2022/06/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にメルさんが現れました。
■メル >
夜 貧民地区、そこにほど近い場所にて機嫌良さげに歩く。
スキップでもしそうなほどに機嫌がいいのは割の良い依頼を終わらせて
それなりにまとまったお金が入って暫くはご主人探しに集中できるから。
むふふぅ、とかニッコニコでご機嫌だったのに、夜目が利く視界に入ったのは
嫌がる女性を路地裏に連れ去る衛兵を見つけたから機嫌は急降下。
笑みは消え去り、真顔になれば足音を消しながら足早に路地裏に移動。
路地裏の奥、二人がかりで女性を手籠にしようとしているのを発見。
できるだけ足音を消しながら、そろりそろりと近づいて
「悪い衛兵には…ぬ゛え゛い゛っ!」
そのまま一人の後頭部に飛び蹴りを食らわして一人を気絶させた。
その余波で女性もろとも、女性を羽交い締めにしていたもう一人の衛兵も倒れ込ませてしまった考えなし。
「……あ゛」
結果的に残った衛兵も頭を打って気絶したから良かった。
ゆっくりと近づいて、女性の安否確認。
■メル >
倒れた衛兵がクッションになったお陰で女性は無事であり、
吃驚してますと言うように目をパチパチさせてたけど結果オーライ。
無事助けることに成功したので、女性に覆いかぶさっていた衛兵を退けて
手を取って起き上がらせ、お礼を言う女性を見送った。
ついでに衛兵の剣をお金に変えようと剥ぎ取っておく。
「よし、何かが溜まった」
何が溜まったのだろうか。独り言をつぶやいてガッツポを決める
その背後にゆらりと立ち上がるのは飛び蹴りを食らった衛兵。
思いの外頑丈だったらしい衛兵は剣を抜こうとするものの無いことに気がついて
そのまま素手で此方の後頭部を殴った。
「み゛っ…! ――……後ろからとは卑怯だ…ぞ…!」
先程の自分の行為を忘れている様子。
剣を取り落とし後頭部を手で覆ってしゃがみこむ。
プルプルしながら立ち上がったら、ファイティングポーズを取っている衛兵に
血が登ったのか、普通に殴りかかる。
そのまま右頬を殴って、倒れ込んだ衛兵に馬乗りになって殴り合い。
傍から見れば酔っ払いの喧嘩と同程度。
「いだっ…! 顔はダメ…! この…!」
双方罵り合いながらの泥沼戦に突入
■メル >
結局、衛兵との殴り合いはもうひとりが起きてきたことにより
此方が劣勢と殴り合っていた衛兵から離れて、ぼろぼろのまま撤退。
あのときもう少しひねり込んで殴っていれば、とか後悔を懐きながらまっすぐ家路に帰っていった。
後日、顔が腫れていたためにご主人探しは止めて、顔の腫れが引くまで引きこもった。
今度からは冷静になって物事に対処しようと学んだ一件であった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からメルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」に影時さんが現れました。
■影時 > ――仕事は請けたからには、責任を以て果たす。
社交儀礼のようにそう言い慣わされる語句だが、達成しようとすると言葉以上に困難なことは数多い。
慣れている筈のものであっても、その日の星辰の位置など、良く分からない理由で想定以上に手間取ることは数知れず。
不測の事態に至っては、経験に基づく予測すら時として調節してくる沙汰となるとどうしたものか。
だが、受託中の依頼の仕事を更新する結果というのは、心構えはしていても経緯を考えると複雑なものだ。
「“……の行方不明”により、貴ギルドが信任した者に以降の業務を委託する。期限はー、と。
――薄々予感はしていたが、文章で交付されると妙な気分極まりねェな。口約束よりはマシだが」
夜、人気がまばらになり始めた頃合いの平民地区の冒険者ギルド。
隣接された酒場の片隅の席で、上質な紙の表面にしたためられた文書の文字列を流し読み、嘆息とともに嘯く姿がある。
背中を包む服の色合いは地味だが、仕立てには見慣れぬものも決して少なくはないだろう。
しかし、余所者――という点においては、このような場所はきっと少なくはない。
そういった余所者、異邦人が如何にして生計を立て、稼ぎを得る中でありきたりなのが、冒険者という生業だ。
羽織の下、胸元に提げる認識票を見れば、酒を傾ける男の現状の位階が知れる。
何の功績も微塵もない、駆け出しに与えられるものではない。俗に中堅より少し上。
不慣れな新人に稽古をつけるなど、教導や指導を行うこともギルドから発布する仕事として受託を許可されるレベル。
現在、受けている特別講師という仕事もその一環だ。
前任者が帰還せず、生存報告も出されぬまま、一定期間を経過し、代理人ではなく正式にギルドから引き継ぎを任じられた。
定期的な講師を務めていれば、それで金銭が手に入る。
だが、その経緯が嗤えない。苦笑が滲む口元を隠すように、酒杯を傾ける。
■影時 > 「……串焼き肉の追加をくれ。あと、グラスを一つ。中身? さっき瓶で頼んだろう」
羽織姿の背中が座す席は幾つも並んだテーブル席ではない。今のところ、独りだけ座すカウンター席だ。
背後から聞こえてくる声は喜びやら、叫びやらのどんちゃん騒ぎ気味だが、今の気分だと騒動に首を突っ込む気にはなれない。
最初に頼んだドワーフ仕込みの蒸留酒を平気な顔で呷りつつ、つまみ替わりの肉の追加を頼む。
そして、視線を落としていた文書を畳み、脇に遣れば酒杯の追加を頼む。
カウンターの向こうの親父が確認に問う言葉に返しつつ、自分の酒杯に先に琥珀色の酒精の強い酒を注ぎ。
「あの野郎に伴侶だか何だか……は、居たか。あの具合だと、まとめて遭難か?
頭数だけ盃を並べるのはあれだが、これで勘弁してくれ」
それなり以上の仕事を過不足なくこなすならば、一番確実なのは徒党を組むことである。
強くとも、独りでできるコトには限度がある。
伴侶かどうかは聞かなかったが、数人単位で赴いた先から戻らないのは、事前に想定した以上の何かがあったのだろう。
行き先を調査するか、それとも危険地域と指定して追跡調査を禁じるかはギルドのお偉方に任せるが、形式上として引き継いだ者の礼儀は果たしておくべきだろう。
追加注文した肉よりも、空きのグラスを出されるのは早い。
そのグラスに手酌で酒を注ぎ、自分の持つそれの傍に置いて会釈する。弔いというほどではないが、最低限の礼儀として。