2021/11/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 路地裏」にコルボさんが現れました。
■コルボ > 「……はぁー」
流通し始めた麻薬の新たなルート、それを広めた勢力の調査と分布の把握、
出来れば末端でも構成員の確保をと、懇意にしている重鎮から依頼され。
「……ただただ面倒くせえな」
以前から狙っていた重鎮の孫娘、器量も良く、世間を知らぬ彼女に火傷程度に手を付けて関係を持てば面白いだろうと思っていたのだが、
依頼主からの報酬の一端として当の孫の”貞操”が提示され。
それに飛びついてしまったものの、冬が間近な中に当てもなくさ迷う構図に辟易して。
「……想定の斜め上とか出くわさねえかなぁ」
いっそ、追っている勢力が不運な女性でも輪姦している光景に出くわせば傍観して眺めて溜飲でも下げるだろうにと
妙な期待を覚えつつ
■コルボ > 「……つーか、間違えたかなぁこれ」
依頼を受けた時点で、重鎮との接点は深くなる。
国の為なら、功績の為なら孫の貞操ごとき金勘定の一端にすぎぬ”化け物”
近づけば国の深淵に片足を突っこみかねないと、普段の自分の信条に比べて踏み込み過ぎていると
頭を掻きながら、気配を断って路地裏を進んでいく。
(……恩方の弱みや汚れを調べてご令嬢に流すか?)
一度袖にした”怪力令嬢”
角度によっては対立する重鎮への対抗勢力、この国の特記戦力を思い浮かべ、
しかし被りを振る。
そうなれば今度は”令嬢”に傾くことになる。
あくまで中立、あくまで風見鶏。
自分の目的の為に、一つの勢力に偏りかねない現状に大きくため息を吐く。
■コルボ > 「……あぁー、くそ、もったいねえな」
腰のポーチから袋を取り出し、投げナイフをその中身に仕込む。
知的種族の雌を麻痺させて捕え、孕み袋として捕獲する異形の分泌腺から精製した麻痺毒に
各種毒茸の粉末を織り交ぜた特製の麻痺毒。
それを、路地裏を曲がった先で”取引”をしていた男の首筋に投げ放つ。
当たりはしない、だが、掠り、確実に毒は血に染み込む。
首をさすり、周囲を伺い、薬に溺れた客を蹴り飛ばして離れようとする標的の危機管理は目を見張るものがあったが、
数歩歩き、壁に手を突き、倒れ込む。
「わりいな。お前は商売敵に見つかって殺されたんだ。だから俺は生け捕りに出来なかった。
それでいいだろ?」
中立を保つための落しどころにするために、自分を見上げる標的の首に足をかける。
「お互い危ない橋渡ってんだ。そんな恨みがましい目で見るなよ。覚悟はしてんだろ?」
言葉の半ばで躊躇なく標的の首を踏み折り、念の為思い切り足を振り上げ、振り下ろす。
生け捕りに出来なければ。情報を得られなければしょうがない。
コルボは”運悪く依頼を達成できなかった”のだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 路地裏」からコルボさんが去りました。