と同時に。

「おらぁ!!」

 盛大な音と共に大男が回転しながら吹っ飛ぶ。
 ここはとある酒場。今、ここに負けられない戦いが広がる。
 直接的な殺傷能力のある魔法でなけれ使用してもいいルールで行われる腕相撲大会。賞金なんて無い。ただのノリの意地のぶつかり合い。それで充分だった。
 勝利した男。は腕を振り上げる。

「これで10連勝!」

 勝利の声を上げる。
 彼に近寄る人がいるとすれば、それは次戦の申し込みか、もしくはただの話し相手か、少なくともこの場において1番目立っていたのは間違いなくこの男であった。

クレイ >  
「少し休憩。ようマスター。酒1杯頼む」

 と椅子に座って酒を注文。
 賞金という訳じゃないが、酒を前に置いてからマスターは金はいらねぇという。
 それにニヤリと笑い返して。

「わかってるじゃねぇか」

 なんて言えばそれにこたえるかのようにジョッキを一気飲み。
 豪快な飲みっぷりを返礼とした。

「勝利の酒はうめぇな」

 なんて言いながら。