2022/01/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイズナさんが現れました。
■イズナ > 面識のない貴族の家に使いに出されるのは大変気を使う
若い貴族の男の屋敷に主の書いた手紙を届けた帰り道、気疲れにうんざりしながら街路を行く
主人の書いた手紙の内容がどんなものかは判らぬが、受け取り主の若い男の貴族は大層手紙を喜び、
使者にすぎない自分を歓待しようと屋敷に迎えようとしたのだが、
名前くらいしか判らぬ相手の歓待を受けるのも気疲れしそうで、丁重に辞して屋敷を後にしたのである
手紙を届けた後は一日好きにしていい、と珍しく暇を貰ったので、
真っ直ぐには帰らず、一先ず疲れを癒そうと、比較的、綺麗なカフェに入り席につく
「すみません、このお茶をいただけますか?」
気疲れからなのか、主人に日々振り回されている疲れからか、あまり食欲はない
身体が不調を訴えているという事ではなく、精神的なものなのだと思う
運ばれてきた温かいお茶を手に取り息を吹きかけ冷ましながら一口すれば、ほうっ、と息を吐いた
主人から離れているだけでこれ程、気が休まるとは思わなかった
手にとったカップをテーブルに置けば椅子に深く座りなおしてもう一度、短く息を吐きだした
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にグレイルさんが現れました。
■グレイル >
最近は激務であったから時間が取れず街を歩けていなかった
ようやっと休みが取れるようになったから早速と休みを取り
平民地区へと顔を出し服やら何やらと冷やかしながら休日を満喫していた。
そうして、少し疲れを感じたのと温かいものでも飲みたいと思い
普段ははいらないような綺麗なカフェへと足を運んでみた。
「おや」
そうすれば、ひと目で分かる美貌を撒き散らす少年が一人
疲れたような顔でお茶を飲んでいる。
激務のご褒美にお近づきにでもなろうか、そう思いゆっくりと近づいていこう。
「相席いいかい? 少年」
一応、礼儀として笑みを浮かべながら問いかけたが
断られても相席はする気満々だ。
■イズナ > カップを持ち、ふうと嘆息を漏らしながらお茶を飲む姿に店内の衆目が集まった
…か、どうかは定かではないが、黙っていればよく見える容姿であるから、
それに気がついた者が遠目に眺めること位はあったかもしれない
当人は気がついていないし、気がついたとしても気にすることもしないのであろうが
少年、と呼ぶ声にやや視線を上げる
店内はそれほど混んでいる様子ではなかったが、相席断る理由も思い当たらない
折り目正しい声かけに口元に笑みを浮かべていたが、その身のこなし、
戦うもの、戦士でだろうという想像ができる
「どうぞ、レディ。こんな小僧と一緒でよろしければ」
礼儀に対しては礼儀で返す
立ち上がれば、すっ、とそちらへどうぞ、と席を勧めて口元に柔らかく笑みを浮かべ軽く頭を下げた
■グレイル >
疲れた様子でも絵になるであろう美貌
それを前にして心臓が高まるのを感じるが
戦場に比べればと勢いをつけて声をかけてみれば
レディ、なんて言われてしまった。
「……小僧だなんて、いい男だよあんた」
小僧、だなんてとんでもないと紳士な所作で席を勧められたのなら
それだけで心臓がバクバクと高鳴るのに、柔らかい笑みまで見せられたのなら
顔が赤くなりそうなほどに見惚れてしまう。
その一瞬の間の後にゆっくりと席へと座り、少年が席へと座ったのなら
店員を呼び少年と同じもの、と頼もう。
得意のポーカーフェイスで乗り切ったものの顔は赤い。
生娘じゃあるまいしと自身に活を入れながらほんのりと赤い顔で少年を見据えた。
ああ、乾いた心に水が染み込んでいく。
「アタシはグレイル、あんたは?」
どこの貴族か思わず問いかけようとして、それは無粋だろうと
内心首を振り、そう問いかけた。