2022/06/26 のログ
ミンティ > 動作がのろのろしているせいで、あっさりと掴まっては困った事になる。今回はまだ腰を抱かれているだけながら、それでも落ち着かなさそうに、周囲をきょろきょろ見回したりして。
どうにか腕の中から抜け出せないかと試みるものの、大きな動きで振り払う事もできず、八の字になった眉の先は、ますます下がっていくばかり。
とはいえ、それ以上なにかされているわけでもないから、やめてくださいと言い出す状況でもないように思えて。

「……はい。あの、事前に予約を入れてくださったら…どこへなり、お伺いいたしますので。
 あ、あ、でも……あの、歩いていけるところ、くらいになりますが…」

じっと見つめてくる視線をなかなか受け止めきれず。
人見知りにはかなり困惑する状況。自然とうつむきがちになりながらも、失礼がないようにと意識して、ちらちらと視線を返す程度はできるようにと心がけ。

「……はい。もう、そろそろ…、あ、申し遅れました。あの、わたしは…ミンティと、…ええと、
 あ、…その、暗くなる前には、戻ろう…と、考えていたので…すみません…」

チラシにはお店の名前だけ記していて、自分の名前が抜けていた事を思い出す。
はっとして、あわてて頭を下げながら名乗り、それから、ぞくりと震えた。
どうしてだか、肉食動物に睨まれたような心地。縮こまりながら、しどろもどろに返答しつつ。
そっと伸ばした手は、まとめていた荷物を空の鞄におさめてしまおうと動き出して。

タマモ > 見た目通り、身体的には…そこは、予想通りか。
抱き寄せられたまま、困った様子、それを眺めながら。

「あー…まぁ、物が置いてあるのは、富裕地区じゃ。
そこまで、遠くもなかろう?
面倒ならば、やはり持ち込みとか、待ち合わせとか、手はあるからのぅ?」

真っ直ぐに、見詰められる訳はない。
そんな事は、分かっているのだから、気にしない。
だから、時折、気にしてこちらへと向ける視線に合わせ、こちらも視線を向けるようにしつつも。

「ミンティか…うむ、良かった、呼べる名じゃ。
っと、妾の名はタマモ、よろしくのぅ?
ふむ…まぁ、そう遅くはせんつもりじゃ。
それならば、良いじゃろう?」

チラシにある店の名と、そして、少女の名も分かった、となれば。
そう答える少女に、少し思案し、そんな提案を少女に向けて。
そして、少女が片付けを終えたのに合わせ、改めて、少女を抱こうとするのだ。
そこで、少女が上手く逃れたのならば、今回は出会えて良しとしておいて。
上手く絡め捕らえられたならば、そのまま、公園から連れ出すつもりでいるのだが、さてはて。

ミンティ > ただでさえ動きが機敏ではないのに、あわてふためいている状態では、荷物をまとめるのにも時間がかかってしまう。
持ってきた品物に陶器が多かったりするから、割れないようにしっかりと包み、なるべく隙間なく鞄に詰めていかなければならず。
それに加えて初対面の人への応対となると、自分の処理能力を軽く超えてしまっている気がした。

「…え?……あ、えと、鑑定の…お話…だったのですか?
 え…と、……んん…」

話の切り出し方から、どこかへ連れていかれるものとばかり思っていた。
ようやく荷物を纏め終えてから、鑑定の話ならばと悩む。けれど、先ほど感じた危機感めいたものは今もまだ残っていて。
どうしようかと悩んだ末、ゆっくりと腰を上げ、座っていた敷物を丸めて抱えこむと、ぺこりと頭を下げた。

「…あの、急ぎのお話でないのでしたら…
 このとおり…、荷物も多いので、…すみません」

右の肩に鞄を提げて、左の小脇に敷物を抱える状態。
たとえなにもなくとも、歩いてお店に戻るころには疲れきっている気がするし、富裕地区までとなると、どこでばててしまうかもわからない。
そんな考えを、ぼそぼそと小さい声で伝えたあと。重たい荷物に左右に揺らされながら、ひょこひょこと帰っていく姿が見られたかもしれず…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミンティさんが去りました。
タマモ > 相手が相手ならば、これからも考えれば。
それは、相手の望む手法を使うべし。
そう思えばの流れであれば、己は、それに従うのみ。

「うむ、鑑定の話でもあった、訳じゃがな?
まぁ、それならば、今日のところは、そうしよう」

と、そう答え、ひらりと手を振れば。
そんな少女は見送り、己もまた、次なる目的へと向かうのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタマモさんが去りました。