2021/11/23 のログ
タピオカ > 「それは僕からお願いしたいぐらいだよ!遠慮なく声かけてね!ストーンにも、また声かけるし!
お仕事じゃなくても。いろいろお話、したいな!」

同業の繋がりが生まれて華やぐ声。
また今回のような魔術絡みの人探しや物探しの依頼があれば、自分のほうこそ彼に甘えてしまおう。
単なる、お茶会のお相手としても。

「うん……。依頼主の人も申し訳無さそうにしてたし、……今会ったばかりのストーンにこういうこと言うのも申し訳ないよ……。
――ほんとに!?良かったー!」

まるで犬が両耳を垂らすように、淫らな副作用をぽつりぽつり告げる顔は俯きがち。
手を添えられ、頭に触れられると。ぱぁっと花が咲くように綻ぶ笑顔。

「ギルドから紹介してもらえたのがストーンで良かった!
えへ……。改めてよろしくね!
そうだね、今からもう出発しよう。
ぐずぐずしてたらホムンクルスが逃げた貧民区から遠くまで行っちゃうかもしれないし。
でね、この秘密兵器、ストーンに任せていいかな。
たぶんそれを使わなきゃいけない時、ホムンクルスとの戦いで僕は手一杯だろうから」

出立は悠長にしていられない。
自分はもう、ごちそうさま、と口にしながら紅茶の入ったカップを空にし。依頼書を仕舞い込み、椅子にかけていたマントを羽織り直している。
そして件の宝珠を、相手に預けようと。
差し迫った状況になれば自分は前衛になるし、後衛の彼に結界の発動を任せようと。

ストーン > 「俺は基本的にこの辺の宿にいるから用事がある時はマスターに言ってくれれば取り次いでくれるだろう。
そうそう、俺はこの街に来て間もないからな。
街や近隣で行ってみたい場所があれば喜んでお供させてもらうぞ。」

清々しい雰囲気を感じさせるタピオカは仕事のパートナーとして頼りになるだろう。
それに街のことも案内してくれるかもしれない。
当然、その時は何らかの形でお礼はさせてもらうが。
弾む声に俺の表情も綻ぶ。

「これから色んな仕事を協力してやっていくんだろう?
今後は俺に関しては気兼ねなく甘えてくると良い。
俺も状況によっては相談させてもらうこともあるだろうしな。」

はじける笑顔に俺も緩く微笑み返した。
冒険者として依頼をこなす以上、何が起ころうと不思議ではないのだから。

「分かった、なら善は急げだな。
なら前衛は君に任せるぞ。」

俺は桃色に輝く宝珠を手に取ると、テーブルの上に代金を置いてから席を立つ。
そのままタピオカの案内に従って店の外へと向かうだろう。
俺の能力を使うのなら例のホムンクルスが居た場所か普段使っていた品を見つけ、
それに残っていた痕跡から探し回ることになる。
タピオカが依頼主からそういった物を事前に受け取って居ればいいのだが。

ご案内:「酒場 平民地区2」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「酒場 平民地区2」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 【後日継続】
ご案内:「酒場 平民地区2」からタピオカさんが去りました。
ストーン > 【後日継続】
ご案内:「酒場 平民地区2」からストーンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 バザー」に竜胆さんが現れました。
竜胆 > 様々な冒険者が集まり、露天を開いてバザーとなっている、平民地区の中、商人ギルドに程近い一区画。
 冒険者が様々な冒険で手に入れた物、しかし、魔法使いに斧が手に入ったり、戦士に魔術書が手に入ったり、しても必要は薄い。
 だから、彼らはそう言ったものを持ち寄って、商人ギルドに一時的な販売許可を得て、露天を開いて売り買いする。
 そう言うバザーには、掘り出し物がある。
 竜胆は、そう言った掘り出し物を求めて、バザーに足を運ぶことにした。
 家の中の蔵書では足りないものが出てきたのだ。

「付与魔術に関する何かしらの魔導書があればいいのですけど。」

 そう、静かに呟く少女は人間ではない。青いドレスの背中は、扇情的に大きく開かれているが、その背中に竜の翼がある。
 よくよく見れば、ドレスのスカートの下から覗き込むのは、竜の鱗に包まれた尻尾だ。
 紅い髪の毛、米神の辺りから後ろに向けた竜の角も見えている。
 そんな彼女は、人竜という、人と竜の相の子、ドラゴニュートと言われることもある種族。
 父親に人間を、母親に竜を持つ少女の名前は、竜胆。トゥルネソル商会の三姉妹の次女で、魔導士でもある。
 と言って、姉とは違い商売に出る訳でもなく、基本は家の中に居て、魔導の研鑽をしているだけなので、知るものは知るという程度。
 公の場になんて、出ない、超が付くほどの引きこもり少女。
 今回は、家の中にある蔵書では足りないものが出てきたので、渋々出てきた。
 少女の性格は、ドラゴンそのものと言って良い、プライドの塊で、そして―――短気。
 直ぐに、物理なり、魔法鳴り、何らかの手段での攻撃がノータイムで出るような、少女。人間としてのルールなど、正直知った事ではない。
 ただ、自分の敵わぬ相手により、釘を刺されているから、大人しく(本人としては)している。
 今回は、外部良心装置とも言える、普段連れ歩く魔狼グリムが居るわけでもない。

「――――。」

 こういう所に興味を持ちそうな姪のプリシアや、必要な物を買いに来るとして、義姉のゼナ。
 いるのかしらね?などと、頭の片隅に考えながら、竜胆は一人、魔導書を探す。

竜胆 > こう言う事に関して言うならば、竜である竜胆の目は、とても役に立つ。
 真贋、魔力を視認できる目は、売られているものが本物なのかどうかが、一目見ればわかる。
 幻術や、魔術による隠蔽だって、見ればすぐにわかる。
 だから、置いてあるものが、鑑定などしなくても判るので、騙されることがないのだ。
 こう、本物っぽく置いてある魔導書―――と言われるものを見れば、どの程度のものなのか、本物か偽物か、が判る。

 ガラの悪い戦士が、高額で売りに出している遺跡から掘り出したと言われる本に魔力などは感じず本物という感じがしない。
 これはスルーで良いわね、と、戦士の前を進み、次に見えるのは、魔法のワンド。
 本物ではあるけれど、自分には必要がない。魔力を込めなおせば、冒険者にとって凄く使える者になるだろう。
 売りに出している人は、魔力を込めなおせる品物だと言う事は、判ってないようだ。
 ただ、それを伝える必要もないので、まあいいや、と素通りをしていく。
 人にぶつかるのは、イラつくので出来るだけ避けるように歩いて、バザーの中を進む。
 正直、千差万別の冒険者が居るからこそ、バザーの広さは本当に広くて、直ぐに端にたどり着くことは出来なさそうだ。
 普通の武器は気にもならない、魔法の武器も、同じく興味は薄くて。
 唯々。のんびりと、竜胆は進んでいく。

竜胆 > 「ふぅむ。」

 露天の中に、何故か、何冊も本を置いてある店があった。
 魔導書に、料理の本、楽譜、辞書、魔導書、魔導書、算術の本、エロ本。
 色々な本が置いてある、魔導書に関しては本物ではある、本物ではあるのだけども。

「欲しい物、ではないわね……。火属性の中級の魔導書、聖属性上級……生活魔法100版。」

 たぶん店主は判ってないのだろう、本という組み合わせでしか見ていない。欲しい物ではないので、うーん、と唸るだけにする。
 付与術の本、欲しい物を狙うならば、矢張り、市内の魔術書店や、富裕地区の大図書館。
 将又いえば、第二師団に学びに行くのが一番の近道―――。

「ああ、学校という手もあるのか。」

 姪たちが通うコクマー・ラジエル学園、あそこであれば、魔法の学科もあるので、付与術の事も学ぶことが出来るはずだ。
 と思うのだけども、流石に、今から入学というのも、あまり面白くはない。
 姪たちの後輩になるのは、とても、とても、悔しく思う。
 自力で師匠を探すというのも良いとおもうが、付与術の師など居るのだろうか、と思う。
 先程見つけた露天を通り抜けて、次の店に。
 ふと、視線をあげて、周囲を見回してみる。

 何か目新しい物があるだろうか、と。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 バザー」にロスティンさんが現れました。
ロスティン > バザーを見て歩く中、一人の少女が出している露店を見つける。
10代半ば程の小柄な少女で、ぱっと見赤と白の部分が多い、そんな外見。
竜の眼を介したならば、少女の魔力が炎の属性しか宿していない事に気が付くかもしれない。

敷かれたシートの上には、数冊の革表紙の書物。
本人はその書物に付いてあまり判っていないのか、適当に並べて、一人呟いている。

「これ、売れないとそろそろ宿代やばいかなぁ、一段下げれば、何とか……」

並べられている本は、火属性基本、火属性上級、火属性付与、等の魔導書のほかに、家計簿、雑記帳、炎についての考察、など魔導書以外は売れるのか、というラインナップ、それが恐らく古い言語で書かれており、少女は読めていないが、何処かで見つけたのを売っているらしい。

「あの、馬鹿が選んだの持ってきたけど大丈夫なのかな」

はふぅと、膝の上に顎を乗せ、客の来ない自分の露店の前をぼーっと見つめている。

竜胆 > 「――――!」

 しばらく歩いていた所、年が近い少女が、視界に入る。
 他の人物とは違う大きな存在感を感じる、魔力が高いというのもあるが、精霊が彼女に纏わりついているのも見える。
 精霊の寵愛を得ている、というのが判った。近くに似た存在を見ているからこそ、理解できる感覚だった。
 その少女が座っている場所、視線を落としてみれば。

「炎術に特化している――――か。」

 魔導書、魔術書、そう言ったものは、魔力を持った本になる、書き込まれた魔方陣が、属性の魔法力を、マナを変質させるから。
 品物を見るのならば、基本と上級の書物に関しては、必要を感じない。
 しかし、視線は一冊の本に向けられる。
 成程珍しい書物だ、火力という程に、攻撃力に特化した属性、火の属性の付与魔法。
 興味が沸いたならば、しょうじょはすす、と歩調を変えて、その露天、ロスティンの元へと近寄っていった。

「ねえ、店主さん。この本は、御幾ら、かしら?」

 体育座りをして、何やら退屈そうにしている彼女、腰をかがめ、視線を合わせながら、火の付与魔法の書物を手にする。
 中身を見ていないから、その価値は知らない。
 ただし、魔導書自身が纏う火のマナの質や量を鑑みれば、上級クラスの付与魔法の魔導書と思える。
 そこに置いてある値段が、本当にその値段なのか、と問いかける。
 時折値段豹がずれていて間違って置かれていた、とかそう言うのも、ある。
 露天だからよくある事、と言えばそうなのだ。

 なので、蒼く垂れた瞳は、赤の色の冒険者を凝っと見やる。

ロスティン > 「え、あ、はい…えっと、書いてある値段で梳けど、も、もしかしてその値段にならない意味のない本でした?」

声を掛けられると思っていなかった少女はびくっとして、顔を上げ、目の前にいつの間にか…気づいていなかっただけである…来ていた少女へ応え、高過ぎたのかな、と混乱しながら呟いて。

「ええとその、他の露店の所みて、これ位なら、数日は今の宿止まれるかなって、決めたんですけど」

そして、聞かれていたい事まで、混乱で言い始める。
焦る少女の姿は、こういった事、商売や交渉を今までした事が無いのだろうと気づかせるには十分。

そして、視線が竜胆にしっかり向くと、ほわぁと口を開いて固まる。

「え、この美人さん…え?」

そしてもう一度混乱し始める。

竜胆 > 「いいえ?魔導書としては本物よ、内容は知らないけれど、その本が持つマナの濃度、循環は、上位のモノだと思うわ。
 魔導書の平均的な値段から言うなら、頭がおかしい位に安いわ。」

 自分を見上げる少女は、自分の事を見ているのかいないのかわからない、焦点があって居ないような視線でもある。
 蒼瞳は、凝っと、彼女の事を見やり続けていて。
 彼女の唇から零れる理由に関しては、大きくため息一つ。

「富裕地区の最高級ホテルのスイートに泊まる積りなのなら、判るのですけど?」

 正直に言えば、こう言う事を言う事もなく、安く買いたたく事もできるが、竜胆は、そうしなかった。
 目の前の少女が気に入ったというのが大きい、彼女を取り巻く炎の精霊も、護る様に動いているのも又面白かった。
 気に入ったなら、少しぐらいは、知識を与えるのは、構うまいと思う少女だった。

 しかし、その言葉が届いたのだろうか、少し不安になった、その理由として―――

「―――ふぅん?人外でも、良いのでしょうか?」

 呆ける彼女、確かに、竜胆自身は人から言えば、美しい方に入るのだろう。
 ただ、米神から延びる角に、背中には竜の翼。
 それを見ていっているのかしら、なんて首を傾いで、きょとんとして問いかけてみた。

「ほら、そう言うのは、先ずは売り買いが終わってから、にしてくださいな?」

 先ずは目的を澄ませてから、ナンパなり、お喋りなり、と。
 おいくらにするのかしら?と、もう一度問いかける。

ロスティン > 「え、そうなんですか、あ、でも設定しちゃってるから」

値段て確か値下げとか聞いたことあるけど。

「スイート?、最高級、あははは、いやだなぁ、この近くの下級宿ですよボクが泊ってるの」

その言葉に思い切りバラしちゃいけないであろう情報を言っている。

「あ、うん…人外…あ、角と尻尾…も綺麗ですね」

視線が人外と聞いて、顔以外の場所を見直し、ようやく気付く、そして素直に思った事を口にしていた。

「あ、はい…ええと、うん、値段を決めたのはボクですし、良いものだと知ったから高くするのは。
その、私的小さいプライドが嫌だと叫ぶので、そのままのお値段で、ただ一つ相談が。
その、他の売り物がどの程度になるか教えてください、他のは教えて貰った値段から少し安めにすれば売り切れると思うんです」

小さなこだわりなのだろうが、後だしという事を好まない、まっすぐな少女なのだろ、だからこそ炎の精霊が寵愛を与えているのか。

竜胆 > 「そう。貴女がそれで良いのなら、私は何も言いませんわ。
 私としても、良いものが安く手に入る事に越したことはありませんもの。」

 値下げというのもあれば、値上げという物もある。
 売り手は高く売りたい、買い手は、安く買いたい、だから値段交渉という物が発生する。
 ただ、彼女がそれを放棄するのであれば、それは其れで構わない、損をするとちゃんと伝えた上で損を選ぶなら、と。

「成程。」

 平民地区、この周囲での下級宿と、竜胆の脳内で絞られていく、直ぐに店の名前と場所がヒットする。
 彼女の居場所、それだけの会話で把握するのは、ドラゴンの知識と言うべきなのだろう。
 しかし、彼女にバレたと言う事を教えないためか、本当に最低限の返答だけにする当たり竜胆の性根の悪さが出てくる。

「有難う、そう言う言葉は、嬉しいですわ。」

 素直な感想、其れに関しては、竜胆は目を細めて礼を言う。
 邪な口説き文句なら兎も角、そう言う感想は素直に受け止め礼を言う程度の、感情は持っている。

「―――判ったわ。と、言いいましょう、然し。
 私が値段が判るのは、魔導書の三冊だけ、になります。魔導士なので、魔導に関する者の値段は、平均的な物は知ってます。
 それ以外は、商人でもないので、お伝えは出来かねますわ。」

 姉であれば、全て確り言えるだろう。
 しかし、竜胆は商売には関連せずに、魔導士として研究しかしていない。
 なので、売っている魔導書の値段に関しては判るし鑑定できるがそれ以外は無理と伝え置いて。
 彼女の設定した値段で、火属性の付与術の魔導書だけ、買い求める。

ロスティン > 「はいそれで大丈夫です、お買い上げありがとうございます」

とりあえず魔導書一冊とお金を受け渡しして、一息。
宿は割れた事は、少女は気づいていないだろう、慌てての言葉だけに気づくとしても落ち着いて食事などをした後になりそうな雰囲気で。

「えへへ、そうですか」

嬉しいと言われれば、にへっと笑みを作る。

「て…え、魔導書三冊…そんなに、いえ…待ってください、と、とりあえず魔導書だけで良いんで教えてください。
あとさっき一個って言ったんですけど、今度は相談に乗ってください、そ、その…お、お茶だけなら露店でお、おごれる、はずなんで」

魔導書を一冊売って、相談といいつつ、視線が一瞬ボヤっとした感じで、口元が何か話しているのか小さく動く。
その度に炎の精霊の気配が動いているので会話相手は、精霊なのだろうう、念話している様だが、慣れていないのか口元が動く癖があるらしい。