2021/01/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 「もー、ひと声。いやァ、おっさん、こりゃ高ェよ。なあ。」

休日の広場、賑わう人の中で、ひときわデカくて目立つ男が難癖付けていた。
正確には値段交渉――、なんでもありのがらくた市で、これを売れ、アレを値切れと言いまわって、笑っていた。
こっちの迫力に気おされたのか、高いと店主も思っていたのか、しぶしぶの値下げでよくわからない陶器を買う。
別に金が惜しいわけじゃあない、やり取りが楽しい。

「おう、ウン、掘り出しモン、掘り出しモン。よくわかんねェけども。
 ――さァて、これどうすッかね。」

小脇に紙袋を抱えて、中身をどうしたもんかと思案する。
どうせがらくた市の品物だ、いっそどっかに売り払ってもいい。値段相応の値が付くかは知らないが。
ついでに小腹でもすいてきた気がする。美味いメシ、なんかないか、――面白いものでもいい。
何かないだろうかと、視線をぐるりと回してみる。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にルフィナ・エニコフさんが現れました。
ルフィナ・エニコフ > 「たまにはこういう場所で買い物をするのも悪くないわね」

学院での授業を終えた帰り。
市中で市場が開かれていると聞き、別の用事があるという双子の弟と別れてから訪れ。

露店に置かれた商品を物珍しそうに眺めつつ。
時折興味が引かれるものを見つけては人混みに混じって眺めてみる。

とはいえ買うほどのものは今のところ見つかっておらず。
手ぶらで見回っていて。

イグナス > 実に、ひまである。やれやれ、ぼうっと視界を周囲に回す。
何が面白いというものもあまり、ない。――いや、銀色が動いている。

割と目の前で。相手もよく見回っていたかわからないが、こっちもあんまり、周り見てなかった。
その少女は既に、ぶつかってしまう直前で。

「う、ぉあ…ッと、―――あ、…ぶ…っ。」

キキと靴が石畳をこする。
ぶつかってしまう直前に立ち止まって、ふいと息を吐く。
やれやれ、しっかりとぶつかることは避けれたけど、じっと相手へと視線を向けて。

「おう、ああ、…大丈夫か。ぶつかっちゃいねエと思うがケガァないか。」

ルフィナ・エニコフ > 「ん~……………っ!」

キョロキョロと露店を見渡しながら歩いていれば突然目の前に壁ができたかと錯覚するように視界に影が覆い。
驚いて足を止めるものの勢いを殺しきれずにややふらつき。

落ち着いてからゆっくりと顔を上げれば文字通り見上げるような高さにある顔に視線をやり。

「えぇ、大丈夫です。
 少しよそ見をしておりましたから」

町中とは言え油断しきっていたというのもあり。
少し反省するように軽く髪をかき上げながらうなずき。

イグナス > どうやたら見た目としては、うん、大丈夫そうだ。
やれ、と胸をなでおろす。どうしてもこういうことがある、

「そいつァ、良かった。……ケガも無ェな。
 学生か、……んあ。」

ぶしつけにじろじろと視線を向けて、んー、と眉間にしわを寄せた。
はて、と首を傾げてから。

「お前はー…ん、ん?男か、女か。」

わかりにくいのはほかにもいるが、目の前の少女も、そうだ。
判断しかねて、つい。

ルフィナ・エニコフ > 「失礼ね。どこからどう見ても女でしょ?」

相手の言葉にはあきれたようにため息をつきつつも。
性別を間違えられるのは今に始まったことではなく。
軽く胸を逸らして見せればわずかな膨らみを目立たせて。

「ルフィナ・ニコルフ。
 学院に通うこれでも貴族の子女よ」

相手の顔を見上げながらしっかりと宣言し。