2021/12/27 のログ
フセスラフ > 「はい!」
そう返事をして、今度から同じことをしないようにしよう。
と、自分の中で靴ひもを結び直した。

そうして追い出されるように一緒に道具屋を出る。
腰辺りを叩かれるとちょっと驚いたように体を震わせた。

「たぶん、このじかんあたりならすいてるんですよね。
おかしのパンのお店なんですけど。とってもおいしくて安いんです」

案内されたのは商店街の一角。
そこそこの人はいるが、入ったのは彼の言う通りパン屋のようだ。
香ばしい焼きたてのにおいが食欲を刺激する。
どうやら自分でパンを選んで買うらしい。

「おすすめとかはないので、すきなのがいいとおもいます。
どれもおいしいですよ!たぶん」

セイディ > 元気のいい返事が見た目よりもなんだか幼く見えてつい笑みを零し。
次は同じことはないだろうとみて。

そして道具屋を出て腰のあたりを叩いたことに驚いた様子に小さく頭を下げて。

「空いてるならありがたいわね。
おかしのパン?どういうのかしら…」

お菓子とパンが繋がらずに案内される間に考えこみ。
そして到着したパン屋はそれなりに人がいる。
焼き立ての香りは食欲を刺激し思わずにパンに目を向けてしまって。

「そうなの?だったらちょっと見てみるわね」

お勧めはなく、どれも美味しいと聞くとパンに目を向けて選び。
幾つかを選んで購入すれば相手にもパンを選ぶように促して代金は一緒に支払う事にして。

フセスラフ > 「バターとか、ジャムとかを、ぬるんじゃなくてつつんでる?らしいです。
ほかにも、チョコレートとかもつつんでてあまくておいしいんですよ」

そう興奮したように話す。初めて食べた時の衝撃がそれほど大きいのだろう。
彼がトングで取っていくのはそのチョコレートが包まれた少し細くて長めのパン。
ソーセージを包んでいる焼きたての細長いパン。
そして最後にイチゴジャムを包んでいる普通のコッペパン。
どれも香ばしいにおいで食欲をくすぐってくる。

「いろいろしゅるいがあると、まよっちゃいますよね。
ゆっくりえらんでだいじょうぶですよ?」

そう伝えつつ、共に並んで一緒に支払えば、備え付けのカウンター席に移動するだろうか。

セイディ > 「色々な種類があるのね。
パンって聞くと丸いのが浮かぶのよ」

興奮して話す姿を微笑ましく聞きながらパンに目を向け。
色々とあるのだが選んだのは小さめのパンをいくつか。
どれも美味しそうなのだが食べきれるとも思えずにそのチョイス。

自分とは違いお腹に溜るパンを選んだ相手と共に代金を支払いカウンター席に移動すれば並んで座り。

「それで、どういう話しが聞きたいの?」

先に聞いていたがその中でもどれが良いのだろうと問いかけて。

フセスラフ > 「そうですか?
ぼくがパンってきくと、こういうほそながいコッペパンとかですかね……」

そう答えつつ、共に座って。
包み袋を開けて一個取り出すなりそのまま口に入れる。
とても美味しそうに頬張るのが見えるだろうか。

「もぐ……ん、じゃあ。そうですね。セイディのくにについておしえてくれませんか?
ぼく、あんまりほかのくにについてくわしくないんですよ」

水を口に含んで飲み込みながら。
その間も口を動かして咀嚼すれば、耳がぴょこぴょこと動いていた。

セイディ > 「細長いと持ち歩くのに不便でしょ?
だから私にとっては丸くて硬いパンが浮かぶのよ」

パンと言えば旅用の保存がきくものが浮かんでいただけにこういうパンは新鮮。
隣で美味しそうに食べているのを見れば包みを開けて一口。
柔らかさと美味しさにもう一口を食べ進めて。

「私の国の事?別にいいわよ。
私の国はこの国からずっと東の国で、ここみたいに種族的な差別はないのよ。
奴隷は勿論いたけど…ほとんどは犯罪者だけで無理やりにされるっていうのもあんまりいなかったかな…」

パンをかじっては思い出すように相手に説明し、
この国に比べれば平和で住みやすい国だったと懐かしそうに口にして

フセスラフ > 「なるほど……。そういわれれば、そうですね。
ぼくも、かたいパンはたべなれてますけど、もちはこぶためはたしかに」

感心したようにそう聞いて。そういえば自分もそういうパンばっかり昔は齧っていたなぁ、と。
隣で食べ始める彼女が美味しそうにしているのを見て、どこか嬉しそうに。
そして自分は1個目をぺろりと食べ終わり、2つ目を取り出す。

「ひがしのくに……さべつがない……」

聞けば聞くほど、夢のような国だと思う。
自分もその国に生まれていれば、こうなってはいないだろう、と。
しかし、それを夢見れど願う事はしないようにして。

「こきょうをでたのはどうしてですか?
きいているかぎり、そんなにわるいところじゃない。とかんじますけど……」

セイディ > 「柔らかいパンは潰れて痛んじゃうでしょ?
だからどうしてもパンは固いし味気ないってイメージがあるの」

しかしこのパンはそうではなく美味しいのでつい頬が緩み。
まさかその顔を見られているとは思わずに食べ進め。

「そう、厳しい所もあるけど…この国みたいに理不尽はあんまりないかな」

最初に来た頃は驚いたと懐かしそうに嫌そうにして。
特に男性は失礼なのが多く身の危険もあるだけに宿でも安心できない時があり。
何でこの国に来たのかと当初は後悔したことも話して。

「出た理由?それはね…こう、腕を鍛える為。
旅をしていればそう言う機会も多いでしょ?」

国で鍛錬しても限界があるからそれで、と笑って告げて。

フセスラフ > 「なるほど……」

確かに、とその意見に頷く。
こういうパンがどうして持ち運んじゃいけないのか、ようやくわかった。
だから、遠征から国に帰ったらみんなまずこういうパンを求めるんだな、と思って。

「…………」

思わず、その言葉に食べる手を止める。
この国の理不尽は、やはりほかの国から見てもひどいと知って。
自分たちが特にその理不尽を受けているのは他の国から見てもそうだと悟る。

「…………うでを、きたえるため?
……あぁ、じっせんでつよくなりたいっていうこと、ですか?」

いまいちその理由がつかめずにそう質問する。

セイディ > 「でも、こんなに美味しいパンを知ったらあのパンに戻れないかも」

硬くて味気ないパンよりはやはり美味しいパン。
ただ遠出の時などにも持ち歩けないのが非常に残念だと息を吐き。

この国と故郷の違いを語る間に相手の食べる手が止まっている事に気が付かず。
随分と違うことなどを話し、その話だけ聞けば故郷は平穏そのものに聞こえるはず。

「そうそう、武術家。こっちで言う戦士みたいなものなんだけど。
訓練だけだとどうしても限界があるから、実戦でより上を目指すってこと。
実戦だけが目的じゃないけどね」

ただ教えに沿って動くよりも他の腕の立つ人と戦えばより強く。
そんな理由と深くも何もない旅の理由を告げて。

フセスラフ > 「おっ!そうでしょうそうでしょう!?」

そう言われると、まるで少年のように嬉しそうにしながら頷く。
自分が好きなものを、他人が好きになってもらえて相当感激したらしい。

「ぶじゅつ、か?
ふむふむ。すででたたかうんですか?
だとしたら、ぼくもいっしょですね。まぁぼくは、あればぶきもつかいますけど」

自身の武器を持っておらず、自分は戦っている相手の武器を奪うという。
基本的には同じように素手で戦っていることを話して。

「でも、つよくなりたい、ですか。
いいですね……ぼくも、そういうりゆうで、たびとかしてみたい、です」

そう、どこか羨むようにぼやいて。

セイディ > 「ここを知れただけでも大発見よ」

また暇が出来れば来てみようと思うほど。
少年のように嬉しそうにする相手に、教えてくれてありがとうと感謝を見せて。

「勿論武器も使うけど素手がメインね。
フセスラフさんもそうなの?騎士なのに…」

騎士なのに素手と聞くと変に思えてしまい。
しかし自分のような人もいるのだからそんな決めつけはいけないと首を振って。

「武術を覚えたからにはそんなものなの。
旅に出るの何て簡単よ。準備をして旅立つだけ、別に街道じゃなくても山を越えてもいいんだし」

羨むようにぼやく相手に出たい時に出ればと軽く告げ。
それこそ街道でなくても何処でも他の国にいけるのだからと。

フセスラフ > 「ぼくは、きしですけど。さいきんせいしきになったばかりですから。
それまでぶきなんて、あいてからうばわないといけませんでした」

遠い目をしながら、今までの戦場を思い出す。
本当にひどい場所だっと思うが、それでもその経験は確かにあるんだと思い。
首を振る様子を見て苦笑を浮かべる。

「まぁぼくがとくしゅなのはほんとうです。いちおう、やりもつかえるんですよ?」

と、どこか自慢げに言いつつ。

「そんなもの、なんですか。
すごいですね……。ぼくには、とてもそんなことはできそうにないです」

どこか諦めたようにそう言って、水を飲んで。
所詮、この首輪がある限り、自分の立場は変わりはしない。
なら、この国でいつ死ぬかわからなくても、今死なない楽な方に流されようと。

「あと、『さん』はいらないですよ。
ぼく、じぶんのねんれいおぼえてないですし」

セイディ > 「最近でも騎士は騎士なんだから。
それまではって……」

例え騎士でも武器も持たせてもらえないのかと遠い目をする姿を見て。
この国は本当に変だと改めて認識をして。

「別に特殊って事はないと思うわよ。
私も昆は使えるし、槍の次は剣かしら?」

自慢毛に告げる相手に次は新しい武器だと楽し気に告げて。

「そんなものよ、思い立ったらっていうし。
大丈夫、案外簡単にできちゃうから」

諦めた様に告げる相手に出来ると言い切り。
首輪を気にしているようだが国さえ超えてしまえば後は外すだけ。
そうすれば自由に生きれると説明して。

「そう?でも年上っぽいしさんつけにしておくわ。
もう少し話していたいけど私はもう行くわね。
いい店を教えてくれてありがとう」

見た目で年上に見えるのでさんつけにしておくと告げ。
もう少し話していたいが買い物を終わらせていない事を思い出すと食べていないパンを仕舞って椅子から立ち。
 この店を教えてくれた事にお礼を告げ、また会いましょうと言えば先に店を後にして。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からセイディさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からフセスラフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド 訓練場」にアークさんが現れました。
アーク > 「はひっ はひっ ひっ…」

冒険者ギルドの訓練場。その外周部をなにやら情けない声をあげながらへろへろと歩く少年。
少年にとっては至極真面目に、走っているつもりなのだが、足も体もすでに鉛のよう。
汗でぐっしょり、訓練用の布の服は汗を吸っており重い。
小さな口を大きく開けて酸素を取り込もうとしているが、追い付いていないようで、浅い呼吸になっているがそれでも体を動かすことをやめずに懸命に手を振り足を前に振り出し一歩一歩進んでいく。

ここ最近は採取やらなんやらしているが基礎トレーニングを怠っていたことにハタと気づき、少しでも取り返そうと無茶なオーバートレーニングをしようと思い立ってしまった。

アーク > 少ない体力最後の一滴まで振り絞りながらよろよろとコースの外へとそれていく。

「ひっひっひっ… もっ むっむりぃぃぃー」

そんな情けない悲鳴を上げてから外縁部コースの外、壁際にたどり着いたところでべしゃりと崩れ体を前に投げ出すように倒れていく。

アーク > うつ伏せで地面に体を投げ出し、荒い息のまま何とか体をひっくり返してあおむけに。
小さな胸を上下に動かしながら、ドクドクと爆発しそうな心臓の鼓動と、血管の脈動を感じながら懸命に呼吸を整えようと浅く深く息を繰り返していく。

「まっ まほうのきょうかっ なしは きつ…ぃ…」

と、つぶやきつつもいまだに体を起き上がらすこともできずにぐったり。

アーク > しばらく横になったまま、なんとか腕や足が動かせるようになってきた。
今はとりあえず、体をほぐすようにのたうつように体や腕を動かしていく。

「力が入らない」

等とつぶやきながら体をほぐしつつようやく背を起こしてヘロヘロながらも壁に手を付き体を起こしていく。
プルプルするひざはまるで小鹿のようでもある。

アーク > プルプルよたよたとした足取りで、えっちらおっちら壁に手を付き訓練場の出口へと向かう。
少年の目的場所はシャワールーム。
足を引きずり、ずるずるのたのたと進んでいく。
時間をかかり、ようやくたどり着いた着替え場所。 汗をたっぷりと吸ってしまった服脱ぎ、ぽいぽいと洗濯籠へ。

一糸まとわぬ姿になってからシャワーブースへ。
出入口を見ていたものには少年が一人入ったことがわかる上に、だれでも入ってこれる場所である。