2021/02/10 のログ
■フォンティーン > 「意を書く…文字一つに意味が伴っているという事か? 花が意味を与えられているような。
――…それで、厭ならちゃんと呼ぶが。私が面倒とかではなく、君は良いのか?」
これ以上は自己満足。軽く頷いて表情を明るめ、
例えば類似と思い浮かべるのは花言葉の様なもの。
其れですら人族の文化なのだから、自分には馴染が薄くもあり何処か伝聞調。
相手の話題の豊富さは、話す種に困らない物の、風媒花の様に話題が流れて仕舞う故、
所々で分け入り、好悪の確認とばかり見上げる一拍。
「…確かに一揃いが噛み合い過ぎて怪しまれるよりは得物が歩いている位の方が無難なのかも。
――…と、待って。今行く。」
存在全てが噛み合えば所構わず吸引力を発する。
視線、意識、図らずも集める夫々を敢えて消すなら、本体以外の所に色を差すのは理解できる所。
目的の為に屋台の時間を買う意図で購入した其れが分け合う事で少し、意味を変えたのを満足げにしつつ。
設いは外見と同様飾り気が無いのに上から降る様な厳かさを感じるのは何故だろう。
本の著者、選者、読者、場所に見惚れるというのは意気や志に飲まれるというのに近かった。
風が流れていくのが、頬に触れられた様に錯覚して首を竦め、先を歩く相手に我に返って追いかける。
森人の足音も十分かそいが、一人歩いているように周辺には響く事か。
所々魔法で点された灯が揺れて細く長く影を作るのは二つ。
大きく伸びた机の脇、手の届く所にもう知識が並んでいる。
この都市の周辺の地図を描いた横長の一冊を手に取ると、手遊びに捲り、
「――先ずは地域を探るので良かった?」
■影時 > 「ああ。花言葉――だっけか? 言わんとするところは、似ちゃぁいるな。
ン、いい。昔、俺をそう呼ぶ奴も居た。だから、いい。」
花言葉は紐解くと詩的すら思える響き、意味の連なりが記されていたのを覚えている。
故郷の文字の複雑さは其処まで強くはなくとも、ニュアンスとしては近いものがあると認識できる。
聞きかじった魔術の知識で云えば、ルーン、とやらにも近いかもしれない。
培った術と噛み合わずに使いようもない、使えようもない体系であるが、知っていれば対処等もできるのだ。
呼び名については、是とする。
拘泥し過ぎることでなければ、引きずり過ぎるようなものはない。
昔、己をそう呼ぶ声もあった。今はない。ただ、それだけだ。
「と言っても、しっくりくるように当地の様式で身なりを整えようと大分金が張ってなァ。
型紙の類は思い起こせたから、こっちの手頃な生地で手縫いした方が却って安くついたオチでもあるが、と」
伊達を気取るように身づくろいも考えはした。冒険者とは、伊達の職業の面もある。
着飾れないもの。よき装備を整えてナンボという風潮は、実用重視の概念と負けない位に強い。
だが、其れが遣れるのは親の七光りや金持ちの道楽だ。
戦闘向けの生地を選んで買って、裁って縫う作業とは苦労したが、結果としては安く済んだ。
出先の地に職人として紛れるよう、金工や鍛冶、裁縫、革工を齧っておいたのは思ったより幸いした。
見かけに違う側面の一つを語りながら、満足げな様子に口元を緩めて本の匂いが強い場を進む。
開かれずに閉じられたまま不貞腐れるように朽ちるのもあれば、頻度が多く擦り切れた背表紙がある。
仰ぎ見れば、金属の錠をかけられたように見える一冊があるのは、果たしてこの書架にあってよいものか。
分類はされても、雑多という感がないのは書が放つ気に圧されることなく整理と管理が行き届いているから、だろう。
「嗚呼、其れで在ってる。俺の手持ちのが此れ。
で、此れは頼まれてた奴だ。あとで改めておいてくれや」
問題の地図に記されていた稜線らしい線ののたうちは、少なくとも山間の地域であろう。
そうとなればと己もよさげな書架を漁り、古めの地図を数冊引っ張り出そう。
照合元となる問題の地図を鞄から取り出し、広げて備え付けの文鎮で固定する。
次いで、と取り出すのは油紙に封入して紐でくくった長細い荷物だ。頼まれものと云えば伝わるだろう。
■影時 > 【お試しのトライ(1D6中、1・6が出たら特定成功】 [1d6→1=1]
■影時 > (紐解けば、存外すぐにたどり着けそうな気がする……)
■フォンティーン > 「そう。意味から文字が生まれたのか、花があるから意味づけたのか。
其処は若しかしたら真逆かもしれないけれど……判った。」
花言葉の始まりは色々だと聞く故、成り立ちとしては異なるのだろうと当たりを付けつつ、
呼び名には何ぞ、躊躇う理由でもあったのか。其れこそ何かを当て嵌められた様子に瞬きを一度。
ともあれ、今迄に知る限り一度認めた事を否や言う相手でも無さそうだと簡潔に頷き。
「となれば早速呼ぶが。…トキは意外と洒落者なのか。
……――」
しっくり――が表すのは着心地だったり、主に総じての彼是だから
一概にデザインに限らぬのだろうが、意外だとは失敬な目線。
対して己はと見下ろしてみれば、郷里を出る事が優先されて然程気を使った覚えも無く、
余り掘り下げると拙い気もして後半の声はしぼみがちに。
武器以外の部分は最初の街で揃えた物だから多少拠れてもいる。
とても同じ俎板の上に乗せられない。
「ん、ん。先日も思ったが君は器用だな。縫物もするのか。」
結果、取り繕い取り繕いしつつ、長身で体格も良い人物の意外な特技に話を持って行った。
寧ろこの人物、出来ない事があるのか探してみたほうが特定が速いのかもしれないと。
硬く固めた革靴の底は滑り易い床を確りと掴み、足音も密やかに所々闇に沈む書架の間を歩き、
時折その題名に足が止まりかけるのを今は別件と修正しいしい、前に。
此れだけの本があり、此れだけ静けさが満ちていると――此方が観察されているような気にさえなる。
「…今日自分でしようと思っていたのに。助かる。」
指をさまよわせて取るのは神聖都市近辺の地図。
其れから、彼の宗教をモチーフにした物語――に挿絵で描かれている図案化された其れ、など。
細い指先で幾つかを淀み無く選び取ると机へと戻る。丁寧ながら手早く頁を送ると、
同感を得ていたのか山間の頁へと懐から取り出した紙片を挟み枝折代わりにした。
差し出される筒状の荷物。顔を上げると緩く頬笑み。手を伸ばすと受け取り、マントの隠しへと収めようと。
■フォンティーン > (何ぞ――指が早々に止まった気がして、若しやと向ける視線。
勘が良いにも程がある。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/図書館」からフォンティーンさんが去りました。
■影時 > 【継続】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/図書館」から影時さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に影時さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から影時さんが去りました。
ご案内:「平民地区/酒場」にブレアさんが現れました。