2022/05/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 家屋」にアルンさんが現れました。
■ムツキ > バフートで少女を購入して数日。
予定通りに港湾都市ダイラスを経由して船で王都へと戻る。
予定と少し違ったのは、海を知らない少女を海へ慣らすために1日かけた事くらいで。
その間、少女へは指示を出すことはあっても、命令を出すことはなく。
多少言葉が強くなったのは、船の上で急を要する時位。
その時も指示などに従って行動してくれれば、褒めて軽く頭などを撫でようとして。
逃げるなら追う事はなく、言葉だけを告げて。
王都へ着く前に、少女にはフード付きのマントを着させてフードを目深にかぶって貰い、尻尾をマントで隠すように指示をだす。
そうして平民地区の購入した家へと向かい中へ入り鍵をかけた所で。
「もうフードもマントも外して良いよ、此処に住んでもらうんだけど、俺は頻繁にでかけるから。
アルンが一人でいる時にミレーだと知られてると、問題起きやすいからな、他人の奴隷でも気にしない奴もいるし」
家の中にあった椅子に座ると、隣に座るように指示を出して。
隣にすわったなら、少女の頭を軽く撫でようと手を伸ばしつつ。
「しかし、耳と尻尾は魔道具か何かで隠す事考えるか」
そんな言葉を呟いて。
■アルン > 里を追われてから、一気にいろんなことがあり過ぎた。
それでも多少なりとも落ち着いて寝ることができるようになったのは大きい。
これまでは直接的に危害を受けることはなかったにしても、周囲ではそんなことが日常茶飯事だった。
ちゃんとした宿のベッドに寝ていいと言われたときには、耳を疑ったものだけれど。
それも数日も続けば、恐縮しながらも、ベッドの隅に丸まって寝息を立てられるくらいには慣れてきて。
そうしてやって来た王都
人の多さで言えばバフートよりも遥かに多い。
与えられたマントにすっぽりと小柄な身体を隠して、目の回りそうな人ごみの中で、主を見失わないようにと懸命について行く。
時々、人の波に流されそうになってしまって、きゅっと主人のマントを掴んでしまい。
「………お邪魔、します。」
案内されたのは、王都では一般的と言える一軒家。
とはいえ、少女にとってはそれが一般的かどうかは分からない。
言われたとおり、素直にマントを脱ぐと、きょろきょろと落ち着かなそうに、部屋の中を見渡して。
座るように促されても、しばらくはそれに気づかないほどで。
「わ…も、申し訳……あり、ありま……っ
……えと、耳と尻尾……隠せる、……隠せます」
あちこちに流れていた視線が主を捉えれば、慌てて示された場所へと腰を下ろす。
そんなところに座っていいのか若干不安に思ってしまうけれど。
けれど、頭を撫でられたなら、問題はなかったらしいとほっと胸を撫で下ろす。
不意に聞こえた呟きに、一生懸命に言葉を紡いで答えようとするくらいには、主にも慣れてきており。
■ムツキ > 「あぁ、あと言葉使いはあんまり気にしないから、普通に話して良いよ」
隠せるという言葉に、一瞬首を傾げながら。
少女に丁寧に話す必要はないと改めて告げて。
「王国で何かの地位にある訳でもないし…どちらかといえばその他大勢に近い。
運よく家を手に入れる資金と伝手を得られたというだけだし」
一応基本的に嘘は言っていない、本当のことを言ってもいないが。
とはいえ、此処の家を運良く手に入れたのは事実で。
出掛ける事も多い為、管理する意味でも誰か人に住んでほしかった、その為にバフートまで足を運んだわけで。
「とりあえず、さっき言ってた耳と尻尾を隠す方法を教えてくれるかな?
今はまだ言いたくないなら、一応隠すための魔道具を準備するし」
頭をなでながら、もう一度問いかける。
今はまだ言いたくないのなら構わないと、苦笑しながら追加して。
「切り札なんかは、ある程度秘密にしたいのも判るし。
俺もまだアルンに言えない、言ってない事は多いから、追々でも構わない。
ただ、教えてくれると嬉しいかな」
そういって、少女の答えを待つ。
■アルン > 普通にと言われても、相手はこちらを買い取ってくれたうえに、年上でもあるので、変に砕けた話方にするわけにもいかない。
少し困ったように眉根を寄せて、相手をちらちらと見上げ。
「……ど、努力……します……」
王国での金銭感覚はよく分からないけれど、支払われた金額が決して安いものではないというのは察している。
そんなわけだから、それが主人の意向と言うなら、従わないという方が失礼に当たるだろう。
おろおろとしながらも、しっかりと頷いてみせて。
「切り札……?
これくらい、なら……だいじょうぶ。隠すの……こう、します……」
大人しく頭を撫でられていたけれど、教えてほしいと請われたなら。
祈りを捧げるように両手を組んで。そこに魔力を集めていく。
ぐにゃりと両手を中心に周囲の景色が歪んでいく。
その手で頭とお尻を撫でるように触れれば、霞んでいた景色がゆっくりと元に戻っていくけれど。
頭の上でぴくぴくと動いていた耳がいつの間にか消えてしまっており。
「これで、見えない……と思い、ます。」
頭の方は分からないけれど、お尻のほうは身体を捻って確認する。
ただ触ればそこに耳と尻尾があるというのは感じられるだろう。
■ムツキ > 「…透明化の魔法とか、そんな感じかな。
奴隷商の所で使えるって言ってた魔法はこれの事かい?」
魔力を集め、耳と尻尾を消した様子を見て確認しながら。
片手は耳があった場所へ伸びて、確認するように耳のあたりを撫で。
もう片手はお尻の方へ伸びると、尻尾のあったあたりを探るように動かして。
「確かにこれならぱっと見ではばれないな、良い魔法?だと思う。
そうすると、隠蔽用の道具よりは、護身用のとかがいいかな」
確認が終わればいつも褒める時と同じように頭を撫でる。
すこし考えて、必要な道具を考えていく。
「あとは、アルンの着替え用の服とかもいるか、その服だけじゃ着替えられないしな。
下着なんかもいるし、そこら辺は明日にでも買いに行こうか
んー、掃除とかもして貰うし、作業用の服なんかもいるかな」
流石に一人で買いに行かせるのは無理そうなので明日にでも買いに行こうと言いつつ。
少女の頭を撫で続ける、最初に比べれば素直に頭を撫でさせてくれるだけ、此方にも慣れてきてるかな、と思いつつ。
「あぁ、そういえば…なにか好きな食べ物とかはあるかな?
明日買い物に行った帰りにでも食べに行くなり狩ってくるなりしようと思うけど」
■アルン > 「…………」
確認するように問われると、こくん、と頷きを返す。
頭を撫でられるのは、もうかなり慣れてきて、多少くすぐったそうにしつつも大人しく撫でられている。
けれども、お尻のほうはそうはいかない。
しかも尻尾を撫でられると、ぶわっと見えないそれが逆立ったのが感じられるだろう。
それでもなお触ろうものなら、もじもじと落ち着かなない様子で身体を揺らし。
「着替え……いいの? ですか?」
作業着というのなら、それは分かるのだけれど。
その他の着替えや下着と言われてしまうと、勿体なく思ってしまう。
さすがにここ数日、同じ服ばかりを着ていたわけで、それはそれで良くはないと思うのだけど。
「た、高い、んじゃ……?
好きな……えと、んと……りんご、とか……」
申し訳なさそうに、大丈夫なんだろうかと窺ってみる。
けれど相手はこちらのそんな様子には気づいているのかいないのか。
頭を撫で続けながら、またもお金を使う話を振ってくる。
少し悩んで、ぱっと思い浮かんだものを口にする。
どこの町でも売っていそうな、そんな品物だけれど。
■ムツキ > 尻尾の方は落ち着かない様子を見て取って、数秒ほどで放して。
「着替えについてはしてくれないと、むしろこっちが困るかな。
風呂とかにも出来る限りは入って貰うと思うし。
出掛ける事が多いとはいえ、俺が家にいる時に、アルンがいつも作業着か一張羅だと、な」
苦笑しながら、可愛いのだから色々着て目を楽しませてほしいと。
「それに流石にオーダーメイドのは買わないし。
最初は古着とかになると思う、アルンがもう少し慣れてくれば、また違うのを買うかもしれないけど。
初期投資…といってわかるかな?、まぁ最初にある程度金を掛けても、アルンがそれに見合った働きをしてくれればいいかな、と」
服や道具は、その為のに与えるのであって、最終的には此方に何らかの形で利になる様になればいいのだと。
そうしながら、リンゴと聞いて。
「ん、それじゃ明日の帰りにリンゴを買ってこようか。
違うのが良ければ、そう言って貰えば買うのを変えるから」
引っ込み思案な少女の意識を変えるのはなかなか難しそうだなと、そんな事を考えながら。
「まずは、此処での生活に慣れてもらう感じで過ごしてもらう事になる。
基本的な家具や雑貨はあるから、掃除なんかは明日から頼むよ。
食事については、食材を買ってくるんで、簡単なのでいいから基本は家で作る様にしてくれるかな」
■ムツキ > 【中断】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 家屋」からアルンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 家屋」からムツキさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にシアン・ファーガーソンさんが現れました。
■シアン・ファーガーソン > 人でそれなりに込み合う冒険者ギルド。
その中で人を避けるように受付に向かい受けていた依頼の薬草を渡して報酬を受け取る。
多いとは言えない報酬を受け取れば微笑を浮かべて受付を離れて向かうのは依頼の張られた掲示板。
早速同じような依頼を探すために視線を巡らせて。
「…これは遠い……こっちは面倒……これは……駄目」
幾つか張り出された採取系の依頼に目を向け、その内容を見ては条件や採取するもので却下をしていき。
中には一見すればただの採取に見えるがその採取物が実が危険などもあり気が抜けず。
あれは駄目、これは無理と一つ一つ確認をしては熱心に依頼を探して。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にクレイさんが現れました。
■クレイ > そんな人の多い冒険者ギルド。ドアを押し開いて入ってくるのはあまりガラが良いとは言えない人物。
鎧も身に着けず、ラフなシャツにズボンという出で立ち。腰には2本の剣。風貌は完全に傭兵に近い人物だ。
そんな男は奥の受付にツカツカと歩いて行って。
「よう。景気はどうよ。良いなら前の報酬受け取らせてもらうぜ……何の話かって、まぁそりゃそうか。あの時は緊急って事だったしな」
口調や態度などを見てもやはり冒険者というのはあまりにも粗暴に見えるかもしれない。
だが、別に事を荒立てる事はせず。受付から事情を聞けば。はぁと溜息を吐いて。
「一週間くらい前だ。戦闘向けのメンバーが少ないからって傭兵にパーティに入ってくれって頼んだ事あったろ? 俺がその傭兵のクレイだ。確認取れて報酬用意出来たら呼んでくれ。適当に時間つぶしてっから」
受付の1人が奥へと走っていくとツカツカ歩いて依頼の貼ってある板へ。そこで今まさに仕事を探しているのを見て。
「依頼探してんならあっちにもう少し報酬高いの貼ってあるぜ」
と親指で示すのは戦闘系の高額依頼。彼からすれば仕事というのはそういう系統だと思っているのでどうしてもそっちを進めてしまうのだった。
■シアン・ファーガーソン > 儲けよりも簡単に済む依頼、そういう物を探してればドアの開く音が微かに聞こえ振り向き。
人波の向こうにちらりと見えた姿は冒険者と言うよりは傭兵に見え。
傭兵が冒険者ギルドに来る事もあるのかと頭の隅に浮かべてはまた依頼探しに戻る。
視線を戻す前に何かを受付で話しているように見たが気にするのも失礼と考え直ぐに忘れ。
もう一度依頼を見つめるも自分の希望に沿うようなものはやはり見当たらず、明日に期待しようかなと考えていれば声を掛けられ視線を向け。
「あっちは討伐とか…私は無理だから」
声をかけてきた男に視線を向け、親指で示された高額依頼は自分には無理なもの。
行けば確実に戻れない自覚は歩くので首を振って無理と口にして。
■クレイ > 「ふーん? そういう風に自分で自制出来てるなら並の奴よりは上だと思うけどな。冒険者でも傭兵でも自意識過剰で死ぬ奴多いし」
そういう意味で言えば無理だと判断して引ける時に引くというのはそれをできるだけで並以上ではあると個人的には思う。
そして何の気なしに採取系の依頼をジロジロとみて。顔をしかめた。
「いや、これ難易度変わらなくね? これとか完全に新人殺しにかかるタイプの採取依頼だろ」
それはさっきダメと切り捨てた依頼だ。パッと見は普通の薬草の採取依頼。
だが、その場所は盗賊や盗賊崩れの傭兵。さらには魔族やらが出やすいとされている地域の仕事なわけで。
しばらくジロジロと依頼を眺めていたが。はぁと息を吐いて。
「ダメだ、採取の仕事とかほとんどやらないからわかんねぇ。どういうのが狙い目なんだよこれ」
と彼女の方に目線を向けて尋ねる。
■シアン・ファーガーソン > 「私は戦いは得意じゃない……だから、こういうのは受けない。
普通……そういう物でしょ?」
男の言葉に無理なら引く、受けないは当たり前ではと見返し。
それを出来ない新人やその範囲を超えた冒険者が痛い目を見るのは知っているがそれはそれとして。
「それは依頼詐欺……新人だと先ず帰ってこない」
男が見た依頼、先ほど自分がきった物。
恐らく依頼主は薬草採取として報酬をけちり、ついでにその地域の盗賊などを掃除させようとしたのだろうと口にして。
「ん……人それぞれ?これだと……数がいるから多く集めれば店と顔見知りになれる。
こっちは…純粋にお金…そっちは……生成すると危ない薬になるから…依頼主、貴族かも?」
男に尋ねられると依頼一つ一つを指差し、それぞれのメリットをくちにして。
報酬が安いからそっちメインにしてる人も居るからと並べていく。
■クレイ >
「とはかぎらねぇぜ? こういう業界に来るのって英雄になりたい! とかそういう野望持ち多いから」
命あってのものなのによと肩をすくめて見せて。
採取詐欺という言葉を聞けばだろうなと笑って見せる。
そして、彼女の講義を聞けばフムフムとうなずいて。
「いろんな考えがあるんだな。俺なんかだと店と顔なじみになるの選びそうだ。そうすれば次から仕事回してもらえるし……ってこれは傭兵思考か。冒険者だとギルド通すからそういう訳にもいかないのか」
色々あるんだなとうなずいていて。
「で、あんたはどんな仕事探してるのよ。さっきの感じを聞くと……報酬より安全重視、だけど安すぎるのは無し。みたいな感じか?」
そうなるとどれが良いんだろうなと頭をひねる。
実際そんな条件で見た事がないからサッパリであった。これが戦場にいって首を20個上げろとかなら一瞬で飛びついていたのだが。
■シアン・ファーガーソン > 「そう言う人……確かにいるよ。でも、無謀じゃない限りは何回かで目が覚める」
それこそ失敗無しで突き進まない限りは現実を見る、そうでなければ何時は死ぬだけ。
そしてこう言うのは色々な思惑で依頼に別のが混じっているのもあるのだと笑う男に付けたし。
「その店の依頼ばかり受けてれば……受けもよくなるし指名も受けれる。
うん…だから同じ依頼を受ける人もいるよ。そうでもない…安定した収入は誰でも欲しいから。
店から直接もあるよ?」
信頼できる冒険者と贔屓になれば直接もある、ギルドを挟むのは達成できなかった保険と口にして。
「私……?報酬は…数日の生活費で良いから…安全で近いの探してる」
どんなと問われれば求めているものを説明。
その説明内容は安くても遠出は嫌というある意味我儘なものだった。
■クレイ >
「何回か挑戦できれば御の字。ってな」
目が覚める前に永遠の眠りにつく。よくある事だ。自分も何度そういう新人を見送ってきたかわからない。
冒険者の事情を聞けばへぇとうなずいて。
「そうだったのか、てっきりその手のは傭兵の領分かと……んだよ、なら冒険者になりゃよかった。まぁ良いけどさ」
結局茨の道を進んでいたらしい事を知りはぁと溜息をもらす。まぁ、結局信用がないので冒険者では大成などしなかったのだろうが。
そして彼女の目当てを聞けば依頼板を見て。顔をしかめる。
「良い感じのはねぇなぁ……よし、ならこんなのはどうだ」
と、さっき断ったにも関わらず取りに行くのは討伐系の仕事。
「この町の近くでオークが数匹出たそうだ。報酬は3000ゴルド! でも、今回に限りおまけつきだ」
とおまけとして自分の胸をドンと叩く。
「丁度手が空いてるしな。この俺を1500ゴルドで雇っていいぜ。本来なら倍はもらうが、まあこれも縁ってことで。まぁ誰だお前って言われそうだからあとで受付にでも実績は聞いてくれ。前にこのギルドから依頼貰ってるしな俺」
近場で1500ゴルドなら悪くないだろとニヤリと笑う。
もし実績を聞くなら戦場で先陣きって魔族の砦を落としたとか色々と話が出てくるだろう。
■シアン・ファーガーソン > 「そう言う事……」
本当に英雄になりたいのならば慎重になるべき、勢いだけでは長生きできないと小さく口にし。
時折に新人のサポートをする事があるのでそう言うのが大変とも。
「傭兵に頼むと高いでしょ?採取の時に遭遇で討伐なら追加報酬で済む」
最初から討伐と不意な遭遇では報酬額が変わってくるからと、時折にある事ではあるがそれを故意に狙っていると溜息と共に告げ。
冒険者の信頼など行動で示せばいいからきっちりこなしていれば大丈夫という考えで。
「……今日は外れみたい。…それ討伐」
これと言って男が取ったのは討伐、それは苦手と言ったと目を向けてしまい。
「そうみたいだけど……私には討伐できない。…おまけ?」
3000という報酬は普段の依頼よりもいいが内容が無理。
それを告げれば何故か胸を叩く男。
「1500ゴルドで?倍だと報酬がなくなる……。
…じゃ、受付であなたの事聞いて…納得出来たらそれでいい」
こうして話してはいるが男は初めて会う男。
それに報酬半額で依頼をと聞くと実際疑わしく思うのは当然。
早速と話しを聞きに行けばその正体と実力を確認でき、それを聞き男の元に戻ればお願いすると頭を下げて。
■クレイ >
「傭兵次第だな値段は。俺みたいにぼったくる奴もいれば明日の飲み代の為に地獄に飛び込む奴もいる」
傭兵も千差万別。本当に色々な奴がいる。
自分の場合、箔をつける為にもとれる奴からは徹底的に分ぶんどるスタンスをしているが。
そして受付に行っている間には聞きに行ったのならまぁ受けてもらえるだろうとのんきに待機。
「了解、でも討伐はできないっていうけど援護位はできるだろ。さっきの話の通りなら採取の時についで程度ならやるっぽいし?」
というと、彼女の恰好を見て。その上で1人で討伐系を受けなかったのを考えれば。
指を1本立てて。
「本分は魔法使いと見た。それなら1人で討伐系の仕事はしたくないだろうしな」
それなら納得だとうなずいて。
「というわけで当日は援護頼むぜ。えっと? 名前なんだお前」
名前きいてねぇと言わんばかりに首を傾げる。
■シアン・ファーガーソン > 傭兵を雇う事はなかったが報酬はその人次第と聞けば納得でき。
男はぼったくるとは言うが半額という当たり人が良いのだろうと勝手に思い込み。
「援護は大丈夫、支援は得意。どうしても必要なら…ぐらいだけど」
恰好を見られてもさほど気にした様子もなく、その通りと頷き。
「魔法使いであってる。時々治癒師もやってる。
討伐は……パーティを組んだ時ぐらいかな」
一人では絶対にしないと男に返し、そんな無謀は割に合わないからと。
「任せて……その代わり、オークは任せるから。
名前…?私はシアン、あなたは?」
そう言えばと男の言葉に名前を名乗り、男の名は先ほど受付で話しを聞いた時に聞いているが本人から聞こうとして。
■クレイ >
「お、やっぱりか。しかも支援に援護。バリバリの後方メンバーだなそりゃ1人じゃ受けないわけだ」
納得と笑って返す。
オークは任せると言われれば剣に手を乗せて一瞬カチャリと鳴らす。
「任せとけ、夜飯で喰いやすいように3枚におろしてやる」
間違いなく食用ではないので彼なりの冗談であった。
そうして手を出せば。
「クレイ。傭兵クレイだ。最近は教師の真似事も始めた。役割は見てわかる通りバリバリの前線アタッカー。剣と自分や所有物対象の強化魔法しか使えない」
と握手を求めるように手を差し出して止める。
■シアン・ファーガーソン > 「支援が一人で討伐なんて……自殺行為だし」
余程に格闘術でも得意でない限りは完全な自殺行為、そんな趣味はないと首を振り。
任せるとの言葉の返事のように剣を鳴らされ。
「あれ……食べても美味しくないよ?」
男の冗談を本気と取ったのかまるで食べた事があるように返し。
そして出された手をじっと見て。
「教師もやってるんだ……。オーク退治…頼りにしてる。
それだけ強化出来たら……十分だよ」
教師なら学院で会うかもとふと思ってしまい、差し出された手を握り握手をして。
■クレイ > 「まぁ、そりゃな。1人でやれるなら支援の枠じゃねぇし」
なんてケラケラ笑う。
相手の真面目なトーンにはフハハと笑って。
「そりゃ食えねぇからな! ……え、くってねぇよな?」
なんか相手のトーンがマジだったのでツッコミを入れてからまさかなと聞き返した。
無事握手を交わせば手を放して。
「さて、じゃあどうするよ。決起集会ってことでどっかで飯でも食うか。酒も飲みたいしな。すぐに出るってんならそれでもいいが。今はあんたが雇用主だからな従うぜ?」
なんなりとご命令をと胡散臭い礼。