2021/04/29 のログ
■アダガ > このままじっとしていても冷えそうだ。
俺は腰にぶら下げて居る剣を抜くと、素振りの稽古を始めた。
この時間は誰も見に来ないだろうし、身体も温まって一石二鳥だ。
ちなみに俺が使っている剣は街の外に転がっていた死体から拝借したものだ。
だから柄も刃も状態が悪い。
この依頼で金が溜まったら一度鍛冶屋に見て貰おうと思っている。
「えい! えい!」
そして、俺の剣術も我流だ。
本当は剣術と言えるほど上等な物ではない。
元々オークは己の腕力に任せて無理やり振り回す戦いが主だ。
人間のように技を鍛えてと言うのは性に合わない。
■アダガ > 結局この日は何も起きず。
俺は無事に依頼をこなすことが出来たのだった。
ご案内:「平民地区内の倉庫街」からアダガさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にリーティアさんが現れました。
■リーティア > 日も暮れ始めた時間帯、平民地区にある酒場の一つ。
それなりに人で込み合う店内の隅の席で静かに食事を取る。
野菜がメインでアルコールも取らないという酒場に不似合いなメニューを頼んだ時には店主に変な顔をされたが尖った耳を見られては納得され。
少々味付けが濃いとは思うが美味しいと思える味付けに頬を綻ばせて。
「この店は正解でしたね。ギルドで聞いた通りです」
他種族に対する珍しいという視線は気にはなったが何処にでもある事と割り切り。
それよりもきちんとした料理を提供された事に安堵もあり、周囲が騒がしくなってきたことにも気が付かずに食事を続けて。
■リーティア > そうして食事を終えれば代金を支払い酒場を後にして…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からリーティアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 平民地区でも少し薄暗さが残る裏通り。
誰も好んでこんな辺鄙なところを歩いているわけではない。
チンピラなどに絡まれたら厄介だし、見たくもない恐喝やら強姦やらの現場なんぞに遭遇したくもない。
このあたりに医者がいると聞いたから少し足を運んだのだ。
それもただの医者ではない。
いわゆる闇医者というやつで、後ろ暗い犯罪者やミレーなどと言った者も
カネさえ払えば診てくれるというやつだ。
怪我をしたというわけではないが、ここのところ安定しない気温が続いたせいか
それとも山に行ったり平野に戻ったりを繰り返したせいか
少しばかり風邪気味なのだ。
ふつうの町医者にかかったら、ミレーとばれてしまう。
正体がよそにバレてしまうと稼業にも支障をきたす。そこで、件の医者を探すことになったのだ。
そこらで薬でも買えればよかったのだが、ここに来るまでに薬売りを見かけることが出来なかった。
「…ぁー…」
少し熱っぽいせいか、うめき声が漏れる。
医者が見つからなかったら…どこか宿で休むのがいいだろう。
そもそも、闇医者などというくらいだ。ひと目見てわかるようにはなってはいないに違いない。
まったくもって面倒な…
■ブレイド > とはいえ、くるりと見回しても人影は見えない。
こんな薄暗いところに好んでくるようなものはそれこそいないだろう。
話を聞いたときにもっと詳しく聞いておくんだったなと後悔した。
話も聞けないのであれば、虱潰しにそこらの家を当たるしかないのだが
流石にそれでは不審者もいいところだ。
ふらりと、足取りも重く路地から出ようと歩き出す。
もうなんか横になってしまったほうが良さそうだ。
このまま熱が上がってフラフラし始めたら
それこそチンピラのいいかもになってしまう。
体調が悪いというのに無駄足というのも癪ではあるが、背に腹は代えられない。
さっさと表通りにでて宿をとってしまうのがいい…
薄暗い路地はもう暫く続くが、何事もなければ
少し歩けば表通りにでられるだろう。
多少ボーッとしてはいるが、道を間違えるような愚はおかさない。