2020/12/21 のログ
シルク > 「やった。さすがブレイドっ!」

ため息をつきながらも了承してくれる彼の良心に感謝だ。目付きは少し悪いけど、人は見た目に依らない、ってね。
そうと決まれば、彼の横に並んで歩き...しかし歩幅が違いすぎる。彼に追い付こうとやや小走りに、そして彼が私を置いていかないようにブレイドの右手を掴む。

「...温かい。
あ、一人部屋でいいよ?寧ろまたたかるのも悪いし、出せる分だけは出すから、安い方がいいー。」

彼の手から温もりを感じれば、そこから暖を取ろうと、両手で彼の手を握って、絡める。

ブレイド > 少し小走りに歩くシルク。
なんだか年の離れた妹か何かのようだ。無遠慮にたかってくるあたりも含めて。
そして、躊躇なく手を握ってくるあたりも。

「つか、お前は手ぇつめてぇな。温めとけよ
何時でも武器抜けねぇと厄介だろ」

抵抗はせずそのままに。
むしろ、彼女に熱を分け与えるように握り返して宿をさがす。
ちょうどよく見つけた宿。値段はそこそこといったところか。
二人部屋があいていれば、彼女の払いは置いといて、おごっているところだが…

「一人部屋しかあいてねぇみたいだな…ま、ソファか椅子でもあればいいんだけどな…」

シルク > 無遠慮に手を触って、少し失礼だったかな?なんて今更考える。でも、彼は私の手を握り返してくれた。
出会って早々にたかる方が余程失礼だが、それは置いといて。

「むぅー、手、冷たくてもちゃんと武器握れるもん。」

満足気な表情を浮かべていた私は、頬をふくらませて不満を表し、出来もしない強がりをして。

そうこうしている間に彼は宿を見つけたらしく。
彼に先んじて受付から鍵をひったくり、ぱたぱたと部屋へと駆けて。
残念ながら、部屋は簡素なベッドと、サイドテーブルがあるだけの部屋だ。

私は彼が部屋に入る頃にはベッドに飛び乗っていて。

「...ねえ、ブレイド。すぐには寝ないよね?少しだけ暖まらせてー...
寝る時は床で寝るからさ。...あ、マントも脱ぐなら貸して?お布団にする。」

なんて、毛布にくるまって、甘えるような視線を向ける。

ブレイド > 「ほんとかぁ?まぁいいけどよ」

手を握られたまま、少しからかうように。
ふくれっ面の少女は本気で怒ってるようにも見えず
まぁ、じゃれ合いの範疇だろう。

宿を見つけ、店主との話を終えれば、少女の動きは素早い。
本当に宿に困っていたようだ。その様子を目でおいつつ、彼女の後を追うように歩く。
ベッドに座る少女は、温まりたいと言いつつも、少ししおらしい。

「馬鹿言うな。女を床に寝かせられっかよ。
ベッドはお前が使え」

甘えるような視線を送る少女の頭をぽんぽんと軽くたたく。

シルク > 「やだー。それじゃ私が納得しない。」

彼にたかった上に、彼より贅沢な場所をとるのは悪い。
それに、私は野宿よりマシな所で眠れればそれで良い、という魂胆で彼に付いてきたのだ。

唇を尖らせて、彼に文句を言うけれど。
毛布にくるまっていた私は、その暖かさによって段々と目が細められ、虚ろになってきて。

「...そうだっ。」

と、閃いた私は、私の頭を軽く叩く彼の手を掴んで、ぐい、と力いっぱい引っ張って。

「別に、一人しかベッドで寝ちゃいけない訳じゃないじゃんっ。私、ちっこいからそんなに場所取らないし!
だからさ、一緒に寝よ?」

なんて誘う私の頬が朱に染まっているのは。

「べ、別に一人じゃ眠れない訳じゃないよっ!?」

男と同じベッドに潜ることが恥ずかしいわこではなく。一人で眠れない子だと思われる事が恥ずかしかったからで。

ブレイド > 「うぉ」

引っ張られるとは思わなかった。
小さく声を漏らして、そのままベッドに倒れこみそうになってしまう。
なんとか踏みとどまるも、顔を近くに寄せてしまえば
彼女が頬を赤くしているのがよくわかる。

「はー?…………」

何を言い出すかと思えば…小さな少女らしいといえばらしい
そんな誘いだった。
彼女が言うように、一人で眠れないわけではないだろう。冒険者の端くれではあるだろうし
何より、毎回こんな感じでいたら無事であるはずもない。
とはいえ、納得しないというのであれば…自分は床で寝転がるわけにはいかなさそうだ。
なにより、自分がミレーであることをバラすわけにもいかず
ベッドで寝るにしてもマントを取るわけにはいかないのだから…

「…しかたねーな…」

まぁ、大丈夫だろう。距離の近い少女ではあるが妙なことには…ならない、はずだ。たぶん。

シルク > 彼の肯定の言葉を聞けば、私は、よし、と満足気に呟き早速準備に取り掛かる。
体に巻いていた毛布をベッドに敷き直して。眠るには少し邪魔なコートやフード付きのマントを脱ぎ捨てる。
寒さで真っ赤に染った長い耳と、薄緑色のショートヘアを顕にして。薄手の服一枚になった私はベッドの奥側に転がる。

「...ほら、ブレイドっ」

ぽんぽん、とベッドの空いているスペースを叩いて、彼を隣に横たわるよう促す。

ブレイド > 誘われてるのは確かに自分ではあるが
まるで年下の弟妹や、自分の子供を添い寝に誘うかのような振る舞いを見せる少女に
なんだかおかしくなって、思わず笑みを漏らす。

「へいへい、んじゃ、失礼するぜ」

彼女とは対象的に、荷物をおろし、武器を外しはするものの
マントはそのまま、彼女の横に横たわる。

「耳真っ赤じゃねえか。
変な我慢してねぇで床で寝るとか言い出してんじゃねぇって」

少女の耳に手を伸ばせば温めるように優しくつまんで。

シルク > 「...ん、フード取らないの?変な寝癖ついても知らないよ。」

なんて、尋ねはするけれど、それ以上言及するつもりは無い。
きっと、彼なりの理由はあるのだろうし、それに踏み込む権利も度胸も私にはないから。

「ひゃっ!?びっくりしたっ。ぶ、ブレイド、そこは擽ったい、よぉ...」

彼の手が私の耳に触れれば、その擽ったさでぴくんと耳が跳ねて、もじもじと身体をくねらせる。
彼の行動に抗議するように、額を彼の胸に押し付ければ、彼の熱が伝わって。
同時に、体を寄せればより暖かくなれる事に気付き、ずりずりと体を密着させる。

ブレイド > 「ん、あー…これはあれだ。寒がりなんでな。
かぶって寝たほうが具合がいいっつーか…」

そんなことはない。当然嘘だ。
できればフードもマントも取っ払って眠りたい。
だが、自身をミレーと知らないものの前でそれは流石に無防備がすぎる。
同じようにフードを被っていた彼女の耳は尖っていた。
確か、エルフだったか…。ミレーのような迫害対象ではないとはいえ、目立つのが嫌なのだろうか?

「お、っと、わりぃな。でも真っ赤でつめてぇだろ…そんなに尖ってるとよ」

声を上げて体を寄せる少女。
細い体ではあるが、熱は伝わるし、女の子特有のしなやかさ。
少しばかりよろしくない。
擦りつくシルクの耳をつまんだまま、ゆっくりと指先でこすり、温めていくことで
よろしくない気持ちをごまかすことにして。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からシルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/大通り」にミスミ・ユイさんが現れました。
ミスミ・ユイ > すっかりと寒くなった季節、日が落ちれば日中よりも寒くなり。
そのせいか暗くなれば人影も少なくなり、代わりに酒場などに人が入って賑やかとなる。
そんな光景を時折に眺めながら人の少ない大通りを歩く人影。
寒さから外套を纏ってはいるがその中はこの辺りでは見ない服装で。

「すっかり遅くなりましたね」

日の高い間でも気を付けなければ危険なことがある王都。
日が暮れてしまえばその危険も増すのは少し暮らせば嫌でも知る事。
運悪く学院の用事で遅くなってしまい、下宿している宿への道を急いで歩いて。

ミスミ・ユイ > そうして何事もなく下宿に帰宅して…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/大通り」からミスミ・ユイさんが去りました。