2020/11/03 のログ
フルーア > (疑問調子に跳ね上がった彼の声に。少し首を傾げてみせる。
一人称なんて、自他の区別さえ付けば良いのだ。何かおかしかっただろうかと。
最終的に。問い返す事はしなくとも、何だったのか、納得した様子に見えたので。それなら良いかと、此方から触れる事も無く)

「どうぞ?別に、僕が独占してる訳でもないし。
…ん…確かに冷えるね。これだけ濡れたら仕方ないけども…早くやまないかな、ぁ。
急いで帰って、風邪引かない内に、熱めのお風呂に入りたい」

(しみじみと呟いた。割と切実に、寒い。
…改めて考えてみたのなら。教団を脱してから、季節が変わるのは初めてだ。
無駄遣いせず、この先凍えずに済むような。温かい衣服を買おう。明日にでも。そう、心の中で決意して)

「フルーア。…こちらこそ宜しくね?お兄さん。
…ぁぁー…昨日までの宿、今日も、更新して泊まるつもり。君も宿を探してるなら、一緒に来る?
――しっかし本当、あとちょっとで着けるのになぁ――」

(其処此処と告げてみせる宿屋の住所は。実際直ぐ近くの物。
本当この雨が、少しでもマシになりさえすれば、と。親の敵もかくやな眼差しがもう一度。夜空へと向けられた。

…彼にとっては幸いだろうか。
冷えて青白い膚や。反して淡紅に色付いた胸の突起。その辺の空け具合まで、まじまじ観察されている事に。
空を見上げる少女は気付かなかったのだから)

アレエル > 「よろしく、フルーア。
うーん、だんだん強くなってきてるような気もするし、
これは明日まで止まないかもね……」

幸い、そう広くいはない路地裏だから横からの風はあまりないが、
そうでなければ、この小さな軒先きの下ではさらに濡れ続けていたかもしれない。
お風呂に入りたがる辺り、やはり女の子っぽいと思うが同感して
一緒に冴えない笑みを浮かべて頷く。

「……え、いいの?」

気さくな相手で少し話しただけでも楽しいので、
どうにかして誘おうかと思った矢先、彼女の方から自分の宿にと誘われて、さすがに少し驚く。

「本当に良いなら、僕はまだ今日の宿も決まってないから、ぜひお邪魔したいな。
どこの場所か、ここからの距離とか方向とか詳しく説明できる?」

急にやる気を出して彼女に迫るような勢いで尋ねる。
大体の場所でも分かれば、転移魔法で近くへでも飛べるので
詳しい情報を聞いて確認しつつ、
そっと腕を伸ばして肩を抱き寄せようとする。

「やっぱり寒そうだし、もう少しこっちへおいでよ」

可愛いのになんだか無防備な様子をちょっと心配する優しさと
少なからず野下心も含めてあまり隠しもせず明るく言って誘う。

フルーア > 【回線不調にて後日継続致します。】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からフルーアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアレエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリンさんが現れました。
リン > テーブル席に藍髪の少年が腰掛けてちびちびとエールを飲んでいる。
脇には青色のバイオリンケース。
背丈が小さすぎて座る足が床についていない。

また呪われてるんですか? という給仕の女の子の呆れた様子に
「きみが愛の籠もった口づけでもしてくれれば、すぐにでも解けるんだけどなぁ~」
と返して、その返事でトレイでスカポンと頭を叩かれる。
お互い慣れっこのやり取りのようだ。

「びぇ~、痛いよぉ~……」

べそをかくそぶり。だいたいいつもの光景だった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にティエラさんが現れました。
ティエラ > 冒険者ギルドという所は、その性質上様々な場所がある。冒険者が休むための宿や、食事を摂るための食堂―――主に酒場。
冒険者が訓練するための訓練所、そして、運び込まれた冒険者を癒すための救護室。
本来は、こういう所は機能しない方が良いのだろうけれど、冒険とは過酷なものもあるし、報告を優先する冒険者も多く、其処で力尽きて倒れるとかも、ままある話。
それだけではなく、避難所として機能するときもあるので、そういった際の救護の為の場所と言う側面もある。
そんな所に、一人の魔女が呼び出されていた。

「メインの治療師が全員で払ってるからって、無いわぁ。」

回復魔法を使える職種と言うのは、あまり多くない、回復魔法は神殿の奇跡と言うべき魔法が多く、聖職者が多いし、数は少ない。
冒険者としては生命線となるヒーラーを求めるのが多く、直ぐに引っ張っていかれるのである。
そういう意味でいえば、登録自体はしていても、余り冒険に出ず、町に引っ込んでいるタイプの魔女―――基、回復魔法の使える魔術師はこういう所にいるのにうってつけと言われるのだろう。
そして、偶々なのか、それともギルドの管理不足か、今宵は誰一人救護に詰める人がいなかったらしい。
ギルドの資格はく奪を免れる為か、若しくは自分が必要とした時か、どちらかでしか来ない女は、それでも、ギルドには名前と技能を乗っけている。
故に、ギルドからの依頼という事で、救護室に詰めることになった。
メインの治療師が戻って来るまでとは言え、何が来ても対応できるように、救護室に簡易的な紋章を刻むことを条件に、引き受けることにした。
という事で、治療用のベッドの下に、治療のための魔方陣を書いて、女は救護室に備えてある、待機用の椅子の上で足を組み、待つことにする。

ティエラ > 冒険者の急患と言うのは基本的に急ぐべき物が多い、大怪我とか、毒とか、そういった症状の物だ。
基本的にはパーティに回復薬がいるから問題はないはずだが、それが機能しなくなった時と言うのは、大体人死にが出ている時。
魔方陣で治癒力と、回復力の強化は施したが―――一応準備をもう少しした方が良いかもしれない。
戸棚にあるポーションは、そう言った急場の為に取っておいてあるものらしく、誰にでも使いやすいようにラベルが張ってある。
それだけでは足りないかも、と、女は回復の為のカードをいくつか作ることにしよう、こういう場所なら、作っておくことも可能だ。
自宅の工房の様に邪魔が入らないという訳ではないが其処は仕方がない。後、カバンの中から回復用のポーションも整理してすぐに出せるようにしておこう。
ちゃんと使った分は、ギルドに請求しましょう。そうでなければ、此処に来ること自体が損になるし。
それが出来るから、他の救護の職員も此処に詰めるのだろうと考える。

「そもそも、これは、依頼だし、ね。」

フェイスヴェールの下で、女は小さく笑う。そう、ギルドの依頼で詰めているのだし、必要経費は全部持ってくれるはずだ。
そう考えると、少しやる気が出て来た。
一寸お高いポーションでも、しれっと使ってしまえる、かの有名な霊薬ケチケチ症候群とか、気にしないで良い、と。
終わったら、ギルドの奢りで、おいしーいお酒とか、ご飯とかも、強請ってやる。

一寸小さな野望を、胸に、女は闘志を燃やす。
誰も来ない救護室で。

ティエラ > この場所が静かな事は良い事だ、良い事なのだけれども―――退屈と言う二文字は、それなりの代償として女にのしかかる。
基本的には、女は何かしらをしている、どこぞで踊っていたり、紋章を研究して居たり、薬品を作っていたり、魔道具を作っていたり。
しかし、今この場はそれが出来ない、何時、何時、運ばれてくるかが判ったものではないから。
待機している、何もしていないという事の何と大変な事か、欠伸をふぁ、と小さく上げてしまうのは、仕方のない事だと思いたい。

静寂。
ギルドの訓練所は、基本的に誰も使わない、使われるときは珍しい時だと思う、だから、更に深と静まり返る。
話し相手の一人いれば、この退屈もまぎれるのかしら、と考えながらも、誰も来ないなぁ、と考える。
まあ、ギルドに知り合いは少ないし、今日は急遽入ったようなものだから知り合いが来るという可能性も薄い。
救護室の壁に背中を押し付けて、眠くならないように軽く運動してみることにする。

こう、何か起こってほしくない、然し寂しい暇。
思った以上に、此処は心に来るわね……、女は、苦い笑みを一つ零す。
フェイスヴェールで隠れていると言うのは、とても、とても、幸運ね、と。

ティエラ > 今宵は、幸運な日といって良いのだろう、だれ一人、運び込まれないのだから。大きな怪我が無く依頼が回っているという証左でもある。
暇なのは良い事だと考えても、矢張り、退屈と言う二文字は自分をじりじりと焦がし続けていくような焦燥感を覚えさせる。
そんな時に、救いの神が来る。

『交代に来ました!』

ギルド職員がやって来た、そして、交代要員の様だ、つまるところ、依頼は達成という事である。
何事もなく終わり、現状を報告し、作り上げた回復の紋章魔方陣を消去する。
職員が勿体ないという表情をするけれど、これはというか、魔術師の技術は基本秘するもので、おい其れ人に見せるものではない。
今回は、それが無ければ危険だと判断したから刻み込んだが、それが無くても何とでもなる当直の手で回復するなら必要ない。
だから、アカンベェ、して消してしまう。お金も払わず奥義をホイホイ教えるものか。

受付へ戻り、依頼報酬をもらい。
まあ、流石にと、足りないポーション類は置いておいたから、と報告して。

女は、夜の街へ、自分の家へ。
貧民地区へと戻っていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」からティエラさんが去りました。