2022/07/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にフォイアルディアさんが現れました。
フォイアルディア > ギルドで請け負った任務の報告を終え、また今日もいい感じに懐が温かくなった。
そういった時に何処に行くか?――そう言われれば、平民地区の市場である。食べ物もあれば、掘り出し物もあるから。
まずはその親指と人差し指の境目に串焼きを。薬指と中指の隙間に皿を挟み、その上にじゃがバターを。
逆の手にはお箸。きっとじゃがバター用。
――完全買い食いスタイルで、店に視線を送る。

「まぐ……うん、いい味。特にこの岩塩がいいなー……肉汁といい感じに噛み合って、噛みしめる度にじゅーしー、だし。
 じゃがバターもほくほくだし、うん、良い良い。んー……他にいい感じの店とか、あるかなー……。」

食べ物系は、割と現在進行系で欲求が満たされてる。
なら、以前見つけたような呪物だったり、格好いい装備だったり、そういったものも探してみたい。
もぐ、もぐ。手に持ったものを食べながら歩みを進め――。

フォイアルディア > 「……むぐ。あ、おじさん。その串カツ2本ー。」
――それはそれとして。串焼きを食べ終えて、竹串が空を切るなら別のものを補充したい。そんな気持ちのまま、串カツ追加。
じゅわりと揚げられたきつね色の衣。その中身はどうやら、肉と玉ねぎを交互に刺しているものらしい。美味しそう。

ざくっ。むぎゅ。しゃく、しゃく。小気味いい音が口いっぱいに広がる。――美味しい。

「ん~……♪ ……やっぱ揚げたては正義だなー。どうやっても美味しい。
 ……ん、む?」

ふと、魔族としての血が何かを捉えた。それは市場の一角。丁度人気が無い店の端。其処にあるのは――呪符だった。

「お~?……店主さん、儲かってる? ……ああ、閑古鳥。ふーん……。
ちょっとさ。我にそれ、見せてくれない?」

黒いローブを着て、いかにも!な出で立ちの店主はゆっくりと顔を持ち上げれば、どうぞ。と言わんばかりに手を振り――『ちゃんと、手のものを食べ終えてからな。』と付け加える。
とりあえず串カツを口に突っ込み、じゃがバターのお皿を横に避難させてから、自由になった両手で呪符に触れる。

「……なるほどねー。対象に貼り付けると、術者が魔力を通すだけで発動する起動型の呪符ねー……。
 ちなみに効果はどんなの?――ふんふん。なるほど……ほ~……良いね。
っていうか、もっと大々的に売り出せばいいんじゃないのー……? 催眠とか発情とかさ。そゆの好きな人からしたら、もうバリバリに売れるんじゃない?」

――そう。人気のない場所で売られてたのはそういった理由。
いわゆる、そういった行為に使うためのもの。普通に売れそうなのにもったいない。という気持ちを込めて、そう言葉を告げた所。

「……あ、大量生産できないんだ。その代わり、効果長め。へ~……。

 ――よし、言い値で買おう。」

――購入することにした。使う相手はいないけど。
10cm程の呪符が数枚数セット。なかなかに良いお値段だけど、懐事情は問題ない。

「え、我みたいな子供が買うもんじゃない? ……いやいやー……こう見えて、長寿族だからね、我。
 ……ま、そういう相手を見つけるコトから始める感じだけどー……。にしし。いい感じなら、リピーターになるから、さー。」

フォイアルディア > 「ま……後は、そーね……。これを戦闘中とかに叩きつけたり出来るかって話だよねー……。
 まぁ、シンプルに油断してる野盗の顔に貼り付けて、お前の敵はそいつだー!……みたいな?普通の戦術にも仕えるかもだけど。……そういうの、求めてないよね~。」

にへ。表情を緩める。それに合わせて店主も、ローブから顔を覗かせる口元を歪める。
そう、やっぱり目の前の相手はそういった用途で使って欲しいんだ。だいじょーぶだいじょーぶ。我がその望みを叶えよう。

「ということで、ありがとー。……また無くなったり、気に入ったら買いに来るよ。
 ――さてとー……。」

いい感じのアイテム購入。だが、然し。これをどう使おうか……。

「流石にねー。初対面の人の顔面に、とかはないしなー……まぁ、戦闘ふっかけられた時に、倒したら、とか。
 ……知り合いならなー。使った後、ごめんね♥で済むかもしれないけどー……。」

うろ、うろ。と考え込むようにしながら、市場の路を歩く。
自分が知らない――買ったものを使ってみたくなるのは、人の性。
そういえば、先日購入したなんか怪しげな衣装や薬とかも使えてない。

「うーん……。むむむ……。」
前を向かず、腕を組み、考え込むようにしながら前を歩く。
最近、そういうことをしてないから――少々、そういうのに飢えているのかもしれない。
――前に誰かがいれば当たってしまうかもしれない。そんな、危なげな足取りで、悩む。

フォイアルディア > 「……ま、良いかぁ。気長に、気楽に。
 使えそうな時に使えばいいよねー……。」

――歩きながら、さらなる買い食い。
腹筋が浮かぶお腹が内側からうっすらと圧迫されるぐらい、がっつりと食べて、浮かんだ結論はシンプルなもの。

「そもそも、淫具をどう使うかって考えたところで、皮算用だしねー……。ふぁ……。
 うん、頭使ったら……今度は甘いもの、食べたくなってきたなー……。」

――先程から食べていたのは、いわゆる屋台で見かけるようなしょっぱい系。それとツマミや主食になるものばかり。
お腹は膨らんだが、逆に口と脳が甘さを欲している。
視線を巡らせる。市場ならいい感じのものがあるだろう。……あった。

「おーい、おじさん。氷菓子一つくださいなー。

 ――ーにひひ。まぁ、炎使いでも……氷菓子は、美味いよねぇ……。
 練乳多め。完璧なフレーバーだ。……」

……数分後、氷菓子――もとい、アイスクリームのカップを手に、ご満悦な表情を浮かべる見た目、少女がひとり。
悩んでいた議題は何処へやら。甘さをしっかりと堪能しながら、雑踏へと消えていく――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からフォイアルディアさんが去りました。