2021/11/24 のログ
竜胆 > 「とりあえず、これが代金ですわ、ご確認くださいまし?」

 本を受け取り、代金の袋を手渡す、ちゃんと確認してから懐に入れるように、と。
 安堵している様子、先程の雰囲気から、宿に泊まる事の出来る事に対する安堵なのだろう、と考えて。
 それよりも、気になるのは精霊の様子。

「自分の容姿をほめられて、喜ばない女性は居ないでしょう?そう言う事、ですから。」

 くす、と軽く笑いを零して見せて、目を細めてじっと眺め、うん、と頷いてみせた。
 魔導書の三冊に関しては、その通り、と言わんばかりに、教えて欲しいとの事に良いでしょう、と。
 視線を、残りの魔導書の二冊に向けて、ふむ、と。

「この本が基礎で、この本が上級の魔導書で、全て炎に関するものですわ。
 値段としては、基礎が桁が二つ増えますわ。上級は桁が四つ。
 正直魔導書の値段としてこの値段は、贋作を疑われても何も言えないですわ。
 わかるものが見れば、直ぐに買い叩くレベルですから。」

 残りの本物の魔導書、然るべき魔導士であれば、垂涎のモノだろう。
 本自体に、魔導の力の乗る本なのだから、魔力を使う事が出来るなら。その魔法を覚えてなくても放てる。
 詰まるところ、これ自体がマジックアイテムになっている、と言う事で。

「良いものを安く譲っていただきましたし、ええ。構いませんわ。
 ―――精霊とは共存関係ですのね?」

 精霊との付き合い方は色々ある、力による屈服もある。
 彼女のように精霊に愛され、精霊が協力することもある。
 ただ、何方にしろ、確り手綱を掴まなければ、イケナイ事には変わりはないのだろう。
 魔導士ゆえに、精霊の付き合い方までは判らないが、相談位は乗る事が出来るだろうと、頷く。
 一応、精霊魔法の習得も行っているのだし。

ロスティン > 「はい、確かに」

渡された袋の中身をきちんと数えて、腰につけていた小袋に異端そのまましまう。

「あぁ、確かにそうですね、可愛いとかいわれたら嬉しいです…相手により事もありますけど」

確かに褒められればうれしい、問題は相手次第でもある事か、今相手をしている竜の特性を持つ相手なら問題はない。
問題は冒険者ギルドなどにいる質の悪い相手だったりする。

「ふんふん…あ、やっぱり火属性系しかないんですね。
えっ、そ、そんなに値段が…意味削いで治しておかないとあ、その前に一回しまおう」

魔導書の値段を聞けば驚き一度仕舞い込む、それに対して火属性しかない事には何やら小さく納得している。

「ええとですね、さっき売ったのと似たような感じの書と同じような文字が書いてあった多分魔導書が、ある場所に置いてきてあるんです。
遺跡の一室で入り口が大きな岩で塞がれてる奥で、魔術で…あれ、精霊きづいてます?。
ええと、共存というか押しかけというか、そのせいで火属性以外全く使えないんですけど、そういう感じです」

精霊きづけるひとだったのかー、と感心しきりで、ニコニコしている。
気づく人間が比較的少ないので、精霊の話ができるのは嬉しそうだ、

竜胆 > 「ええ、そういう事なのでしょうね。相手によって、嬉しい、嬉しくない、がありますわね。」

 じゃあ、可愛いと言ったらどんな反応を見せてくれるのだろう、そんな悪戯心が少し浮かび上がるも、今はそれを抑える。
 そういう話は、もう少し別の時にしてみましょうか、という程度。
 ふふ、と何処からともなく扇子を取り出し、口元を隔して頬笑みを浮かべて見せた。

「ええ、それでも、その魔導書はどれもしっかりとして居るモノですわ、魔力さえあれば、魔法を未収得でも、その本に掛かれている魔法を行使できる、そんな書物ですから。
 そうですわね、ここの露天で売るよりも、然るべき場所で販売した方がしっかりとお金になると思いますわ。」

 魔導書のような高価な物は、魔導書を取り扱っている専門店に買い取ってもらう方がいいだろう。
 ただ、売れるまでに、時間がかかるのが、難点と言うべきなのだろうけれど。
 いそいそと仕舞う姿を眺めて、それで良い、と頷く。

「私は、冒険者ではないのですけれど―――?」

 彼女の言葉を聞きながら、其処に行かねばならないのだろうか、と首を傾ぐ。
 義姉と共に出かけはしても、自分で冒険らしい冒険をするような性格ではないので。
 取りに行くとかなのだろうか、翻訳してくれなら、まだわかるのだけど、と。
 そして話が変わった。

「ええ、精霊は見えますわ。
 と言っても、見えるだけで、私は精霊に愛されているわけでもないし、専門職のエレメンタラーでは無いですから。
 属性魔法としての、精霊魔法なので。会話までは、精霊の方から意思疎通を願わない限りは出来ませんの。」

 竜胆が見えるのは、単に竜の目が、そう言ったものが見える目だから。
 精霊を召喚して直に使う訳ではなく、いわば属性魔法という方向。
 なので、精霊の方から語り掛けてきたりしない限り、見えていても、話しかけられないし、意思疎通は出来ない。
 それはちゃんと伝えて置く。

ロスティン > 「そう、そうなんですよ…はぁ」

何かをおもいだしたのか、少しため息をついて。

「この魔導書がそんなにすごいなんて、そして私には意味がない、なんて。
あ、すいません専門店なんかもおしえてください」

小さくなりながらちょこっと手を上げて、少女の眼を見つめる。

「あ、半端に言っちゃった、えと…その部屋には岩を溶かして入れたんです、中は保存に魔術でもかかってたのか綺麗で。
本題はここからなんです、買ってもらったのの表紙にあった文字と似た感じの文字の並びの本が2,3冊はあったんです。
出てくるとき、岩の上部溶かして閉めたんで今もあると思うんです、もし…持ってこれたら、それを鑑定してほしいんです」

当たりなら今度はちゃんとした値段で買い取ってもほしい、と続けて。
どうでしょうか?、そんな感じで上目遣いで見つめてくる。
精霊の話は、そうなんですねと、頷き…でも、今度話してみたいですとの事だった。

竜胆 > 「……気に為さらないように、貴女はかわいらしいから、そう言うのは多いのでしょうね。」

 彼女の言葉、様子には、何となく察した。そう言うのは物理的に吹き飛ばせばいいのでしょうね、と思うのだった。

「ええ、その精霊の言う事は、正しいですわ。貴女に一緒にいる精霊は、火属性なのでしょう?
 其処の魔導書に書かれている魔法は、精霊は使えるでしょうね。
 ただ、冒険者だと言うなら、それでも、覚えておいて損は無いと思いますわ。」

 精霊が使えるのだから、それをわざわざ覚える意味がないというのは、ある意味では正解だ。
 精霊が忙しい時に、自分で使えれば、身を守る事が出来るようになるだろうし、自分の魔法と、精霊の魔法を重ねて強化も出来る。
 それを考えれば、意味があるのだ、と。

「そう言う事であれば、ええ、大丈夫よ。
 持ってきてくれれば、鑑定はするわ。
 私の家は、トゥルネソル商会よ、私は竜胆。竜胆、トゥルネソル。
 この鱗を持って来れば、取り次いでもらえるわ。」

 彼女の願いには大丈夫、と伝える。
 持ってくる場所として、自分の家と、近づくために、自分の鱗を渡す。
 精霊に関しては、その時があればね、と。

 今回は、そんな出会いのままに、別れていくのだった―――。

ロスティン > はい、それでは私書箱の方でお願いします。

では、これで落ちますね、おやすみなさいませ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 バザー」からロスティンさんが去りました。
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