2022/01/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
■ミンティ > 掘り出し物の年末大売り出し、という建前で倉庫や陳列棚から溢れそうになっていた骨董品の整理を試みた。あちこちに張り紙をさせてもらえて、常連さんを中心に多くのお客さんが来てくれたおかげで結果は上々。
すこしだけ贅沢のできた年越しから、しばらく経った日の夜。
在庫処分セールの期日もとっくに過ぎていたから、一日の仕事を終えてからは張り紙の回収作業に励んでいた。
それなりの広い範囲に掲示させてもらっていたから、歩き回っているうちにすっかり夜も更けてきた。寒風が吹く中、ちらちらと小さな雪まで降ってきて、ふる、と身震いをしながら肩をすくめた。
「……よし」
ようやく最後の一枚を回収し終えて、ほっと吐き出した息が白くなる。布が厚くなっている外套の襟に顔を埋めるようにして、チラシの束を抱き締めながら、踵を返す。
これ以上、遅い時間にならないうちに帰ろうか。それとも、身体が冷えきってしまわないように、途中で暖かいところに寄っていこうか。考えながらも、とりあえずは早足に細道を進む。