2022/04/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」にセリアスさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」にシアン・ファーガーソンさんが現れました。
セリアス > 平民地区の大通り沿いにある雑貨店。
生活雑貨から夜のお供までという売り出し文句通り、様々なものが置かれたそこ。

里帰りをしたいという店員の代わりにと、人手を募集したところ。
折好く、応募があり、知らぬ相手でもなければ、一応、知人関係の評判も聞き、良好であれば。

なによりそれが年若い女性とあれば、店主のほうからは断る理由もなくなって。
晴れての初勤務の日。

客足は少ない店内。奥の更衣室で、店の制服に着替えているはずのその相手。

そわそわと落ち着かない様子で、店の方で待ち構えている店主の男。

仕事しろと言わんばかりに、他の店員から視線が刺さるが、意にも介さずにいて。

シアン・ファーガーソン > 最近はすっかりと近場の依頼を受けれなくなってしまった冒険者ギルド。
ならばと代わりにバイトを探した所、運よく雑貨店での募集を見つけて飛びつく。

確か一度来たことがあったかなと店を見て考えはしたが気にしない事とし。
最低限の面接の後に更衣室に案内され制服に着替え。

シャツにズボン、そしてエプロンという制服に着替えれば店の方へと戻り。

「お待たせしました……今日は、よろしく」

戻り店主の姿を見つければ近づいて行き。
軽く頭を下げてよろしくと告げる。

セリアス > 店の奥の方から、着替えが終わったのだろう。
出てきた少女の姿は、この店の店員の制服である、
大きめの飾り釦のついた白いシャツ、黒いスラックスにロングのサテンエプロンという、
平民地区でもやや単価高めの軽食店でよくあるスタイルの恰好。

メリハリの利いた女性らしい体型をしている相手。

一目見て、おお、と言葉を漏らして。

「いえ、いえ。此方こそよろしくお願いします。……好く、お似合いで。窮屈なところはありませんか?」

遠慮も無く彼女の全身を見遣り、さしあたってはおかしなふうになっていないと確認して。
頭を下げる相手に、へらりと緩い笑みを返す。

シアン・ファーガーソン > 普段はあまりしない恰好だけに違和感があるが制服だからと気にしない事とし。
何処かの飲食店のような恰好ではあるが、こういう店でも制服にしているのだと考え。
ただ少々サイズが…と感じていて。

「出来るだけ…頑張ります…。似合ってるなら、良かった…。
少しだけ窮屈だけど、大丈夫そう。
えっと……何からしていきます…?」

相手に見られはするが服装のチェックと思えば然程気になる事はなく。
多少窮屈ではあるが動くには大丈夫と告げ、早速仕事は何かとかくにんをして。

セリアス > 彼女の体型に近いものを、女性の店員が選んでくれているはずだが。
目の前の彼女にはぴったりとはいかなかったか。
窮屈そうにしている姿。赤い眼で見ては、特に窮屈そうだな、と、シャツを押し上げる部分を見て思う。

とはいえそれを口に出して仕舞えば初日から臨時雇いが終了となるかもしれず。

んん、と、喉を鳴らして誤魔化すようにして、視線も切って。

「勿論、出来るだけで結構ですとも。
 そぅですねえ……最初は、雑務的な仕事になりますか。
 慣れて、仕事を覚えていただければ、売り子や品出しもお願いするかもしれませんが」

雑務的、と。言った仕事は、いわば決まったこれ、でなく、他の店員やセリアスから
随時あれをして、これをしてと使われるような役回りであると。

シアン・ファーガーソン > 激しく動けば大変な事になりそうではあるが雑貨店での仕事ならそんな事はないだろう。
少なくとも依頼に向かうような事はないはずと考え。
仕事を始める前に確認をしてくれた店主には多少感謝を覚え。
咳をして視線を逸らせる様子に首を傾げ。

「判りました。
雑務…ですね、頑張ります。
売り子は……私にはきついかも…?」

最初はそういう物だというのは判っているので文句もなく頷き。
兎も角先ずは色々と覚えていかなければ仕事にならず。
ただ、愛想がいいとは言えないので売り子には自分は向かないという自覚はあるのでそれだけは先に伝えていて。

セリアス > 此方が視線をそらしたのに、首を傾げられれば。
とりあえず、邪になりかけた視線は、気付かれないか、或いは見逃してもらったのだろうと。
もう一つ、嗚呼、と。仕事内容を、考えるふりをして、念入りに誤魔化しながら。

「きつい? そぅですか? 計算のほうができれば……
 シアンさんの容姿ならいくらでも客が寄ってきそうですがねぇ。
 とりあえず、店内の様子や、商品の位置の把握も兼ねて。
 お客様の邪魔にならない程度に、店内清掃でもお願いできますか」

そう告げて、カウンターそばの清掃道具が置いてある場所へ案内する。
埃叩きやホウキなどが置かれているそこを指で示して。
自分はといえば、彼女の仕事具合を眺めるつもりか、カウンターそばのスペースに腰掛けて。

シアン・ファーガーソン > 最初は不思議そうに店主を見ていたのだが、
ふと視線の意味に気が付くと目を細めて呆れたように見てしまう。
しかし騒いだりしないのは折角見つけたアルバイトを初日で不意にしない為。
その為にじとっと見ながら店主を見つめて。

「愛想笑いとか、苦手だから。…計算は得意だけど。
そう言うの…接客って言うのかな……?
分りました、邪魔にならないようにやってきます」

容姿で寄ってくる客は果たしてものを買うのだろうかと考え。
店の様子や商品位置を覚える事も含めて掃除を聞くと頷き。

案内された掃除道具置き場でモップを手にすれば店内へ。
そうしてお客や店員の邪魔にならないように気を付けて床のゴミを拭きとって周り。
そうして動いていればきつめの服のせいか胸元や腰回りが変に強調されることが多々起きてしまって。

セリアス > 誤魔化し切れなかったらしい。
惚けるように、赤い眼を、くるりと天井へとさ迷わせながら。
すっと、彼女の方に戻せば、ジト目で見られる様子。
開き直ったか、へらりと、緩んだ笑みを見せる。

「まぁ、ええ。ええ。私も、視線を惹きつけられるくらいですので?
 このとおり、男など単純なものですから。容姿を利用して客を寄せるのは、ありふれた手段ですよ」

確かに、商品目当てではないから、売り上げに直結するかというとその限りではないけれど。
美人に如何ですかと言われるだけで、品も見てもいいかなと思うのが悲しい男の性。
中には、釣れる同性も居るかもしれない。

ともあれ、彼女が店内で掃除をするだけでその理屈でいけば、店に興味を示す者もいるだろう。
不埒者は腕自慢の店員が追い返すだろうし、と。

ただ、カウンターから、これは仕事ぶりを見るためだからとばかり、彼女を見る店主は、店員では止められない。
白いシャツが押し上げられ、強調される胸元や。
腰を屈めると、形のよい尻肉が浮くようなスラックスの様子に、男の口元が緩みっぱなしで。

シアン・ファーガーソン > 視線に気が付いたのか惚けるように天井に視線を移すのを見ると息を吐き。
視線が戻れば呆れた目で見返せば、笑みを見せられ。

「別な所に……行ってた気がする…けど?
そう言う人…凄く苦手だから」

容姿で客を呼んでも向けられる視線が不快なだけ。
それを丁寧に接客を出来る自信もなく、かえって店の評判を下げないかが心配になり。
だが雇われている以上、それを求められると拒否も出来ないのが信条。

そうして始めた掃除だが仕事である以上念入りに行い。
それと同時に店の中を回っては雰囲気や商品の配置、どういう風な接客をしているかを観察して。
その最中に声をかけられたりとするも、まだわからないので他の店員にお願いする事になり。
それでもしつこい客は店員が追い返していくのを眺め。

その最中に強い視線を感じるとその主が店主。
何か用事だろうかと近寄って行って。

セリアス > 「まぁ、シアンさんが魅力的というところは。嘘ではないので。」

ご容赦を、と。実際、特段身体付きだけで雇用を決めたわけでも、顔で決めたわけでもない。
彼女がよく通うと聞いたギルドで、受付嬢や他の冒険者に仕事ぶりなどを聞いて、決定している。
容姿が男の中での採点の大部分を獲得しているのも確かではあるが。

彼女目的の客が苦手と聞けば、無理にはしなくてよいとも補足する。
別の店員からは、相変らず、女の子に甘い、と、言わんばかりの視線が飛んできているが。

「……ぉ。ぉ。ぉぉ。……あ、いえ。ど、どうしました?」

彼女の身体ばかり見ているわけでもなく、きちんと仕事ぶりも、見ていれば。
真面目に掃除はこなしているし、その間に商品も確認している様子も見える。
実際、幾度か客が適当に棚に戻した商品を、直す様子もあれば、感心してもいて。
他の店員にも物怖じせずに客を案内したりと、コミュニケーションも円滑。

これは、いろんな意味で掘り出し物、と。カウンターに肘を付いて掌に頭を乗せ、思っていれば。
眺めていた、シャツの釦が弾けそうな、胸元が、重たげに揺れながら。ずんずんと、近付いてくる。
慌てて顔を上げ、此方に戻ってきたシアンを見上げて。

シアン・ファーガーソン > 「そう言う事にしておきます」

魅力的と言われて喜んでいいかは悩んでしまうが悪い意味ではないのでそう返し。
流石に顔などで選ばれたとは思っていないので怒る事ではなく。
もしそうなら多少は怒るかもしれないが……。

そして雇われの身ではあるが無理強いをされないのは非常に助かり。
他の視線になんだろうとみてしまう。

「こっち見てたから、用でもあるのかと思って」

なんだろうと近づけば何やら動揺をしたように声を零す店主の顔を見据え。
どうしたのかと問われると用?と逆に問い返し。
見下ろす姿となったために胸が邪魔で見下ろしにくく前かがみになるようにして視線を合わせていく。

セリアス > そう言う事、にしてもらえば。
とりあえず不躾に向けた視線は誤魔化せた……誤魔化せていないが、有耶無耶にはできたかと。

そう思いながら、彼女の仕事ぶりを見て、これなら他も色々任せられるかと。
思っていての、今の体制。

目の前に、豊かな胸元が。彼女が前かがみになるものだから、余計に強調されて。
思わずしっかりと、目線を向けてしまうものの。

ン゛ン、と、大げさに咳払いをして。すっくと、立ち上がる。

「格別、用は、ありませんよ。シアンさんの仕事ぶりは、とても丁寧だし、要領も良いと感心していました」

きちんと視線に警戒心を持ってはいるようなのに、どうにも、無防備なのは。
おそらく、他のことに意識を向けると、其処がおろそかになるのだろうなと、思いつつ。

後で、他の店員にそのあたりもフォローさせようと決めた。
あと、制服も丁度良いサイズのものは準備を遅らせようとも。

彼女の素敵なところは、この店においては、独占して販売もしないのだ。

シアン・ファーガーソン > 用があると思っているのでそれを聞こうと店主の顔を覗き込み。
そのせいで胸を強調するような格好になっている事に気が付いていなく。
向けられた視線は「早く要件を」というように力がこもっていて…。

「……ふぇ?」

何を言われるのだろうと身構えていれば急な咳払いに目を丸くし。
立ち上がれば一歩下がって姿勢を直して。

「そう?そう言う事……えっと…ありがとうございます」

用ではなく仕事が出来ているという事ならば嬉しくて頬を綻ばせ。
バイト初日で悪印象を持たれていない事に安堵の息を吐き。
その為に警戒をしていたが無防備にとなってしまって。

「用がなければ仕事、続けて来ます」

そうして用がないと判れば背を向けて仕事にと戻っていき。
完全に無防備と言える姿を見せては真面目に仕事を続けて。

セリアス > 再度、視線の行方は誤魔化せた。
相手を褒めたのが良かったのか、特に怪しまれもせず。
むしろ、笑顔が見られた分、プラス収支。

実際に、仕事ぶりには期待以上のものがあるから、あまり助平心も出さないでおこうと。

思うのだが。どうにも、他の店員が頼りになるのもある所為か。
一層、無防備にお尻を振ったり、胸を揺らしたりして、掃除や、商品の確認などをする様子。

んむむ、等と赤い瞳を細め、矢張りそこは男の悲しいサガ。どうしても、見てしまう。

『すけべ』『セクハラ店主』『口説くんすか?』と、店員が茶々を入れてくるのには、頬をヒクつかせて。

ふと、時計を見れば、其れなりに時間も立っている。
客足も、あまり多くなければ、ふむ、と。

「シアンさん、少し、休憩にしませんか?」

そう声をかけて、店の奥。休憩室のほうを指さした。

シアン・ファーガーソン > 仕事に戻れば先ほどまだ掃除をしていなかった場所へと向かってモップをかけていき。
床の汚れを念入りに擦っては磨き上げては満足そうにして。

「…いらっしゃいませ。カウンターはあちらです。
お茶……?そう言うサービスはないですから」

床を磨いては商品配置を覚え、運悪く客に声を掛けられると慣れない様子で受け答え。
何故かお茶に誘われるとそんな場所ではないと断り。
そんなこんなを行いながらも真面目に掃除をするのだが、微妙に会っていない制服のお陰でお尻や胸が強調され続け。

「もう…そんな時間?」

真面目にやる事をやっていれば時間はあっという間に過ぎていき。
休憩と言われては手を止めて店主に目を向け。

良いのかなと考えるも折角なので頷きモップを仕舞っていく。

セリアス > 接客は向かないようなことを言っていたけれど、
しっかりと客に聞かれたことは応えている。

愛想について心配していた様子もあったようだが、
むしろはっきりと店に関係ない誘いを断れるのは、店員的には花丸である。

ただ、自分が見る分にはいいが。他の客も、ちらほら。彼女の無防備な姿を見ても居るから。

「ええ、他の店員も交代で休憩を取っていますから。
 それに、ちょっと、色々目の毒ですからねぇ。」

掃除道具を仕舞う彼女を見ながら、自分も見ていたのを棚に上げて。
休憩室に彼女を案内すれば、ソファとテーブルの用意されたそこ。
ちょっとしたお菓子や、お茶、珈琲などもあって。

どうぞ、と、座るよう促しながら。
他の店員が休憩時に用意していたのだろう、お茶をポットから注いで、差し出して。

シアン・ファーガーソン > 苦手なので早く会話を終わらせようとしたのが周囲には良いように見え。
実際は他に押し付けているだけなのだが何故かそうは見えず。
それに仕事とは関係のない誘いに乗るのはいわゆるサボり、それは駄目と断って。

「…そう言えばいないですね。
目の毒……?何かありました?」

掃除中には気が付いていなかったがそう言えば店員が入れ替わっていると気が付き。
目の毒と言われても何の事かさっぱりわからず。
それでも休憩と案内されていくと中々に立派な休憩室でソファにテーブルがある事に軽く驚き。
お茶だけでなくお菓子や少々値の張る珈琲まであり目を丸くして。

「…失礼します」

座る様に促されるとそれなりな仕草でソファに腰を下ろし。
お茶を注いでもらい差し出されると受け取り口を付けて。

セリアス > 彼女の思惑がどうあれ。
結果的に、今の時点の仕事ぶりとしては、良い印象。
もちろんいずれ仕事に慣れても他に押し付けたりしていては、違うだろうけれど。

休憩室で彼女にお茶を差し出せば、自分の分も注いで。
彼女が座るソファとは別の椅子に座る。

「いえ、お仕事に集中していらっしゃるのは良いのですが。
 窮屈と最初、仰っていた、あちらこちらが。
 可愛らしく動くものですから。男性客には、ちょっとばかり刺激的だったようで」

それもあって、妙に声を掛けられていたのだと。
『目の毒』の説明をしながら、困ったように笑って見せた。

自分は少しも、困っていないのは、置いておいて。

シアン・ファーガーソン > 告げられた仕事をどうやらきっちりと出来ていたようで良かったと表情が緩み。
無理強いもないこの雑貨店はバイトを続けたいと思ってしまい。
もう少し慣れれば品出しなどもしっかりと覚えようと考えて。

そして差し出されたお茶を一口飲めば息を吐き。
そんなに疲れたつもりはなかったが思いのほか疲れていたのかと自覚をようやく持ち。

「真面目にならないと……お仕事だし。
うん、言ったけど……男の人に……っ…!」

目の毒の説明を受ければようやく意味を理解して顔を赤らめ。
非難するように見つめてしまって。

セリアス > 此方が褒める分には、彼女も表情を和らげてくれるので、いいのだが。
お茶を飲んで一息入れた、その直後。

何が、誰の、目の毒だったのかを理解していただいたらしく。
此方を咎めるように見てくる、青緑に。

んー……、と。困ったように、眉根を顰めて。口元には、笑みを浮かべたまま。

不意に、お茶の入ったカップを置いて。
此方を睨むような相手の顔に、己の顔を、近付ける。

「シアンさん、冒険者をしている間でも、そぅいう視線はあったのでは?
 この街は、この程度の治安の街ですし……なんなら、見られるだけは、まだマシなほうですよ?」

平民地区とはいえ、一本通りを裏に入れば、安全の度合いは途端に下がるだろうし。
人の多い場所でさえ、確実な安全は保障されていない。

故に、この店も、腕に覚えがある店員が雇われてもいるのだし。
もし、正規雇用とでもなれば、そのあたりもどう考えているか確認する必要がある。
それと、一寸脅かしてみようかという悪戯心で、赤い瞳を細めて、彼女の瞳を直ぐ傍で見つめ返してやる。

シアン・ファーガーソン > もしかして感じていた視線の意味は…。
今になりそれに気が付くと姿勢を変えて胸を隠すようにして。

そして店主を見れば困っているように見えるが笑みは変わっていなく。
カップを置いたと思えば顔が近づけられると警戒を見せ。

「…あったけど…そう言う人は殴ったりしてた。
それは……そうだけど……」

店主の言葉に確かにあった事を認め。
見られるだけはマシ、その言葉にある事を思い出し体を抱きしめるようにして震え。

「確かに…そう」

この店はガードマンのような店員がいるので大丈夫。
しかし以前のバイト先はそう言う人もいなかった。
そんな嫌な事を思い出すと店主の目を真っ直ぐに見つめ返す事が出来なくなって。

セリアス > 今更ながらに、胸元を隠すような姿勢を取る様子。
此方の視線を咎めるくらいだから、そういう意識はあるのだとは確認しながら。

顔を、ここまで近づけて、警戒を見せる姿に。
やはり危機感が、と、思えば。殴っていた、との言葉に、少しだけ頬をヒクつかせた。

「まぁ、対処できているのなら、何よりですが」

殴るだけで、事が済んでいればむしろ御の字である、街で。
彼女が身体を抱いて、僅かに身体を震えさせるのなら、小さく息を吐いて、身体をもとの位置まで戻す。
置いたカップも手に取って。口を着け、こくりと、一口嚥下する。

「まぁ、そんなわけです。最初にお伝えした通り、貴女はお可愛らしいので。
 もう少しだけ、男性の視線も気にしましょうか。
 嗚呼、私の視線は気にしないでいただけると。お仕事ぶりを確認しているだけですから。ええ、ええ」

放っておいてもよいけれど、袖すり合うも……という東の国の格言もある。
なにより、貴重な即戦力、かつ、目の保養要員でもある彼女が食い物にされるのもつまらないと。
余計なお世話を焼きながら、ちゃっかり自分は安全ですよと茶化しながらアピールしておく。

シアン・ファーガーソン > 経験がない訳ではないが視線を自覚すると恥ずかしくなってしない。
やっぱりえっちだったという目で見返し。

そして顔を近づけられるとそう言う事が目的かと思ってしまい。
冒険者である以上、身の危険にはそう言う対処だと。

「出来てる…しないと……駄目だから」

平民地区で居る限りはそう言う事はあまりない。
しかし余所者や少々の実力で図に乗るものにはそう言う事をされるそうになるが、殴っているので如何にかなっていて。
しかし一度襲われた事を思い出すとどうしても震えてしまい。
店主が体を戻せば大きな息をはいて。

「気を付ける……でも、服が合わないのは仕方ないから。
本当に?それ本当って誓える?」

視線に関しては頷き、その原因は仕方がないからと告げて。
そして感じた視線は仕事の確認と言われても先ほどの言葉があり。
本当なのかと疑ってしまう。

セリアス > 彼女が送ってくる視線に込められた意図は、解るが。
見ることが己の仕事と嘯いているからには、にこりと笑って返してやった。

此方の動きを見ても、身体を震わせる程度だから。
余計にお節介を焼いてしまいたくもなるが。

まぁ、乞われもしないのにこれ以上彼女の立ち振る舞いに口を出してもと。
息を吐く様子を見るに留めた。

「そぅですねぇ。……ええ、ええ。仕方ありませんねぇ。
 おや。本当ですよ。誓いましょうか? ヤルダバオート神に?それとも、他の何かに?」

服のことは仕方がないと、しれっと同意して見せる。
彼女の有様に忠告はするけれど、自分は、見たいので。
仕事ぶりを、その身体の愛らしい様まで含めて、確認しているだけ。
だから、平然と、にっこり笑みを作りながら、何に誓って見せようかと問い返す。

シアン・ファーガーソン > 向けられた視線の意味は気が付いて居ると思うが笑みを返されると何も言わず。

嫌な事を一度思い出すと中々に頭から消える事はなく。
それでも店主はその相手ではないと落ち着こうとし、深呼吸をしてはお茶を口にして。

「本当ならいい……。
神に誓うほどでもないから。
変な事を言ってごめんなさい」

そして告げた事に真面目に答えてくれた事。
神に誓うと言われればそこまでではないと首を振り。
変な事を言ってしまったと肩を落として。

セリアス > 此方が堂々としていれば、結局言葉を返さない。
そういうところがまた、何処か気にかかるが。
こればかりは、本人の性格もあるのだろうと。

彼女が落ち着こうとする様子には、視線を外して。
自分もカップに口を着けて、ゆっくりと。彼女の身体の震えが止まるのを待つ。

「いえいえ、謝られるようなことではありませんとも。
 シアンさんには是非、店のお手伝いを続けていただきたいですしねぇ。
 ……さ、仕事に戻りましょうか……っと。そうですねぇ、此れをお付けになりますか」

落ち込むように肩を落とす様子に、気にすることは無いと手を振って。
そうして、カップを置けば、なにやらがさごそと、休憩室の奥を漁る。

そうして持ってきたのは、ストールのようなものと、ギャルソンベスト。
それをエプロンの内側で腰に巻いてお尻を隠し、
ベストを付ければ膨らみは兎も角、胸の揺れはマシになるだろうと。

自分の目の保養もできなくはなるが、彼女を怖がらせたお詫びと言ったところか。

そうして、仕事に戻って首尾よく営業が終われば、本日の御給金にも、少し色を付ける。
今後の仕事ぶりへの期待と、あとは、色々と余福にあずかったことへのチップ替わり。

そんなふうにして、彼女のアルバイト初日は過ぎていったとか……

ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」からセリアスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」からシアン・ファーガーソンさんが去りました。